アイランド・ミュージックには底抜けの明るさとそこはかとなく漂う哀愁がある
豊穣を願う神への祈りだったり、コミカルな男女の艶話だったりする中でしんみりするようなバラードが聴ける
沖縄の音楽に西洋のリズムを取り入れようとする動きは早くからあった
エレキベースやドラムスを入れてよりポップスに仕上げたい
一方でライ・クーダーがゲット・リズムでやったように沖縄の音階や拍子を取り上げる試みもある
ライがライブでハワイのいわゆる「ヴァンプ」をしばしば演奏するようにオキナワンの音階とエキゾチシズムは魅力なのだろう
「ダンシング・キャッツ・レコード」を立ち上げたジョージ・ウィンストンが両手に抱えて買ってきたCDが全部沖縄ものだったことも懐かしい
車の後部座席から早口の英語でのべつまくなしに話しかけられた送迎の道中は、大変だった
今や「ダンシング・ねこう・レコーズ」はスラックキーギターを愛するファンの貴重なライブラリになっているようだ
長い指で弾く彼の7弦ギターは、独特の世界を表現していた
日本人は圧倒的に前ノリの拍子を取る人が多い、先般泉谷しげる氏が演奏しようとしたら手拍子を打とうとする客に「やめろ!どうせ合わないんだから」と一喝していた
最近のリズムアレンジでギター一本のストロークで歌おうとするのに「手拍子」は邪魔だったというわけだ
ハワイものを演奏しようとすると良かれと思って手拍子を打ってくれる方がいるが、これは迷惑だ
ハワイ音楽の繊細さとグルーヴを表現しようとしているのに能天気な手拍子は雰囲気をぶち壊しにする
さて映像の少年のドラムスがいい
結局オキナワンは「バック・ビート」だったのかと思わせるような思い切りの良さ
ジョージ・ハリスンが重用したジム・ケルトナーは、リンゴのドラミングを意識して叩いたそうな
強力に安定したリズムの上で超高速のフレーズが飛び交う、ひらめきか無意識に手が動いているのか
島に住む人の繊細さと優しさを思うこの頃
りんけんバンド 「なんくる節」
Ryukyuan music 黄金三星(Kuganimichihushi)(Golden three stars) Rinken Band 上原知子
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