夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

愛器へのこだわり  

2016年01月17日 | 音楽


ギター好きなら複数のギターを手に入れる
街で見かけた可愛い娘に片っ端から声をかけるように、次々と欲しくなってしまう

病が嵩じると、自分の年齢の数ほど、いやその何倍もコレクションする
そんなに必要ないじゃないかと思われるが、蛇の道は蛇、とてつもない種類の楽器が存在する上に毎年新作が出るのでキリがない

楽器には当たり外れがある、あ、人間もそうか
量産メーカーは、製作年によって使用材や塗装、パーツなどが異なり、残念ながら初期の頃の物が優れている傾向にある

モノづくりには、円熟していって傑作を生む「旬」のような時期があるかもしれない
ちょうど企業が成長して花開く頃にバイタリティがあって、大企業化して守りに入ると不祥事が起きてくるように

何がいいか、は人によって異なる
十分な低音が欲しい、サステインが欲しい、クリアな音が欲しいなど人と用途によって好みは変わる

良い音を求めて「改造」するのも誰もが通る道かもしれない
ピックアップなどパーツを交換するのが一般的で、やりすぎて最終的に壊してしまうなんて人もいる

宮大工がノミを大切にするのと同じく楽器は大事に扱わなければならない
自分の思いを「音で表現してくれる」のだから

さて我らがライ・クーダー、倉庫が必要なくらいの数のギターを持っているだろう
日本製のテスコを使ったり、彼の選択のポイントは気になるところ

スライド・ギターには豊かな中低音に加えて、艶のある透明感が欲しいし、クリーンでありながら野太いパワーも欲しい
そのあたりに日本製を採用したポイントがあったのだろうか

しかしライのグルーヴ作りはいつも気になる
時折出てくるハワイアン・フレーズとともに、奥行きのある音楽世界に憧れる




Ry Cooder Interview talking about his guitars

Ry Cooder The Slide Man

Steve Vai & Ry Cooder - Crossroad Blues Duel (1986) Full Version (sort of)...

The Old Grey Whistle Test - Ry Cooder (1977)

ぺルーは泣いている

2016年01月17日 | 日記・エッセイ・コラム


海外で愛用される「メイド・イン・ジャパン」を追跡調査する番組が面白い
日本の地方の町工場や職人たちによってつくられた製品が遠くヨーロッパなどの地で愛用される

現地のユーザーたちの感謝のコメントを取材して持ち帰る
当の職人さんたちにその映像を見てもらうと、海を越えて渡った自分たちの作った製品を愛する人たちに感謝して涙する

海外に出かけて活躍する邦人も多い
慶応大学ご出身の加藤明さんの特集番組の映像を見かけたので紹介する

子供の頃骨折した左腕のリハビリ目的で始めたバレーボール
やがて名門大学のクラブに所属し母校の監督に、そしてペルーの監督に招聘される

無名のチームを国際的に認められるレベルまで育て上げて、若くして病歿された
亡くなられた後、日本チームに勝つことができたペルーチーム

波乱万丈の人生を貫くのは、バレーボールと人間に対する情熱か
こういう足跡を残したいものだ



加藤明 ペルーは泣いている ペルーと同じ価値ある日本人

人生に唄えば

2016年01月13日 | 映画


インドは不思議な国だ
知的レベルが高くて貧富の差が激しい、映画作りが盛んで必ずと言っていいほど踊るシーンが出てくる

将棋やチェスの発祥の地であり西洋に渡ったのがチェス、中国に渡ったのが将棋
日本の将棋は相手から取った駒を再び自陣で使えるので、戦後進駐軍は日本の将棋を禁止しようとした

将棋盤をひっくり返すと中央に切れ込み細工があり、これを「血溜め」という
対戦中にああでもない、こうでもないと言う輩の首を刀ではねて血を溜める、つまり余計なことを言うなということだ

