弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

判事の経歴 とっても大事 だから私も 隠さない

2007年10月31日 17時33分10秒 | 未分類
行政官庁では、高官であるにもかかわらず経歴を隠す例が少なくない。
検察でさえも、年齢等を隠す女性検事正が登場して問題になった。
しかし、法律上の定年や事実上の任期等がある高級公務員については、年齢や経歴が単なる個人情報というわけにはいかないだろう。
そこへいくと、裁判所は極めて公明正大である。
裁判官について、年齢や経歴等を隠すという発想は全くないと思う。
それは、どのような裁判官が事件を担当しているかは極めて重要な情報だということを自覚しており、これを隠すことはアンフェアだと感じているからではないか。
残念なのは、これを調べて判断傾向を研究し、弁護方針を立てる参考にしようという弁護士があまりにも少ないことである。個性の無い「金太郎飴裁判官」というイメージは、弁護士たちが作り上げた虚像という面もあるように感じる。

「経歴総覧」 開いて見たら 私は謎の 判事です

2007年10月30日 18時28分05秒 | 未分類
5年ぶりに法曹会「司法大観」(平成19年版)が刊行され、私も初めて裁判官として顔写真入りで掲載された。
全裁判官の経歴が分かる刊行物としては他に「全裁判官経歴総覧」(日本民主法律家協会)があり、これには私は2004年発行の第4版に掲載されていたものの、「生年月日・出身地・司法修習地・出身大学」が空欄になっていた。
弁護士任官者であるため「司法大観」その他の参照資料に掲載されていなかったからのようだ。
次の第5版には
「S37.10.29 愛知/名古屋 東大」
と掲載してもらえますように。

始終御苦労 これから先も 法曹人生 折り返し

2007年10月29日 22時09分42秒 | 未分類
今日45歳になりました。
法曹人生を大体25歳から65歳までとすると、ちょうど折り返し点に来たという感じです。
裁判官を続けるにせよ、弁護士に戻るにせよ、仕事はますます難しくなります。
工夫して苦労を楽しみに変えていかなければと思います。

「空白の一日」 その教訓は 「コミッショナーには 法律家」

2007年10月28日 18時59分58秒 | 未分類
野球協約「空白の一日」事件から28年。
その当事者だった江川卓と小林繁が清酒「黄桜」を酌み交わすテレビCMが話題になっている。
高校生だった私もこの騒動は鮮明に覚えているが、法律家として忘れてはならないのは、当時のコミッショナーが事件の反省から「後任に法律家を」と遺言して辞任した事である。
実際にもそれ以来、歴代コミッショナーには著名な法律家が就任しており、法曹界はその期待に応えなければならない。
個人的意見としては、球界の憲法である野球協約の解釈等を司るのは、検察官出身者よりも民事の裁判官出身者の方が適任だと思うのだが。

親亀子亀が 皆コケたけど 親はなくとも 子は育つ

2007年10月27日 11時07分04秒 | 未分類
本歌「親亀の背中に 子亀が乗って 親亀コケたら 皆コケた」の続編、
「親子の亀だ!」都々逸。
一家全滅かと危惧されたが、親亀不在のもとでの長男亀の記者会見の評判が良く、救われたようだ。
親離れした子亀3兄弟の再起に期待したい。

一々一々 計算せずに 答一発 算定表

2007年10月26日 21時02分08秒 | 未分類
1111号記念どどいつ。
離婚事件を担当する実務家に必携となっているのは、養育費・婚姻費用の算定表である。
夫と妻の年収から、以前のような面倒な計算抜きで概算値が一目で得られるように工夫されている。
ちょうど私が裁判官任官した2003年4月1日付けの判例タイムズ1111号に掲載されて以来、あまり異論もなく普及した。私も同号別冊の算定表を携帯して活用している。
最近では最優秀の発明で、これを開発した裁判官たちの功績は絶大だと思う。

電話引いたが 引き下げられて 引くに引けずに あとを引く

2007年10月25日 00時25分18秒 | 未分類
22日の東京地裁判決から。
大多数の国民が原告となり得る影響の大きな事案。どういう判断になるか注目されていました。この問題は、まだまだ、あとを引きそうです。
(東京新聞から抜粋)
 固定電話に新規加入する際に「電話加入権」の名目で支払った料金が半額に引き下げられ、財産権を侵害されたとして、福井市の通信機器レンタル会社などが、国やNTTなどに損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は22日、請求を退けた。
 秋吉仁美裁判長は、最初に支払うのは、NTT側の主張に沿って回線設備などを整備するための「施設設置負担金」と指摘。「電話加入権は加入電話の提供を受ける権利。施設設置負担金とは異なる概念で、同額の金銭価値が保証される金銭債権ではない」と判断した。
 同様に引き下げを不当とする訴訟で初の判決。原告は、レンタル会社代表取締役が代表を務める「全国民の電話加入権財産の損害賠償を求める会」の呼び掛けに応じた全国の約170の個人や法人。

「4選」勝とう!は 肥後では禁止 「清正公さえ 12年」

2007年10月24日 21時12分02秒 | 未分類
最近成立した神奈川県の知事4選禁止条例が話題になっている。
しかし、21日の読売新聞編集委員の「政なび」の「清正公でさえ 12年」によると、熊本県では条例を制定するまでもなく事実上4選禁止になっているのだそうだ。
地元の名君である加藤清正公でさえ高々12年(1600年の関ヶ原の合戦直後の入国から1611年の死去まで)の治世だったから、それを超えるのは畏れ多いという理由からだという。

