アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

山椒の実のみりん漬けとドクダミ茶づくり

2024-05-28 23:48:59 | 手作りのたべもの
  しばらく外出や用事が多く、家にいてもパンや焼き菓子の注文がちょこちょこあって、ほんとはちょっとした時間など作れるのだけれど、意欲が湧かなくて最後に回されるのが、保存食づくり。意欲が湧いた時がつくりどき。
 
  やっと先日、ちょっとしたあいまに、ふたつの仕事を終えました。ひとつは山椒の実のみりん漬け。以前、軸を取るのが面倒で、「あとで使うときにとったらいい」とおもってそのまま漬けておいたら、実だけではなく軸まで柔らかくなって食べても支障がなかったので、今回も長すぎるところだけ切って、あとはそのまま漬けました。塩漬けとかゆでて冷凍とかいろいろやってみましたが、みりん漬けが一番。山椒あじのみりんとともに料理に使えます。わたしが一番よく使うのは、ちりめん山椒。ついで、だしを取った昆布で作る塩昆布。
 
  2枚目の写真はドクダミ茶用のドクダミ。毎年わんさと生えるのですが、花の咲く直前にその気になるのは珍しい。洗って干したので、今日は乾きませんが、第一段階は終了。いつもは、洗いもせず刻んで水気を切って、35度の焼酎につけることが多いのですが、今年はまずお茶にしてみました。
 
  3枚目はワイルドストロベリー。小さすぎて、実を見つけることがほとんどないのですが、今日は5粒もありつけました。
 
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クネッケの試作しました。

2024-05-27 23:36:08 | アンティマキの焼き菓子とパン
  京都にいたころ、仕事であちこちでかけるときは、よく神田精養軒のクネッケをバッグに入れて持ち歩いていました。小腹がすくと、電車の中や駅のホームでかじってた。滋味あふれるあじわいで、そっけないと言えばそっけないけれど、いちいち驚かずに済む平静な味とでもいうか、存在感は希薄でしたが、ないと寂しい、そういう食べ物でした。
 
  でも、こちらに移るちょっと前、精養軒の商品アイテムからクネッケが消え、残念に思ったまま、時がたちました。つい最近、飛騨のあいいろパン工房さんのフェイスブックに、「神田精養軒のプンパニッケルを再現」との記事を発見。クネッケは乾燥したお菓子のようなものとしてデパートかどこかで簡単に買えましたが、普通のパンはごくたまにしか手に入らなかったので、食べたとは思いますが、プンパニッケルの味は覚えていません。
 
  きょう、飛騨のあいいろパン工房のきくみさんとメッセージのやり取りをしていて、突然クネッケの事を思い出しました。菓子製造業を始めてから、ときたまふっとクネッケを思い出し、自分で作れたらいいなとぼんやり夢想していましたが、できるかも、と突然思い立ち、検索。どうやら簡単そうだとおもってレシピを書き写していたところに、きくみさんから「うちでは販売してますよ」。折り返し、今度ぜひ豊田で販売するときにもってきてほしいとお願いしました。
 
  さて、そのクネッケ、作りました。検索したレシピを参考に家にあるものでアレンジ。
 
  材料は、ライ麦粉、ライフレーク、オートミール粉、生カボチャの種、生ヒマワリの種、ゴマ、塩、水。これだけの材料をまとめて一時間ほど置いておくと、固めのお粥のような形状に。それを天板に敷いたシートの上にヘラで薄く塗りつけて、低温で長時間焼成。難しかったのはヘラで塗りつける工程です。厚さがばらばらで、焼け具合がまちまち。でも、一応できたクネッケは、まさに昔食べたクネッケの味に近いものになりました。
 
  ところで、神田精養軒は、なんと私がこちらに来る前後に、倒産していました。私が知っていた頃の社長?の望月氏は「パン屋のおやじは考える」ほか、何冊も本を出版。エッセイは何かの雑誌で読んだ記憶があります。食べる人の健康をちゃんと考えて作っていた貴重なパン屋さん。それが倒産していたとは。
 
  クネッケもプンパニッケルも、神田精養軒の思いを継ぐべく再現に尽力しているきくみさん。彼女が作ったプンパニッケルをあす守綱寺に出店したおりに受け取る予定でしたが、大雨の予報が出ているので、私の方が出店を断念しました。いただくことができるのは、しばらく先になりそうですが、それまでに、わたしもアンティマキのクネッケの試作をさらに続けて、できれば商品化したいとおもいます。
 
