夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

一期一会

2015年12月25日 | 日記・エッセイ・コラム


世の中は忘年会そしてクリスマス、日本人の同胞意識と乗り遅れたくない症候群が師走の街を吹きすさぶ
サラリーマンは今年一年の自分にご褒美を、飲食業は書き入れ時のビジネスチャンスに時を忘れる

音楽をキーワードにして出会った人は多いが、時にまるで異なる世界の人たちともご一緒する
これもご縁、音楽は欲する人と提供する人がいて成立するのだが、世の中音楽好きばかりではない

日本人の異文化吸収力は、歴史的にかなりのものだと思う
新しいものに触れて迎合するのでなくそこに自らの環境を同化させてまた新しい世界を創り上げる

TVドラマ「下町ロケット」が共感を呼ぶのはそうした日本人のDNAに原因するところが大きい
長いものに巻かれろ、事なかれ主義と「何くそ!」という反骨精神とが戦う

敬愛するベテランミュージシャンが70歳を目前にして「死を意識するようになった」とおっしゃっていた
「だから今音楽をやるんだ」と言っているようにも聞こえた

先日近隣で交通事故があり、現場近くに花が供えてあった
生と死は常に隣り合わせであり「永遠」を保証するものはない

だから人は宗教に救いを求めたり、つながりを期待するが、これは音楽でも同じこと
件のミュージシャンが「音楽は人間関係だね」とため息をついたのも同じこと

何かを通じて出会いがあり、別れがある
期待したその人が期待通りだったり、そうでなかったり

小田和正さんの番組「クリスマスの約束」を見ていて「人との出会い」ということを感じた
息子ほどかけ離れた年齢のミュージシャンとのセッションは、望んだかもしれないが、これまた「出会い」だ

声質が非常に似ていて実にうまくハモる
一直線で生きて行くような生き方がひょっとすると若い頃の自分を見ているような錯覚を呼び起こしたのかもしれない

「一期一会」
人との出会いは計算してできることでもなく、神のお導きとでも言うべく何らかの力が働いて引きあわされるのだろう

そこに血縁関係や共通項があろうがなかろうが、磁力のように惹きあったり反発したりする
人間の輪廻みたいなものを感じる年齢になってきた





山本潤子 アカシアの雨がやむとき

山本潤子 - 卒業写真

山本潤子/スカイレストラン


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