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「パフ(Puff the Magic Dragon)」はフォークのスタンダードとして広く歌われてきた。
1959年「Lonard Lypton」 の歌詞に級友の「ピーター・ポール&マリー」の「 Peter Yarrow」が詞を補いメロディをつけたとある。
1961年、第一声の「パフ!」という響きと美しいメロディ、シンプルなコード進行でヒットした。
歌詞はメルヘンチックな内容に聞こえるが、ベトナム戦争への反戦の意味合いも含まれていたようだ。
19歳の若さでこうした歌詞やメロディを作り、ギターを弾きながらコーラスを作っていったことは素晴らしい。
ガット・ギターとスティール弦のフォーク・ギターとで、またローポジションとハイポジションとで展開するアルペジオに感動した。
たった2台のギターで織りなすグルーヴにも何か知的な印象を持った。
昨秋その「ピーター・ポール&マリー」のフォロワーたちが集う「PP&M フェスタ」なるイベントが行われた。
郷里の音楽仲間F君率いる「村の合唱団」はじめ全国から12団体が参加したそうだ。
当時「モダン・フォーク」と呼ばれた演奏スタイルは、計算されたフィンガーピッキングやきっちりしたコードストロークでタイトな演奏だった。
聴衆はレコードを聴いて歌詞とメロディを諳んじているので、客席からの大合唱を演出できたのも懐かしい。
「反戦」というキーワードの下、「反戦歌」を共有することで、見ず知らずの若者たちが一体感、連帯感を得た時代だった。
さてそのF君が最近取り組んだレコーディングの話題になった。
素晴らしい機材と環境のなかで行われたレコーディングによって出来上がったサウンドには様々な意見があったという。
ジャンルは違えどもレコーディングで出来上がった音がイメージと異なる経験は幾度かあった。
それはミキサーの方の技術的な問題ではなくてやろうとする音楽についての理解の違いに尽きるようだ。
あまりざっくり言うと叱られるが、(特にライブではハウリングを抑えるために)ミキサー氏は全体にフラットな音にしたがる傾向にある。
あるいはボーカルをうんと上げてギターなどバッキングを下げてしまったり。
すると中音重視の平坦な音になってメリハリがなくなるというような経験だ。
酔った勢いでF君と簡易レコーディングを試みた。
イントロもエンディングもキメなし、歌詞は間違えるはチューニングが合わないくらい弦が古いギターと、昔懐かしい60年代の「Luna」のウクレレで一発録り。
その場でベースを入れ、持ち帰ってスラックキー・ギターとコーラスのテイクを左右に入れて、と。
「ウーッム、なかなか味がある」ではないか。
「あれから40年」経ったベテランのボーカルはルバートで、いやただ酔っ払っているだけなのかもしれないが、概ねよろしい。
うるさいくらいのギターもご迷惑でなければ、トロピカル、ハワイ演出の一助となっていれば幸いだ。
「Puff the Magic Drunk」
お楽しみあれ。
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puff the magic dragon (live)
Peter, Paul, And Mary ~ Live ~ Puff The Magic Dragon ~ 1965
Puff by F & Y