弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

妻の疑い 不合理かしら? 「誰かいい人 できたのね」

2010年04月30日 00時16分51秒 | 判決どどいつ
今回の最高裁判決で、もう一つ激論が闘わされた点がある。
被害女性に横恋慕していた夫に愛想を尽かし、犯人だと確信して出て行った妻の証言を重視すべきかどうか。
この点については、反対意見の堀籠裁判官のみならず、那須裁判官の意見も、軽視できないと述べている。
他の裁判官の補足意見は、重視してはならないというものだった。
(写真)
大阪の裁判所の隣の建物の外壁の広告。
差戻審に裁判員制度の適用が無いのが残念だ。

濡れた煙草の 吸い殻なぞで 被告の嘘が 分かるのか?

2010年04月29日 02時20分47秒 | 判決どどいつ
27日の最高裁判決から。
4対1の評決で、原審・大阪高裁の死刑判決と、第1審・大阪地裁の無期懲役判決をいずれも破棄し、無罪の可能性を示唆して地裁に差し戻すという異例の結論だった。
5人の裁判官全員がそれぞれ個別意見を付した点でも極めて珍しい。
唯一、有罪認定を支持した堀籠裁判官(刑事裁判官出身)の反対意見の大きな論拠は、殺人・放火事件の現場マンションの階段踊り場に遺留されていた、被告人の濡れた煙草の吸い殻だったようだ。
(写真)破棄・差戻しを受けた大阪高裁・地裁

読みをハブいて けっしんまでの 一回目のチャンスは 見送って

2010年04月28日 20時04分07秒 | 将棋
将棋の羽生善治名人と大山康晴名人の名言から。
昨夜のNHK「爆笑問題のニッポンの学問」のゲストは、大学教授ではなく羽生名人だった。
コンピュータに比べて人間の強みは、無駄な読みを省くことができる能力だという。プロデビューの頃に対局した大山名人は、とても読んでいるようには見えなかったそうだ。
その大山名人の名言で、私が好きなものに「一回目のチャンスは見送る」というのがある。
いずれも、裁判官の極意に通じるところがあるように思う。
(写真)
今期の名人戦の記念扇子。
目下、羽生名人が挑戦者の三浦弘行八段に2連勝中。

割いた並んだ 中途の記録 どの棚見ても 難事件

2010年04月27日 21時51分12秒 | 横浜
今月は新しい任地で引き継いだ約260件の単独事件の記録読みに大半の時間を割いてきたが、連休を前にして、やっと一息ついた。
(写真)横浜スタジアムのチューリップ

無灯火自転車 赤信号で 事故れば過失は 8対2

2010年04月26日 00時09分44秒 | 裁判
NHK「今夜も生でさだまさし」の冒頭で、「歩行者も信号を守ろう」を持論としているさださんが「無灯火自転車撲滅」を提唱していた。
その中で「赤信号で横断する無灯火自転車と衝突しても、自動車側が悪いことにされる」旨をおっしゃっていたが、さすがにそんなことはない。
赤い本(写真)の過失割合基準によると、原則8対2になるようだ。

巨人のキムタク 記録はないが 記憶に残った そのポジション

2010年04月25日 00時39分06秒 | スポーツ
巨人の木村拓也コーチ追悼どどいつ。
NHK「今夜も生でさだまさし」の放送開始が珍しく遅れたので、なぜだろうと思っていたら、急逝した木村さんの追悼試合の放送が押したのだそうだ。
後でニュースを見たら、確かに途中で放送を打ち切るには惜しい名試合だった。
選手時代には、投手を除く全ポジションを守ったという。
その投手として、幼い長男が見事な始球式を締めくくったのは、涙を誘った。
(写真)
文京シビックセンターから望む東京ドーム

傍聴席には 準当事者と たまに傍聴マニアだけ

2010年04月24日 08時34分38秒 | 裁判
最近嬉しかったのは、私の法廷に顔見知りの「傍聴マニア」の方が初めて来てくれたこと。
民事の法廷では極めて珍しいことで、光栄だ。
民事事件では、傍聴席に当事者ではない人が来ていても、どちらかを応援している事実上の利害関係人である場合が多い。
(写真)
傍聴マニアの本も出版が相次いでいる。裁判官も一般向けの本を書く余裕があれば、裁判がより身近になるかも知れない。

新聞離れで 精神科医も 「読んでますか?」が 使えない

2010年04月23日 00時13分31秒 | 世相
毎日新聞の香山リカ「ココロの万華鏡」によると、最近は、鬱病の重症度の診断に「新聞、読んでますか」という問診が使えなくなったそうだ。

こんなに寒波が 続いたならば 生姜食べなきゃ しょうがない

2010年04月22日 08時09分55秒 | 横浜
横浜の動物園では、寒さ対策で餌に生姜を与えているそうだ。
私も見習って、生姜焼きを食べることが多くなった。
(写真)
横浜名物「ベロタクシー」の動物園の広告

裁判するには 議論は自由 評議室では 平等だ

2010年04月21日 22時05分14秒 | 裁判
前作の話題の続き。
益川教授が坂田教授から受け継いだのは、
「議論は自由に 研究室では平等だ」
という言葉だったという。
裁判にも通じるところがあると思った。
ただ、裁判の場合の問題は、そういった要請等との関連で、評議の仕方や秘密をどのように位置付けるかだろう。
(写真)
街角に貼ってあったポスター。裁判員裁判でも全く同様だ。

弟子はなくても 裁判をする 「こころの遺伝子」 遺したい

2010年04月20日 22時00分36秒 | テレビ
NHKの新番組「こころの遺伝子」を昨晩初めて見た。
ノーベル賞の益川敏英教授の恩師・坂田昌一教授の話には深く感銘を受けた。
そして、確か、全国裁判官懇話会の最終回のテーマが「裁判をする心」だったと思い出した。
(写真)
NHKの「ななみちゃん」。
最近の新番組は傑作が目立つように思う。

天才・秀才 法曹たちの 「盆栽」司法とは これいかに

2010年04月19日 08時41分12秒 | 裁判
昨日の東京新聞の社説とサンデー版から。

社説のタイトルは、変容する「盆栽司法」。
「盆栽の上にかがむような姿勢で剪定し枝ぶりを整える。結果に満足し、鉢から離れて眺めると奇妙な形に見えることがある。」と現代の司法を評した元最高裁判事がいたのだそうだ。
昔から難関とされていた司法試験を突破した俊才たちが司りながら、なぜそういうことになるのか、反省しなければ。
ちなみに、サンデー版の特集も「盆栽入門」だった。

被告人には 馴染みの地名 読み違えたら 致命傷

2010年04月18日 09時12分14秒 | 裁判
地元出身でない裁判官が気を使うのが、地名の読み方である。
間違うと、被告人や少年の失笑を買いかねないから、あらかじめ地図の索引で確認したりする。
しかし、地図は裁判所の予算では買ってくれないので、私も転勤ごとに自費で購入している。

駅の明かりが とっても青い 自殺防止の 横浜市

2010年04月17日 23時55分41秒 | 横浜
ブルーライト横浜のどどいつ。
横浜市は、自殺防止に効果があるとされる青い電灯を駅のホームに設置する費用を補助するという。
(写真)
中華街に近い加賀町警察署の電飾

チャイナタウンで 歓迎会と 着任あいさつ 関帝廟

2010年04月16日 22時15分51秒 | 横浜
横浜中華街で部の歓迎会を開いていただいた。
昼休みに往復する余裕はなかなか無いのが残念だが、関帝廟(写真)には着任早々に参拝して来た。