「鉢上げ」っていうのは、苗床に種を蒔き、発芽したあと本葉が2~3枚出たころにポリポットとか植木鉢に1本1本植え替える作業のこと。
ポピー(けし)はオリエンタルポピーを除き、移植が出来ない。
太い直根に、そこから微細な毛細の根が網目のように広がり、この毛細根がちぎれると水を吸えなくなって枯れる。
毛細根が出る前の一時期のみが鉢上げのチャンス。
一度ポリポットや植木鉢に鉢上げしてしまえば土を崩さなければ本植え出来る。
最初からポリポットに蒔けば良いのだが、ポピーは発芽率がそれほど良くないのでムラが出る。
全然発芽しないポリポットと、ぶわっと発芽したポリポットとがあってばらつくので、結局あとの作業は同じことになる。
去年ポピーが植えてあった鉢は夏にはミニトマトを植えてプチ輪作している。
ポピーは、根から他の植物の育成を阻害する物質を出すアレロパシー効果があったり、連作障害が出やすかったりと、育てる側からみると気難しい植物だ。
ミニトマトを抜き、雑草、根っ子がらを除去、
3~4鉢分まとめて苦土石灰、たい肥、緩効性肥料を良く混ぜて再生する。
鉢に土を入れたら、水をかけて、なじませる。
苗床からポピーの幼苗を1本ずつていねいに竹串や割りばしで根を傷つけないようにほじくって鉢に植え付ける。神経を集中させる作業だ。
じょうろで水をかけて1~2日は日陰で養生させる。
3連休はずっとこの作業をやっていた。
脳からアドレナリンが出るのかガーデニングハイになって、寝付かれなくなって困った。