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「カロリーゼロ」、太って病気まっしぐら!

2018年01月28日 | 健康・病気

「砂糖の危険性」「遺伝子組み換え作物の危険性」についてのせました。
それともう一つ重要なのが「人工甘味料」です。これはほとんどが遺伝子組み換え作物から作られ、カロリーはないですが、もっと危ない要素を持っています。しかもそれは飲料からお菓子、その他の食品に広がり、蔓延してしまいました。
さらに、これらは「ガン」の格好な餌になるのです。
 ちょっと前の記事ですが是非お読みください。

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人工甘味料の3大恐怖、知らずに飲むな

      東洋経済オンライン2014年09月29日

上田 真緒 : ライター、編集者

  

 清涼飲料水の生産量が2013年に初めて2000万キロリットルの大台を突破した(全国清涼飲料工業会調べ)。日本の全人口で単純に割ると、1人当たり年間約160リットルも飲んでいることになる。しかし、ドリンクの“おいしい”宣伝文句にあおられ、中身も知らずに飲んではいけない。この特集では「ヤバすぎるドリンクの裏側」を5日連続で紹介していく。1日目は「カロリーゼロ」の裏側を女医が教える! 

<編集部より追記(10月1日)> 当記事は、大西睦子医師の見解をもとに構成しています。多面的な議論を紹介したものではない点にご留意ください。

 A男(50代)はこの秋の人事で部下のB郎(40代)に役職を追い抜かれた。B郞はスラッとした男前だ。娘のD恵(20代)には「お父さん、そのお腹、何とかしなよ」と冷たい視線を向けられる。「見た目が9割」というように、元凶は中年太りかもしれない。そこで「カロリーゼロ」のドリンクを飲むようになった。お酒や缶コーヒーなどの摂取カロリーは減っているはずだ。しかし一向にやせない……。

次世代の人工甘味料が続々と

 ──大西睦子さんは著書『カロリーゼロにだまされるな』の中で、人工甘味料の恐ろしさを警告しています。「カロリーゼロ」「糖質オフ」「低カロリー」などと表示されているドリンクにはほぼ人工甘味料が使われている、と。人工甘味料とはどういうものですか。

 

大西睦子(おおにし・むつこ)

医学博士。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて、造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月から米ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。2008年4月からハーバード大学にて、食事や遺伝子と病気に関する基礎研究に従事。著書に『カロリーゼロにだまされるな』がある。

 

 日本とアメリカで認可されている人工甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム(以下、アセスルファムK)、ネオテームの5つです。

 サッカリンはいちばん古く、その発がん性について、特に日本人はうわさで聞いて何となく脳裏にありますよね。後に発がん性は否定されたのですが、悪いイメージが残り、日本では今、あまり使われていません。でも、アメリカではまだすごい人気があります。ただ、サッカリンは苦味があるので、次世代の人工甘味料がどんどん使われるようになりました。

サッカリンは砂糖の200~700倍の甘みがあります。アスパルテームは160~220倍、アセスルファムKは200倍、スクラロースは600倍、ネオテームは7000~1万3000倍です。

肥満ホルモン発動! 脂肪を蓄える

──それだけの甘みがありながら「カロリーゼロ」。

 
「カロリー・脂肪分・糖分/ゼロ」のドリンク。人工甘味料の「アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース」が入っている。「糖類0g」「炭水化物0.6g」と書いてあるが、炭水化物には糖質が含まれる

 いえ、実は「ゼロ」でないものもあります。100ml当たり5kcal未満なら、「カロリーゼロ」「無」「ノン」「レス」「フリー」と表示してもいいという基準があるのです。

 「糖質ゼロ」や「糖類ゼロ」もだまされてはいけません。100ml当たり糖類が0.5g未満なら「糖類ゼロ」と表示できます。ドリンクのパッケージに書かれている「栄養成分表」に「炭水化物」があれば、その中に「糖質」「糖類」が含まれています。

 「炭水化物」は「食物繊維」と「糖質」から成り、「糖質」には多糖類(オリゴ糖、でんぷん、デキストリン)、二糖類(麦芽糖、ショ糖、乳糖)、単糖類(ぶとう糖、果糖)などが含まれ、「糖類」はこのうち二糖類と単糖類を指します。

──飲料メーカーはわざとわかりにくく表示しているのでしょうか。でもカロリーは普通の砂糖に比べれば少ないわけですし、なぜ恐ろしいのでしょう?

 人工甘味料には主に3つの作用があります。①ホルモンに影響を及ぼして体内に脂肪を蓄える。②味覚を鈍化させる。③コカイン以上の依存性がある。

──ひとつ目の「体内に脂肪を蓄える」は、つまり太る?

