ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

店主ご挨拶

ようこそお越し下さいました。 昨年(2010)、3ヶ月の雲水修行に行ってまいりました。 私は働き者で(自己申告)、精舎は朝は早く夜は遅く「朝瞑想」の時間は、気がつくといつも寝ておりましたが・・。 私の人生の1ページに、思いがけないご褒美を頂けたような日々を過ごさせて頂きました。・・ま、主婦でも決心ひとつで如何様な道も開けるんですね。 今も精舎に行くと「実家に帰った」ような気がします。 このブログ管理人は、最近物忘れ症候群中につき、おいで頂いた感謝を申し上げ、コメントを頂いても書いたり書かなかったり、付き合いが悪いことのご無礼をお許し下さいませ。

ウトナピシュティム 3

2006-08-03 06:50:03 | ウトナピシュティム
3.
荒野の旅は、危険に満ちていた。夜には、ライオンを見て怖れた。ギルガメシュは頭を上げシン(月の神)に祈った。「わが旅を安全ならしめたまえ」と。彼は横たわり、朝には生きていることを喜んだ。
(ギルガメシュはとても心細げだが、サーカスの綱渡りや手品で最初にわざと失敗し、いかに大変な仕業かを観客に見せ、実際は苦もなくやりとげ喝采を浴びる手法で、古代のシュメール人は物語を語り始めている。)


 ギルガメシュは、それからそびえ立つ山にたどり着いた。山の名前はマーシュ。マーシュの頂は天に、すそ野は冥界に達していた。山には門があり、蠍人間達がその門を見張っていた。彼らの怖ろしさといったら身の毛がよだつほどで、その形相は死そのものだった。彼らの発する畏怖の輝きが山をとりまいていた。
蠍人間達は、日の出と日の入りの太陽を見張っていた。ギルガメシュはこれを見ると、怖れとおののきで顔が青ざめた。だが彼は意を決して、彼らの前で会釈した。