人はいつかは 死ぬものだから 遺言しておく 辞世の句

2007年10月23日 22時48分38秒 | 未分類
さて、その川越城や江戸城などを築いた太田道灌は、あまりに優秀な武将だったため、かえって主君から危険視されて謀殺され、非業の最期を遂げたそうだ。
にもかかわらず、有名な「辞世の句」が残っている。
しかし、後世の捏造と断ずるのは早計のようだ。
戦国の武将は、いつ死ぬか予想できないため、あらかじめ「辞世の句」を作っておくのが、習わしだったとも言われる。
この辺の心掛けは現代人の方が見習うべきだろう。きちんと遺言書を残さず亡くなる人があまりに多すぎる。

なきぞかなしき 取下げ・和解 判決ばかりが 七重八重

2007年10月22日 19時41分03秒 | 未分類
太田道灌の有名な逸話にちなむ短歌
「七重八重 花は咲けども 山吹の みのひとつだに なきぞかなしき」
を本歌に。
私が担当している人事訴訟は、通常民事訴訟のような欠席判決が許されておらず、取下げや和解も比較的少ないため、約半分以上は判決せざるを得ない。
約2か月先まで7~8件の判決起案を抱えている。

道灌あっての 川越まつり それは私も 同感だ

2007年10月21日 21時59分45秒 | 未分類
今晩は、裁判所の有志で沿道の居酒屋の2階を借りて「川越まつり」を堪能した。
圧巻は間近に見る山車どうしの「曳っかわせ」。
川越城を築いた太田道灌の人形が山車の屋上でせり上がる場面も見ることができた。

ホームタウンの アドバンテージ? ドラにそんなの 関係ねぇ!

2007年10月20日 21時18分15秒 | 未分類
セ・リーグのクライマックスシリーズ第2ステージで、中日ドラゴンズが敵地東京ドームで巨人に3タテを食らわせ、日本シリーズ進出を決めた。
落合監督は、試合後のインタビューでも「セ・リーグ優勝はあくまで巨人」と立て、胴上げも行わないなど、奥ゆかしくて好感が持てた。
1位チームに1勝のアドバンテージもなく(ただし、引き分けは勝ちと同じ)、ただホームグラウンドで全試合ができるだけというシステムは、勝負ではさほど有利でなさそうなので違和感もあった。しかし、皮肉にも、このシステムは巨人の主張を容れたものだったそうだ。
そもそも、レギュラーシーズンで1位巨人と2位中日との間には1.5ゲーム差しかなかったのだから、クライマックスシリーズを延長戦と見れば中日3連勝と通算して逆転しているのだし、仮に1勝か2勝のアドバンテージを設けていたとしても中日の3連勝で終わっているのだから、あまり謙遜しなくてもいいと思う。
日本シリーズでは胸を張ってパ・リーグの覇者日本ハムと戦い、去年のリベンジを果たしてほしい。




儲けたいなら 信用大事 金の駒には 裏が無い

2007年10月19日 19時14分44秒 | 未分類
伊勢の名物「赤福」が、その後も嘘を重ねて窮地に立っている。隣の愛知県出身の私も、悲しい思いで一連の報道を見ている。
商売には信用が何よりも大切。「赤福」も「赤心慶福」の意味だというではないか。客に嘘をつくような、裏表のある不誠実な経営に未来は無い。信用を失えば、金儲けどころか大損失を被ることになる。
ちなみに、私の好きな将棋には「金」という駒があるが、その裏には何も書かれていない。
(中日新聞から抜粋)
 老舗和菓子メーカー赤福(三重県伊勢市)が店頭で売れ残った商品を回収し、冷凍保存して再出荷していた問題で、三重県は19日、食品衛生法に違反したとして、同社に営業禁止処分を書面で通達した。
 処分の期限は設けておらず、問題再発の恐れがないと確認できるまで、営業禁止となるという。
 三重県は、9月に実施した県の検査に対し、赤福が虚偽の報告をして偽装を隠ぺいした疑いもあるとみて、厳しく調べる方針。同社が18日夜の会見で明らかにした、回収したあんを関連会社に販売していた問題などについても調べるとしている。


部下を死なせた パワハラ上司 相撲部屋では あるまいし

2007年10月18日 20時28分05秒 | 未分類
15日の東京地裁判決から。
(朝日から抜粋)
 上司から「お前は給料泥棒だ」「目障りだから消えてくれ」などと言われ続けた会社員が自殺した。暴言が自殺の引き金になったかどうかが争われた訴訟の判決で、東京地裁は15日、自殺と暴言との因果関係を認め、会社員の死を労災と認める判断を示した。渡辺弘裁判長は「心理的負荷は、人生でまれに経験する程度に強度だった」と指摘した。被告の国側は「自殺は業務によるものではない」と主張していた。
 原告側によると、パワーハラスメント(職権を利用した嫌がらせ)を原因とする自殺を労災と認めた司法判断は初めて。代理人弁護士は「これまで上司の暴言も『指導上の範囲だ』とされ、労災認定から放置されてきたことに一石を投じる判決だ」としている。
 03年3月に自殺した医薬品販売会社「日研化学」(現・興和創薬)の男性社員(当時35)の妻が、労災に対する給付金を不支給とした静岡労働基準監督署の処分を取り消すよう求めていた。

2度も修羅場を 切り抜けたから 「×2」じゃなくって 「◯2」でしょ

2007年10月17日 21時00分56秒 | 未分類
先日一緒に飲んだ同期の「バツ2」弁護士の名言を都々逸に。