 そうですよ。普通の砂糖(グラニュー糖や上白糖)を取ると、血液中の糖の濃度(血糖値)が上がってインスリンがすい臓から分泌され、血液から余分なぶどう糖を除こうとします。その結果、血糖値が下がる。それでも限界があり、次にインスリンは脂肪細胞に働きかけます。余ったぶどう糖は脂肪に変化して体脂肪として脂肪細胞にため込まれます。だからインスリンは「肥満ホルモン」とも呼ばれます。

 日本人は欧米人に比べて、インスリンの分泌能力が約半分しかないため、欧米人のような超肥満体は少ないのですが、その分、糖尿病になりやすいというリスクがあります。

 そして、人工甘味料でもインスリンが分泌されることがわかっています。2013年の報告で、人工甘味料を飲んだ後にぶどう糖液を飲んだときのほうが、水を飲んだ後にぶどう糖液を飲んだときより血糖値のピークが高くなり、インスリンの分泌が20%高くなりました。つまり、「カロリーゼロ」もインスリンや血糖に影響しているのです。

成長ホルモン発動! 食欲が増す

──ふたつ目の「味覚を鈍化させる」というのは?

 人工甘味料は、実際にはかなり薄めて使われるので、普通の砂糖とほとんど同じくらいの甘さに感じます。でも、たとえばコーヒーに普通の砂糖を入れるとしたら、あまり多く取ると太るのではないかという罪悪感があって少しは自制すると思います。カロリーゼロの「パルスイート」のようなものだったらたくさん入れてもいいかなという安心感があって、最初は1本だったのが、2本、3本と増えていったりしませんか。「パルスイート」は人工甘味料のアスパルテームを使っています。

 そうして甘みの強いものを普段から飲んでいると、味覚を感知する舌の「味蕾(みらい)」という甘みセンサーの機能が鈍化していきます。味覚は刺激に慣れやすく、かなり甘くないと満足できなくなっていく。こうした味覚に対する作用が非常に懸念されています。

──味覚が鈍くなる程度なら、それほど問題でもないような……。

 甘みセンサーは舌だけでなく、胃や腸、すい臓にもあることがわかっています。胃にある甘みセンサーが甘みを感知すると、グレリンというホルモンが分泌されます。グレリンは脳の視床下部に働いて食欲を増し、成長ホルモンの分泌を促進させます。人工甘味料の入ったドリンクを飲んでもグレリンは分泌されますから、食欲が増して肥満につながるわけです。 

──食欲まで増すとは、太るわけですね。3つ目の「依存性がある」とは?

 私が人工甘味料でいちばん悪影響があると考えているのは、依存性です。人工甘味料にはコカイン以上の強い依存性があると言われています。私たちはおいしいものを飲んだり食べたりすると、脳の「快楽中枢」と呼ばれる神経系からドーパミンなどの神経伝達物質が分泌され、満足感を得ます。そして「もっと飲みたい」「もっと食べたい」と思う。

 ところが、強い欲求が続くとドーパミンの分泌をコントロールできなくなり、依存性や中毒になります。たとえば、薬物を投与するとドーパミンが分泌され、幸福感や快楽を得られますが、ドーパミンが枯渇すると、また薬物が欲しくなる。それとまったく同じ作用で、人工甘味料の甘さは一時的に満足感を得られますが、枯渇すると、また人工甘味料が欲しくなる。そうして「甘み依存症」になっていくのです。

 サッカリンを使ったマウスの実験では、コカイン以上にサッカリンの中毒性が強いことがわかりました。サッカリンに限らず、そのほかの人工甘味料にも強い依存性があると考えられています。

──好きだから飲んでいるというより、知らず知らずのうちに「甘み中毒」になっているのですね。

 人工甘味料の甘みは独特です。以前から使われているアスパルテームなどの人工甘味料には後味があるため、アセスルファムKと一緒に使うことが多いのですが、ダイエット・ソーダ(人工甘味料入り炭酸飲料水)の多くには、比較的新しいスクラロースが含まれています。スクラロースは後味が少なく、単独で使用できるため、飲料メーカーの消費量が急激に増えています。

うつ病発症! 神経伝達物質が減る?

──おいしくてカロリーを抑えられるという「うまい話」はない。

 「まずい話」ならまだあります。肥満や糖尿病のほかにも病気のリスクがある。アメリカ国立衛生研究所が約26万4000人の中高年者の疫学調査をしたところ、甘いドリンク、特にダイエット・ソーダはうつ病のリスクを高めることがわかりました。毎日4缶以上飲んだ人たちは、飲まなかった人に比べてうつ病の発症が31%も高くなったのです。

──なぜうつ病になるのでしょうか。

 疫学調査というのは、生活習慣のアンケートを何年も取った結果、こういう病気の人が多いという傾向がわかるもので、この結果をもたらした詳しいメカニズムはまだわかっていません。

ただ、アスパルテームは体内で代謝されたときにフェニルアラニンやアスパラギン酸、メタノールに分解されるのですが、過剰なフェニルアラニンやアスパラギン酸は、神経伝達物質のセロトニンやドーパミンなどを作るためのチロシンやトリプトファンが脳へ送られるのを妨害します。それで神経伝達物質が減り、うつ症状が現れると考えられます。

 腎機能や脳卒中、心筋梗塞のリスクも高まるというデータもあります。ハーバード大学が3000人以上の女性を11年間、追跡調査したところ、ダイエット・ソーダを1日2缶以上飲んでいた人は、飲んでいなかった人に比べて、腎機能が30%低下していました。

 コロンビア大学の調査では、血管系疾患の発症リスクを高めると報告しています。ダイエット・ソーダを毎日飲んだ人たちは、飲んでいない人に比べて、脳卒中や心筋梗塞などを発症するリスクが43%も高かった。

どちらの調査も、「カロリーあり」の糖類が入ったソーダを飲んでいた人には、これらのリスクは認められませんでした。

 つい先日の9月17日、英科学誌『ネイチャー』に、人工甘味料が腸内細菌に作用して代謝異常を起こすという報告もされました。まだまだ人工甘味料に関する私たちの体への影響は不明な点が多く、今後も新しい研究成果が報告されると思います。

天然甘味料も安心できない!