「バルフィ!人生に唄えば」という映画、画面と三人の登場人物が美しいと思いながら見ていたらインド発だった
耳が聞こえず話せないという主人公のハンディは、全体にまるでサイレント映画のような透明感を与えてくれる

美しい人妻に恋してしまった彼が素直にプロポーズする光景が爽やかで見る者の眼を集める
渇きを覚えるような日常生活にうんざりしていた彼女はやがて純粋無垢な彼に惹かれていく

一方で子犬の兄妹のように育ってきたもう一人の彼女へ向ける愛情も隠せない主人公
一人の男を巡る二人の女性の嫉妬や猜疑心が無いわけではないのだが、ドロドロしない

それどころかキスシーンすら出てこないような爽やかさと、どきっとするような恋の鞘当てが新鮮だ
ありきたりの性描写でなく、この人と一緒に暮らしたい、という素直な気持ちが通じるからだろう

日本や欧米の映画作りもややマンネリ化してきた様な印象もあるなかで、気取らず難しく考えない、いい映画だ
フランスのポップスの様に挿入される音楽もいい、押し付けがましくなく小鳥がさえづるよう

人生ってこういうふうに生きたい
と、思ってしまう天真爛漫さ、、男の勝手か









映画『バルフィ! 人生に唄えば』予告編


Barfi 2012 Making | Ranbir Kapoor | Priyanka Chopra

宵待草

2016年01月11日 | 音楽


アレンジの世界は、無限大に広がる
マイナー基調の楽曲がメジャーコードで展開して行って何とメジャーコードで帰結する

と思っていたら、さり気なくマイナーに戻り本題が始まる、、
ちあきなおみさんの楽曲を聴いて感じた印象だ

竹久夢二の「宵待草」はマイナーのワルツ
待てど暮らせど来ぬ人への恋慕の情が切々と歌われて止まらない

ピアノだからできるアレンジでもないと思うが、鍵盤ゆえのコードチェンジのマジックはある
計算し尽くされたアレンジの上で、何事もなかったかのように歌っていく

一台のピアノを前に即興で歌ったかのようなレコーディング
こんな創作活動に立ち会えた人たちは幸せだ

勉強することは際限なくある
しかし人生には限りがある

さて



ちあきなおみ 『宵待草』 本人歌唱 歌詞字幕

ちあきなおみ あなたのすべてを


酒と泪と男と女 (ライヴ)/ちあきなおみ

ちあきなおみ そっとおやすみ

一人の人のために

2016年01月09日 | 音楽


あれ、昔この人に会ったことがある、、、
という不思議な感覚に驚くときがある

いわゆる前世での体験というスピリチュアルなものから、いや実際に会ったことがあったのかもしれないことまで
落としたものが目の前に出てきたような錯覚や驚きを感じるのは歳をとったせいかしら

一世を風靡したミュージシャンたちの再会、懐旧を聞いていると自分もその場にいたような錯覚に陥る
出会いというものは、ビッグになろうがなるまいが、まさに一期一会だ

音楽の素晴らしいところは、生い立ちも年齢も知らなくても付き合っていけること
正にその人が何者か知らなくてもOKだし、しばらくして水戸黄門効果のような珍事も生ずる

人は興味を持った時初めて、その人に関心を示す
いくら説明したって、聞く耳を持たない時は「暖簾に腕押し」だ

そして許してもらえることを期待する
いや、お互い様なんだから、許すも何もあったものじゃない

自分のやっていることを冷静に反省して、立ち位置を確認する
素直に支えてくれる人たちに感謝する

正月は新年の門出を祝うとき
おめでたいときに、本当にお目出度い人間がいるし、それにつけ込む人間もいる

世の中のためになることをしたい
そんな年齢になってきた







機関車 / 小坂忠&鈴木茂


小坂 忠「勝利者」誰も知らない泣ける歌

しらけちまうぜ / 小坂忠

ありがとう _ 細野晴臣&小坂忠.mpg