里の家ファーム

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魚食

2018年01月11日 | 食・レシピ

毎日新聞 2018.1.6 ニッポンの食卓

 第1部 きょうのごはんは?/6 
調理手間省き「魚食」復権へ

 「食べ盛りの子どもが2人いるので、おかずは安いお肉になりがち。魚よりも喜ばれるし、調理も簡単ですから」。千葉県市川市のスーパーで食材を選んでいた会社員の斎木陽子さん(46)は語る。魚を買うなら切り身がメインだという。別の主婦(62)は「昔に比べて値段も高くて」とポツリ。少し迷い、刺し身の小分けパックを手に取った。

  ●価格上昇で敬遠

  日本人の「魚離れ」が叫ばれて久しい。価格が年々上昇していることや、調理に手間がかかることから敬遠する人が多いという。日本チェーンストア協会によると、かつて食品スーパーで花形といわれた水産部門も、2016年度の部門別販売額は約7700億円しかない。10年前と比べて約1500億円も減少した。肉とは対照的に右肩下がりが続く。面積を縮小した店も少なくない。さらに、昨秋は全国的な不漁でサケ、サンマといった身近な魚が高騰し、庶民の食卓からますます遠ざかっていきかねない。

  いかに魚を食べてもらうのか。水産庁は消費者の「簡便化」と「美食」志向が消費回復の鍵とみて、魚食拡大の施策を官民で連携して進めている。その一つが、12年にスタートした、ひと手間加えるだけで手軽に食べられる商品「ファストフィッシュ」の普及だ。調理時間や買い物時間の短縮が想定され、気軽に購入できる価格のものが対象。昨年3月までにレンジで温めるだけのものや小骨ごとフレークにしたものなど延べ607社の3243商品が選定されている。

  16年に国内のコンテストでグランプリに輝いたのが「東平商会」(静岡県長泉町)の「いとうナゲット」。静岡県伊東市のいとう漁協が水揚げしてすぐに加工したサバのすり身にみじん切りのキャベツやタマネギを混ぜている。独特の臭みがなく、オーブントースターで焼くだけで食べられる。学校給食に採用され、県内の大手スーパーでも販売されるようになった。

  売り上げは順調に伸びている。昨年12月にはサバのさつま揚げの販売も始めるなど新商品の開発を進めている。食品部の伊東健介・伊東営業所長は「定置網に掛かって値の付かないものを活用して消費してもらおうという思いから生まれた商品だが、魚食普及に役立てばうれしい」と話す。

 ●サバ缶人気定着

  ファストフィッシュのはるか以前からあった缶詰も、近年は良質な素材にこだわった商品が誕生している。東日本大震災を機に保存食として見直され、おいしさや健康面でのメリットを再発見する消費者も増えた。

  茨城県神栖市の「高木商店」は、地元の波崎港や利根川を挟んで隣接する千葉県の銚子港で水揚げされたサバやサンマ、イワシの缶詰を年間約4000万缶製造する。「他社にないもの、より良いもの」をコンセプトに、サバと県産のネギを組み合わせた缶詰「ねぎ鯖(さば)」は話題を呼んだ。

  水揚げされたサバをその日のうちに詰めた「朝獲(ど)れさば」シリーズなど自社商品は約30点に及び、ネット販売も好調という。高木貴史専務は「簡便化志向の消費者にとって、水産缶詰は格好のスタイル。保存も利くし、使い勝手もよい」と語る。

  日本缶詰びん詰レトルト食品協会によると、16年の水産の缶・びん詰の生産数量は約11万トンで、10年ほど横ばいが続く。その中で、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)を含み健康にいいとされるサバ缶は3・7万トンで1万トン増えた。

  サバの魅力を伝える活動をする「全日本さば連合会」の広報、池田陽子さんは「サバ缶は汎用(はんよう)性が高く、和洋中といろいろな料理に使える。血行促進や美白にも効能があり、ブームは定着した」と分析。「サバを含め、産地の思いを知りながら魚をたくさん食べてほしい」と話している。

  売る側も魚食復権のために、工夫をこらしている。セブン&アイ・ホールディングス(東京都)は昨年11月、愛知県日進市にオープンしたショッピングモールの核テナント「イトーヨーカドー赤池店」で新しい食品売り場を提案している。精肉・青果・鮮魚売り場を集約した「マルシェゾーン」をトップに置き、旬の食品が並ぶ様子はまるで市場のようだ。ただ商品を並べるだけの旧態依然とした魅力のない売り場とは一線を画した。鮮魚はさばいたりおろしたりするサービスもあり、売り上げは順調に伸びている。

  イトーヨーカ堂鮮魚部の井上浩一シニアマーチャンダイザーは「売り方も売る商品も、新しい価値観を提示しないとお客様の心に響かない」と話す。そのために昨秋から取り組みを本格化させたのが「クッキングサポート」コーナーの充実だ。「調理方法が分からない」という客の要望に応え、焼いたり煮たりする以外の調理法、半調理済み商品の紹介、メニューの提案などをする。魚はその中心的な食材になっている。「魚を使った炊き込みご飯にしても『ひと手間だけで作れます』と紹介することで、販売が伸びてきています」

  同時においしさを求めている消費者のために、厳しい基準をクリアした「顔が見えるお魚」シリーズにも取り組んでいる。9月に販売を始めた完全養殖のマダイが人気に。今後はブリも取り扱う予定だ。

 魚介類消費量、01年度の6割に

  食用魚介類の消費量は減り続けている。農林水産省「食料需給表」によると、1人当たりの年間消費量は2001年度の40・2キロをピークに、16年度は24・6キロにまで落ち込んだ。一方、同じたんぱく源の肉類消費量は増加しており、11年度に魚を上回った。

  総務省の「家計調査」によると、1世帯当たりの年間購入量は16年が27・2キロで、07年の38・4キロから右肩下がり。一方で支出金額は4・5万円前後で推移している。水産庁は「価格が上昇し購入量は減ったが、購買意欲は衰退しているわけではない」とみる。

  日本政策金融公庫の調査では、主菜となる各食材の摂取量で「魚介類を増やしたい」との回答は肉類を大きく上回る。水産物に含まれる栄養素は豊富で、健康面で優れた機能が多くあることが大きいといえる。一方、調理に対する考え方は「できるだけ簡単にしたい」「おいしいものを作りたい」が多かった。

  こうした消費者の簡便化・美食志向に対し、各現場では消費回復に向けたさまざまな取り組みが続く。魚食普及に向けた食育も進められている。


 魚をさばく家庭は、ほぼなくなった。家族環境が変わってしまったのだから、それに見合った対応が進められればこれからも有望な食材であろう。
 野菜の高値が続いている。特に葉物のキャベツ、レタスなど・・・
そこでお勧めなのが”もやし”
サッと湯がいて冷やし、サラダに
いつも安く安定した”もやし"を活用しない手はない。

今日は久々に太陽が出た。
『初日の出?』
昨日朝の様子です。
屋根雪が落ちる窓はすべて埋まってしまいまい、2階の窓に達しています。