黒地に藍の絣模様の着尺の準備を進めています。ちょっと難しい縞です。
狭い工房の室内でくくりますので、私は経巻機のドラムに絣糸の束を巻きつけ、もう片方は機にくくりつけてやります。
部屋を斜めに使います。
くくり幅の広い絣の場合は内側にポリエチレンの袋を切り開いたものをまず巻きつけます。
それから梱包用のシボのある紐を使ってぴったりと引き締めながらくくっていきます。
下に防染用のシートがあっても草木で濃い色を染める場合は留め釜もしますのでかなり丁寧にキッチリ巻き付けます。
一束がくくれたので、木枠に巻きとります。
私は刷り込み絣はしたことはりませんし、する気もありません。
くくり絣の方式が好きです。手くくりの絣の美しさはくくり際の絣の足に現れます。
ズレてしまうのではなく、意図的にずらしたり、合わせたりする中にあると思います。
くくり絣は手間ひまがかかり、どうしても高価になりがちですが、不自由さの中の、制約の中の美しさを呈しててくれます。
さて、くくった後も、染色、絣の解き、糊付け、仮筬前の地糸との割り込み作業。これは綾を落とさないよう割り込んでいくのでとても緊張します。
機にかけるまで、そして機にかけてからも絣糸を合わせたり、ずらしたりしながら織っていきます。
試練はまだまだ続きます。。。。