ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

店主ご挨拶

ようこそお越し下さいました。 昨年(2010)、3ヶ月の雲水修行に行ってまいりました。 私は働き者で(自己申告)、精舎は朝は早く夜は遅く「朝瞑想」の時間は、気がつくといつも寝ておりましたが・・。 私の人生の1ページに、思いがけないご褒美を頂けたような日々を過ごさせて頂きました。・・ま、主婦でも決心ひとつで如何様な道も開けるんですね。 今も精舎に行くと「実家に帰った」ような気がします。 このブログ管理人は、最近物忘れ症候群中につき、おいで頂いた感謝を申し上げ、コメントを頂いても書いたり書かなかったり、付き合いが悪いことのご無礼をお許し下さいませ。

ウトナピシュティム 12

2006-08-11 18:19:31 | ウトナピシュティム
12.
彼らはもみあった。
怪力ギルガメシュはウルシャナビの頭を叩き、彼の腕をしばりあげた。それから彼をしばった縄を釘で固定した。これでウルシャナビは動けまい。
「おまえは俺の舟を動かすことはできんぞ。」
「なぜだ。」
「この俺と<石物>がなければ、死の水を渡ることは出来ないからだ。」
それからウルシャナビは頑として口を閉ざした。

仕方なくギルガメシュは、舟を動かすに必要らしい<石物>を積み、広い海に漕ぎだした。順調だった。しかし死の水に達したとき、彼は舟を止めざるを得なかった。
死の水は暗く、ひこばえで出来た櫂は、死の水に触れると腐って役に立たなかった。
このためにあったのだと、<石物>をあれこれ試してみるが、奪い取った<石物>は、うんともすんとも言わない。役に立たない<石物>に腹を立てたギルガメシュは、<石物>をたたき壊した。
しかし舟は、舟師ウルシャナビと<石物>がなければ死の水を渡ることはできなかったのだ。