夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

ブルームーン

2016年01月07日 | 音楽


循環コードでできた名曲は多い
「C Am F G7」という古典的なコード進行がここまで可能性があるものか、と思うくらいだ

「Blue Moon」はジャズのスタンダードとして様々なミュージシャンが取り上げている
敬愛する尾崎紀世彦さんの残された映像でのボーカルは、息を呑むようなパフォーマンスだ

ギターでは「Tommy Emmanuel」の演奏が近年の定番と言っていいのかもしれない
低音弦でベースラインを弾きながら、メロディを弾く、時にコードを眠気覚しのように入れたり

彼がギターマニアから評価される理由もわかる
スライド、プリングオフ、など一般的なギター奏法に加えて人口ハーモニクスなどあらゆるギター・テクニックが満載だからだ

どんな楽器でも「テクニックがあれば全てOKか」と言えばそうでもない
テクニックが本領を発揮するには適切なタイミングで弾かれるという、当たり前の前提条件があるからだ

彼が評価される大きなポイントは天性のリズム感にあると思う
ギャロッピング奏法で知られるベース・ランをさらに鋭角化してコードワークと絡める

ベース・ラインとメロディ・ラインが同時進行して、なおアクセントがつく
もちろんチェット・アトキンスが開発した奏法の延長線上にいるのだが、チェットとは異なる世界を主張している

あんな風に弾けたらなあ、と思わせるギター・プレイ
リズム・コントロールが完璧だからこそできる「ドヤ顔」

音楽性や人間性は重要だ
チェットがいつまでも先達でいるのはそれなりの理由があると思うのだ







Tommy Emmanuel Blue Moon

Blue Moon   尾崎紀世彦&中本マリ UPG‐0077


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