人生黄昏時

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アカマタ・クロマタ【1】

2018年10月01日 00時03分12秒 | 日記

  八重山諸島に、アカマタ・クロマタと言う祭祀がある

西表島古見を発祥とされ、小浜島・新城島の上地ムラ

石垣島宮良ムラで現在でも行われている

 

古見ムラでは、アカマタ・クロマタ・シロマタの三神が存在し

他のムラではアカマタ・クロマタの二神である

 

アカマタ(男神)・クロマタ(女神)の名は

アカムティ(赤面)・クルウムティ(黒面)に由来すると言われている

 

仮面を着け、全身に蔓草で編んだ物を着

身長は二m以上腹回りも二m以上あり体型はずんぐりしている

 

アカマタは赤い棒・クロマタは黒棒を持ち

かなり異形な姿である

 

この祭祀は、プーリィ(豊年祭)のトゥピィ(2日目)に

太陽が没してから、神が住むウムトゥと呼ばれる森から出現する

来訪神をムラ人から歓喜と畏敬に迎えられ決して直視しない

 

アカマタはトゥニムトゥ(宗家)を訪れ

クロマタもクロマタのトゥニムトゥ(宗家)を訪問し

神謡・五穀豊穣と繁栄を授ける

 

また、ムラの各家を一晩中かけて回り

祝福を与え夜明け前にウムトゥに帰る

 

プーリィ(豊年祭)のトゥピィに来訪神として登場するが

島出身者のみが、アカマタ・クロマタ神に選ばれ

その他の者は、この行事の一部しか知らされず、秘祭とされている

 

写真・ビデオ撮影や録音などや口外も禁じられ

研究者、観光客も拒む

 

1968年に祭を観に来た島外者に集団暴行を行い

大きな事件として新聞やテレビなどでも取り上げられた

 

1984年石原慎太郎が「秘祭」として小説を発表し

1998年に川島なお美主演で映画化され

秘儀として、全国に知られるようになる

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