青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

スターがジャケットになっている、貴重なサントラ・コレクション!

2014-08-11 | 青春の音盤

僕は映画のサントラ盤が大好きで、かつては結構な数を収集していました。輸入レコード屋をまめに回り、古本屋やフリーマーケットまで足を伸ばし、靴を減らして収集したものです。今日はそれを自慢したいと思いますが、コレクターの方にとっては垂涎の品がズラリ!興味の無い方には、「へえ~」で終わりかも知れません。(笑)

これらは全部輸入盤です。なぜなら日本盤が発売されていないからです。日本でサントラLPのセールスは非常に困難ですからね。メーカーも余程の話題の大作映画か、有名なロック・アーティストの主題歌が収録されていない限り、シングルでも発売しませんでした。だから余計にコレクションは困難だったのです。

まずはオードリー・ヘップバーンの尼僧姿が美しいジャケットの「尼僧物語」のサントラです。日本に彼女のファン多しと言えども、このサントラを持っている方は少ないのでは?映画が娯楽・ロマンスというジャンルの映画ではありませんでしたから。しかし軽んじてよいという映画では決してなく、オードリーのキャリアの中では重要な位置を占める映画でした。

これは名優ポール・ニューマンの最高作品「暴力脱獄」のサントラです。「ハスラー」は、ジャズがフィーチャリングされていたので、サントラの日本盤も発売されましたし、「明日に向って撃て!」のサントラも日本で発売されました。しかしこのサントラは貴重盤です。日本では「暴力脱獄」の評価が低いように思えます。アメリカでのニューマン死去のニュースでは、必ずこの映画のシーンが使われたほど、ニューマンと言えば「暴力脱獄」です。

続いては私の好きな俳優2人。まずはジョン・ウェインの「エル・ドラド」。僕が高校生だった40年ほど前でも15,000円の値段で取引されていた1枚です。僕がたどたどしい英語で問い合わせの手紙を映画会社宛に航空便で送り、その返事を待って、個人輸入した1枚です!確かそれでも4~5,000円で手元に来ました。それを考えると15,000円で販売していた店の利益は大きい。(1枚だけ輸入するのではないし、輸入ルートを持っている訳ですからね。)

2人目は、アメリカの良き父親を演じたら天下一品のゲイリー・クーパー主演の「友情ある説得」のサントラ。「ベン・ハー」のウイリアム・ワイラーが監督し、音楽は名匠ディミトリ・ティオムキンが担当しました。この5年後にクーパーは60歳の若さで亡くなっており、この翌年のオードリーと共演した「昼下りの情事」が、彼の日本でも良く知られている作品の最後です。「友情ある説得」はアメリカでは高い評価を受けた名作。

これはグレゴリー・ペックが大きく印刷されたサントラ。あの「ローマの休日」のハンサム・ガイと偉い違いですが。(笑)実はこれは「白鯨」のサントラです。原作はハーマン・メルヴィルの長編小説。名作であることはともかく、本作には聖書のエピソードが数々登場し、登場人物のエイハブ船長 Ahab とイシュメエル Ishmael の名も旧約聖書の登場人物、イスラエル王アハブ、そして、アブラハムの庶子イシュマエルに因んでいます。 そして、コーヒー店「スターバックス」の名前の語源は、本作の一等航海士スターバックなのです。覚えておかれるといいですよ。

次は本国より日本で人気のあったチャールズ・ブロンソンの「シンジケート」。1973年のアメリカ映画。監督はマイケル・ウィナー。ブロンソンが何とも言えないいい味を出していました。

最後は美女のジャケットで締めくくりましょう。まずは「女になる季節」の美しいスザンナ・ヨーク。後に「ジェーン・エア」「わが命つきるとも」「スーパーマン」などにも出演しました。英国の女優さんにしては珍しく、太陽のような明るさを持った女優さんでした。音楽はリチャード・アディンセル。イギリスの映画音楽の作曲家。1941年の映画「危険な月光 Dangerous Moonlight (別名:戦雲に散る曲 Suicide Squadron)」のために作曲した《ワルソー・コンチェルト》がわけても名高い。オックスフォード大学ハートフォード校に学んだ後、1925年に王立音楽大学に進み、さらにベルリン、ウィーン、米国に留学して音楽修業を積んだ作曲家です。

今日最後の1枚は、「MM」、マリリン・モンローと並んで愛された女優さん、「BB」ことブリジット・バルドーの「素直な悪女」のサントラです。1956年、ヴァディム(BBの夫、後に離婚)の監督作品「素直な悪女」で男達を翻弄する小悪魔を演じ、セックス・シンボルとして有名になりました。バルドーは「みんなモンローかバルドーかって言うけど、私がマリリンのファンなのよ。でも、影響を受けたとかマネしたことは一度もないわ。だって、私なんて彼女の足元にも及ばないんですもの。」と語っている。自伝「イニシャルはBB」でも、エリザベス女王への謁見の時にバッキンガム宮殿の化粧室でモンローと1度だけ会った思い出や、モンロー死去の報を聞いた時の大きなショックのことなどが詳細に綴られていました。

サントラのジャケットは見ているだけで楽しいし、壁に飾っても絵になります。