10/24(土) 晴れ
北海道ツーリングから約1ヶ月が経った。山にも1ヶ月出かけていないので、そろそろ行ってみたいなぁと思ったのだった。
と言ってみたものの、北海道から帰ったあと踵のアキレス腱部分が痛くなって、通勤で履いている革靴で歩くのが困難な状態が続いていた。
でも、歩けそうな感じがしたし、紅葉の誘惑には勝てず、無理せず歩こうと奥多摩の鷹ノ巣山へ向かった。鷹ノ巣山は今年3回目なので大丈夫だろう。
紅葉の季節、天気に恵まれ、新宿から出たホリデー快速も大賑わいだ。奥多摩駅からのバスは臨時便を含めて満員であった。
東日原のバス停から少し歩いて登山道に入ると稲村岩が目に飛び込んでくる。
稲村岩下の鞍部までは急坂が続く。足が痛くならないようゆっくりと進んだ。鷹ノ巣山はそこからも急な坂が続くので登ったときの満足感はとても大きい。
登山道は落ち葉に埋もれていた。坂道は滑りやすくなっているので上りも下りも注意が必要だ。
平坦な場所では枯葉を踏みしめて歩くと、心地よい音が足の裏から伝わってくるようだ。
鷹ノ巣山の頂上でお昼ご飯を食べた。天気がいいので、たくさんの人が休んでいた。遠くに富士山も見えていた。
頂上から石尾根を東の方に向かった。ススキが輝く中を行く。
錦秋と言う言葉を使いたくなる場所があった。
しばらく行くと、オゥッ、オゥッと言う声と木が揺れる音がした。音のする方を見ると大きなニホンザルが歯をむき出しにして大木を揺らしていた。
まずい、と思ったので何事もなかったように静かにその場を後にした。シャッターを切る余裕はなかった。
それから何回か猿の声を聞いた。一匹は小猿だったが、近くに親猿がいると怖いので、ちょっとだけ眺めて通り過ぎた。
その後、六ツ石山を経て奥多摩湖へ下った。奥多摩湖のレストハウスに立ち寄ると缶ビールを売っていたので、迷わず買って一気に飲み干した。
山を歩いた後は心が軽くなるから不思議だ。自然と、そして自分と対話できるからかもしれない。