 
 
 
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山里からのおくりもの~草木染め3人展」が無事終了しました。

2024-05-27 16:34:34 | 草木染め
  先週の日曜日、ひと月間どんぐり工房で開いていた「山里からのおくりもの~草木染め3人展」が無事終了しました。
 
  築100年以上の古民家を移築したどんぐり工房。今回の染め展にぴったりの場所でした。いま、展示会最後の日に撮った写真を見ていると、染めの色が、衣桁に仕立てた障子や畳、太い梁、古い鏡台や文机に溶け込むようで、なつかしく落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
 
  遠方まで足を運んでくださったみなさま、お世話くださった工房のスタッフの方々、ありがとうございます。
 
  草木染めの美しさをみなさまに知っていただく機会を、今後もさまざまな形で作ることができたらなと思っています。ガラ紡績の野々山さんとのそれぞれのワークショップのコラボや、装身具作家の姪の堀江茜とのコラボも、そのうち実現させたいと思います。
 
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25大江 芳徳、木浦 幸加、他23人
 
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草木染め3人展、終了しました。

2024-05-27 00:17:44 | 草木染め
  先週の日曜日、ひと月間どんぐり工房で開いていた「山里からのおくりもの~草木染め3人展」が無事終了しました。
 
  築100年以上の古民家を移築したどんぐり工房。今回の染め展にぴったりの場所でした。いま、展示会最後の日に撮った写真を見ていると、染めの色が、衣桁に仕立てた障子や畳、太い梁、古い鏡台や文机に溶け込むようで、なつかしく落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
 
  遠方まで足を運んでくださったみなさま、お世話くださった工房のスタッフの方々、ありがとうございます。
 
  草木染めの美しさをみなさまに知っていただく機会を、今後もさまざまな形で作ることができたらなと思っています。ガラ紡績の野々山さんとのそれぞれのワークショップのコラボや、装身具作家の姪の堀江茜とのコラボも、そのうち実現させたいと思います。
 
 
 
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草の会の下見と草の庭の整備

2024-05-24 22:48:01 | アンティマキの場所に生きる動植物
  きのうは、6月8日の草の会のための、下見&草の庭整備。講師の前田純さんと友人たちが来てくれました。
 
  草刈りになれた3人の手で、草の庭とその周辺、道路際まで、あっというまに手際よく刈ってくれました。ことしはいつもにまして、草の伸びがはやく、あれよあれよと手をこまねいている間にただの草原になった場所。それが残してほしい草花はちゃんと残して、心地の良い、風の通りのいい場所に生まれ変わりました。
 
  草の会(草を採り草を食べ草の話を聞く会)は、7年ほど前から始めたのですが、始めた当初は20数種類しかなかった草が、今やその倍の48種類ほどになったそう。年2回開催のために、草を刈り、人が来て、その間も、ほったらかしではない場所になったせいで種類が増え、さらに、木の伸びや伐採によってできた木陰や陽当たりによって、少しずつ植生が変ってきました。
草刈りの後は、私が用意したランチをいっしょに食べるのが定番。きのうは、山菜味噌ピザとジャガイモバターパン、キャベツのポタージュと友人に分けてもらった平飼い卵の半熟を用意しました。緑の中で、親しい人たちとお喋りに興じながら食べるひとときは、楽しい。
 
  デザートは、香煎。友人たちが信州の道の駅で見つけたと言って持ってきてくれました。子供の時、おやつにでてきた食べ物です。なつかしい。熱いお湯で練ってから砂糖を入れてさらに練るだけのおやつ。オオムギを炒って粉にしたものなので、香ばしい。「麦茶のお菓子」と友人が形容しましたが、まさにその通りの味。このはったいこで、クッキーを作ってみたくなりました。
 
  8日の草の会は、満席となりました。秋にもまた開きますので、フェイスブックやインスタにて告知をいたします。
 
 
 
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本「マイクロカプセル香害」(ジャパンマシニスト社)

2024-05-16 10:31:35 | 映画とドラマと本と絵画

  7,8年ほど前、私のパンと焼き菓子の会に参加した方から、はじめて化学物質過敏症の実体験の話をお聞きしました。

  彼女は、合成洗剤や柔軟剤を多量に使っていて、ある日突然、体調不良となり、まともに生活のできない状態になったといいます。でも、何が原因なのかまったくわからず、あれこれ調べてみてようやく病の原因が合成洗剤や柔軟剤にあることを知ったのだそうです。