──人工甘味料が健康に悪そうなことはわかってきました。いったいなぜ飲料メーカーは人工甘味料を使うのでしょうか。

 まずアメリカで肥満の人が増えて大問題になってきたからです。日本の基準でいうと、7割のアメリカ人が肥満。だから、「カロリーゼロ」の人工甘味料にメーカーが飛びついた。もちろん消費者もそれを歓迎しました。

──日本の飲料メーカーと消費者も飛びついた、と。


 異性化糖の「果糖ぶどう糖液糖」が入っているドリンク。「100ml当たり炭水化物11g」ということは、1本500mlに糖類が約50g入っている。

 そもそも肥満が増えた原因は、天然甘味料の異性化糖です。これは「天然」の糖なのですが、安心できません。アメリカでは大問題になっていますが、日本ではまだほとんど問題になっていません。

──異性化糖とはどういうものですか。

 異性化糖は「ぶどう糖果糖液糖」や「果糖ぶどう糖液糖」などと呼ばれるものです。糖のうちの果糖の割合が50%未満のものを「ぶどう糖果糖液糖」、果糖の割合が50%以上、90%未満のものを「果糖ぶどう糖液糖」と言います(※果糖の割合が90%以上のものは「高果糖液糖」)。 

──「ぶどう糖果糖液糖」「果糖ぶどう糖液糖」って、「糖」が3回も出てきますけど、天然なら体によさそうです。普通の砂糖とどう違うのですか。

 普通の砂糖はぶどう糖と果糖が結合した二糖類で、異性化糖はぶどう糖と果糖の混合液で単糖類です。

 普通の砂糖は、まず腸内でぶどう糖と果糖に分解されてから、それぞれ吸収されますが、異性化糖はもともと最小単位の単糖類なので、ぶどう糖、果糖がそれぞれすぐ吸収されます。清涼飲料水の異性化糖は、一気に果糖を摂取するので注意が必要です。

 ぶどう糖と果糖は体への作用や処理の仕方がまったく違います。ぶどう糖の場合、小腸から吸収されて血液に入り血糖が上がるという代謝になりますが、果糖の場合は直接、血糖は上がらず、ほとんどが肝臓で代謝されて、余った果糖は脂肪肝になりやすい。つまり、血糖は上がらないけれど、肝臓に影響を及ぼし内臓脂肪になります。

 さらに、果糖を取った場合、ぶどう糖に比べて満腹感を感じません。清涼飲料水を飲みながら、お菓子やアイスクリームを食べたりする人も多いのではないでしょうか。そうした違いを自覚して、消費者は糖分を選ばないといけないのです。

──「選ぶ」と言ってもどうやって?

 パッケージの「原材料名」のところに書いてありますから、見てください。

ミシェル・オバマが異性化糖と戦う!

──では、さかのぼって、人工甘味料が使われる前は、飲料メーカーはなぜ普通の砂糖ではなく、異性化糖を使うようになったのでしょうか。

 人類の歴史は、糖を獲得するための戦いの歴史でもあります。さとうきびをどんどん作ってきました。しかし、1950年代にキューバ革命が起きて、アメリカはキューバから砂糖を輸入できなくなった。そこで砂糖の代わりに異性化糖が作られるようになりました。

 異性化糖はとうもろこしなどのでんぷんを酵素処理して生産されます。「高フルクトース・コーンシロップ」とも呼ばれます。「シロップ」という名のとおり、液体なので、ドリンクだけでなく食品にも簡単に混ぜることができる。この製法は日本人が発明したんですよ。

 これが1970年代にアメリカに導入されて、政府はとうもろこしの栽培に助成金を支給し、生産を後押ししました。そうして、さまざまな清涼飲料水に使われるようになり、供給がどっと増えたのです。

 今は遺伝子組み換え技術によって、とうもろこしを安く大量に生産できるようになったので、ますます異性化糖の清涼飲料水が作られています。それでアメリカ人の肥満が社会問題となり、ミシェル・オバマが、異性化糖を使った清涼飲料水の排除運動をしているほどです。

──ある意味、糖との戦いが続いている。肥満に悩む日本人も「ぶどう糖果糖液糖」「果糖ぶどう糖液糖」に要注意ですね。

A男は店頭でお腹をさすりながらつぶやいた。
「どれもこれも人工甘味料と異性化糖が入っているじゃないか。何も飲むものがなくなるよ」
明日は、出世街道をひた走るB郞が飲んでいる「野菜ジュース」の裏側を紹介する。