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2007年05月19日 | ブログ

2007_05180147_1 ミュージカル・エリザベートのオリジナルといえるウィーン版をとうとう見てしまいました~。久々に、ツッコむ隙のない、説得力のあるよいものを見て大満足です。

「エリザベート」はオーストリア・ハプスブルク家の皇后エリザベートの生涯を〈死〉という観点から描いたもので、エリザベートがいろんな死に直面し、自身もレマン湖で暗殺されたのは、トート(死・黄泉の帝王)に愛された愛したがゆえのこと・・・という皇后と黄泉の帝王の愛の物語です。(奥が深くてこんな一文では説明しきれませんね・・)

私がこの作品を知ったきっかけはタカラヅカ。はじめて見たときのインパクトは本当に強烈で、それまで倦厭していたタカラヅカの見方を180度かえてくれるくらい、その世界観にひきこまれました。

オリジナル版ではタイトルロールのエリザベートが主役ですが、タカラヅカではトートが主役。タカラヅカは男役のトップが主役という理由もありますが、なにしろ「タカラヅカは夢の世界」ですから、トートを主役にした方がより幻想的なカンジになって合ってるのだと思います。その世界観にひかれていたので、オリジナルを見るのはあえてしてこなかったのですが・・・

そのうち、舞台だけではなく、エリザベートそのものに興味を持ち始めて、関連した本を読むうちに、タカラヅカでは描くことのできないエリザベートの一面を知り、更に関心が高まってきました。そんな折、ウィーンからオリジナルキャストがきて、ベストメンバーが揃ってるとネットで知っちゃったんですね~。もっとダイレクトにエリザベートを描いてるオリジナル版をどうしても見たくなっていしまいました。

場所は新宿コマ劇場、フルオーケストラを舞台上後方に配置したため、大掛かりなセットが一切ないシンプルな舞台、コンサート形式のミュージカルでした。それだけ、かえって人物に意識が集中されるわけで・・・実力のあるいい役者であればあるほど、余計なものは極力省いた方がよりよさがでるんだなぁと心から思える、とってもよい舞台でした

タカラヅカのエリザベートは可愛そうではかないプリンセスが必死でもがいているといったイメージが強かったのですが・・・・オリジナル版は、非常に野性的で、力強く、エゴイストな一面も出し、脆くて、狂気もかいまみせるような、より人間的なエリザベートで、私の歴史的な好奇心は多いに満足させてもらいました。エリザベートは徹底的に自分の殻に閉じこもることで周りから自分を守ろうとするのですが、方法はどうあれ、人生を闘い続けた女性としてパワフルなメッセージをもらった気がします。

まだまだ、他の役者さんについてもたくさん書きたいことがあるのですが・・・かなり長くなりそうなので、このへんであえてやめておきます。マニアック全開になっちゃうので~(笑)ではでは。