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工房では久しぶりに絣の着尺にかかっています。
以前にもブログでご紹介しましたが、手結い絣りという沖縄に伝わる技法を使います。
前回は布幅に対して小綛を少し大きく作り、遊び分を持たせたもの。今回は布幅に対して、ほぼ同寸に作ります。
動きの幅が違いますが、制約の多い絣です。しかし、その制約ならではの美しさというものもあります。
シンプルで何気ない絣ですが、織るのは更に難易度の高い籠目です。
この着尺は、たてに縞が入っていませんので、絣を一越、一越ずらすときの目安がなく、すっきりした籠目のラインを出すには、集中力をもって織らなければなりません。
画像はまだ織り付け部分で、色の感じ、ぼかしなどを見ている段階です。
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絣の位置を青花で墨付けをしている。
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括りの幅が広いので、下にポリエチレンのシートを巻き付けます。
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その上に梱包用の紐を割いてきっちり巻き付けていきます。
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シボのあるタイプをの使います。良く締まります。
一度使った紐もポリのシートも保管して、2~3度使いまわします。
なるべくごみを少なくするようにしています。
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括りの後は草木の染めです。長時間漬け込んで、括りの際までよく染まるようにします。
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途中、床に叩きつけるようにして、糸束の中に風を入れます。
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この手結い絣は最初の小綛作りが最も重要なのです。
この綛作りで仕事の7割は決まると思います。
特に耳糸に遊びのないこの「籠目」のような手結い絣は、完璧な綛を作っておくと後の織りが楽になります。
手結い絣は集中力が要求されます。心の乱れが正直に現れます。(-_-;)
どんな織り上がりになるのか、、来月一杯はかかりそうです。
お彼岸すぎると紬が恋しくなってきますね。いよいよ紬の季節到来です!
今は単衣の紬が重宝する時期です。来週は単衣紬で外出したいと思っています。(^^♪
今週末は紬塾も後半のスタートとなります。