  発症するまで、彼女は洗剤や柔軟剤そのほか合成香料の入った商品につけられた匂いが物足りず、どんどんきつい匂いのするものを探すようになり、行きついたのはすべてアメリカ製品だったといいます。

  原因を突き止めた彼女は、洗剤や柔軟剤のみならず、消臭剤そのほか類似の商品をすべて廃棄し、洗剤はシャボン玉石鹸の製品に替えました。「変えた途端、家族みんなに味覚がもどったのです」つまり、知らないうちに味覚も鈍感になっていたらしいのです。

  その会は、自然食品店の店内で開かれたものでしたが、件の参加者は、自分が化学物質過敏症とわかってからずっとその店の顧客となり、食生活にも気を配るようになりました。そして家族全員が健康になったとのこと。

  私自身は、ずいぶん前に石鹸洗剤に切り替え、柔軟剤は面倒ということもあって一度も使ったことがなく、消臭剤もたぶんほぼ買ったことがありません。でもはっきりと体に害が生じるからとは思っておらず、環境への負荷を気にしていただけなのですが、この話を聞いて、これはかなりたいへんなことがおきているぞ、と危惧を持ちました。

  この本「マイクロカプセル香害」は、200ページほどの変形の新書判なのですが、半分は香害被害者からとったアンケート結果を紹介しています。その内容は上述の、私が出会った人以上のひどさで、唖然とするばかり。

「ある瞬間から、すべての合成洗剤が使えなくなりました。現在も数十メートル先の公園からの柔軟剤臭で、家の中でさえ苦しい。まっすぐ歩行できず、呂律が回らなくなり、計算や文章や言葉の解読できなくなり、感情的になり家族に当たり散らしたこともありました」

「発症後は、全く別の体になったというか、普通の暮らしができない。香料で倒れます。筋肉硬直です。・・・全身に症状が50種類以上出ました。大量の鼻血が出たときは、ものすごく不安でした」

「夫や実家や義理の両親からの理解が得られず、夫婦喧嘩(過敏な私にうんざりした夫から離婚届を突き付けられた)が増えています」

「医者からは原因不明の「腸閉塞」の診断。ただし、胃腸の検査では何ら問題なしと。・・・症状は、喉のかすれ、痛み、めまい、鼻水、頭痛、胃腸の不調が月日を重ねるごとにひどくなっています」

「病気を公表してからママ友だったと思ってた人たちはだんだんと離れていきました。・・・(子供は)一緒に遊んでくれるお友達もほぼいないので、子どもはいつも「死にたい、もっと早く生まれていたらこんな病気にはならなかった」と漏らしています」

  小学生の子供から老人まで、発症の年齢はまちまち。それぞれ多種類の症状を抱えて不自由を囲っています。そして皆一様に周囲の理解が得られないことでさらなる苦痛を強いられています。

  ここ数年前からとみに増えてきた柔軟剤のテレビCM 。きれいな若い女性が海辺で立っているとそこに花びらがひらひらと散り、若いハンサムな男性が引き寄せられる、という映像もあったのではなかったかな。あの匂い、かなり強烈だと私は思うのですが、「いい匂い」と思うように、もう鼻が慣らされているのだろうと思います。

  柔軟剤も合成洗剤も消臭剤もみんな石油製品。香りを長持ちさせるためにマイクロカプセルなるものに香りの成分を閉じ込め、空中に飛散するようしかけてあるのだそう。そのカプセルの壁に使われている化学物質に、イソシアネートという「ごく希薄な吸入でもアレルギー性喘息や中枢神経系・心臓血管系の症状を引き起こす毒性化合物」があります。

  このイソシアネート、80年代に農薬の効果を持続させるために開発されたマイクロカプセルの中からこの毒物が生じたことがあったらしく、被害を訴える人がいたそうなのですが、確定的な証拠がないことを理由に、そのままに。ただし今は、もしかしたら危険性を知った消費者の声に製造会社が敏感に反応して、ほかの物質に替えている可能性もあるかもしれないとのことです。でもだからといって、危険性がなくなったわけではありません。

  農薬といい、こうした化学合成剤といい、日本は先進国の中ではかなり規制が緩いこともかかれています。

  嗅覚というのは、五感の中でもっとも原始的な感覚だと言われています。味覚や聴覚、視覚が現代人はかなり衰えていますが、そこにもってきて、さらに嗅覚までだめになったら、身を守ることができなくなってしまう。土をいじることから遠ざかっているので、触覚も駄目になっていそう。

  私の友人たちのなかにも、仕事先で支給された制服の匂いに耐えられなくて仕事を続けられなくなった人や、整髪料などの香料の匂いに耐えられなくて頭痛に悩んだといった経験を持つ人がけっこういます。この本は表紙に、「緊急出版」とあります。さらに「明日、あたらしいマスクが必要になる だれか、助けろ あの子をいますぐ」とも書かれています。

  過敏症になった人には、毒ガス用のマスクでも付けないと、つらくて生きていられないほどの事態となっている現実を、多くの人に知ってほしいものです。

 

 

 

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旭地区さくら村の石窯で遊びました。

2024-05-16 00:53:59 | 手作りのたべもの
  一昨日は、旧ガキ大将養成講座、現あそびまNAVIの拠点・さくら村で石窯遊びの会でした。焼いたのは、日曜日に続いてアンティマキの草の庭で採取した野草と山菜。ただし、こちらは味噌ソースで。
 
  ウドの新芽と柔らかい茎、ミツバ、セリ、ミョウガタケ。お茶はカキドオシとヨモギとローズマリーとアップルミント。先日よりもさらに緑をたくさん載せました。味噌ソースはいつものトマトソース同様、自家製みそにみりんと水をどぼどぼ入れて、ほんの少しの粗糖を。そこにいりごま投入。火にかけなくても十分おいしい味噌ソースができあがりました。
苦いと思えたウドの新芽や茎に子の味噌ソースをつけて、参加した友人の4歳の男の子までがパクパク。彼はなんと山菜だらけのピザも平気で食べてくれました。
 
  焼き菓子は、米ぬか入りのカレークッキーとココアクッキー。名倉三川農園の無農薬栽培の米ぬかは、そのままでも甘い。この糠を窯に入れて軽く炒ると、さらに香ばしく甘くなりました。それも生地に入れて薄く伸ばして焼いたクッキーは、お菓子というよりつまみ。窯で焼くとオーブンよりも水分がぱっと抜けるのか、なんだかいつもより軽い食感の気がします。
 
  青空の下で、作りながら火を見ながら焼きながら交わされる話題は結構重い。学校のこと、勉強のこと、添加物や香害のこと。重いけれど笑い声もたっぷりあって、心地よく楽しい時間でした。
 
  来月は、長らくさくら村石窯の会のスタッフを務めてくれた方が他国へ移住のため、彼女を囲む会を開きます。わたしが焼いたパンと参加者持ち寄りの食べ物でお昼ごはんにし、あとは朝から2,3種類の焼き菓子を焼く予定。来月もその後も、あそびまNAVIの会員、ガキ大将の旧会員以外に、空きがあって、会員旧会員のご紹介があればビジター参加も可能です。お問い合わせください。
 
 
 
 
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「揚げ餅を塩だけで味付けしました」という名のかきもちのこと

2024-05-16 00:05:05 | たべもの
  きのうはちょっと時間があったので、やまのぶ店内のお菓子コーナーを見てまわりました。買うのが目的というより、勉強。一般受けするお菓子の種類や原材料を知るため。そのなかに、「揚げ餅をお塩だけで味付けしました」という名のかきもちがありました。
 
  原材料表示を見たら、材料は国産もち米とこめ油と塩だけ。隣には同じメーカーの、たしか「・・・・醤油と砂糖だけで味付けしました」という名のお菓子も並んでいました。株式会社丸井スズキの製品です。
 
  やまのぶでは、ごんべいの里コーナーにあるおかきシリーズはときどき買いますが、一般の売り場にこんなのがまぎれていたのを発見できて、うれしい。味はごくシンプル。値段は安め。一緒に陳列されている他のもっと高いおかきには、添加物が山ほど入っていました。
 
  粗悪な原材料を添加物でごまかして味付けし、安い価格で売る、というなら理屈は通る。そうしたいメーカーの意向は十分理解できます。
 
  でも、米と油と塩がある程度ちゃんとしていたら、なんで値段を高くしてまで、ごちゃごちゃ味付けしなくちゃいけないのか。かえって持ち味を損なうのに、と私は思うのですが、たぶん、私には余分に思える味付けが、おいしいと思えるからなのでしょう。
 
  先日、子育て真っ最中のおかあさんたちから聞いた、添加物まみれのベビーフードの話を思い出しました。離乳食の時代から人工的な味付けになれていたら、塩と米と油だけのおかきがおいしいとは思えなくなるのでしょう。と、ここまで来て納得。
 
  そのお母さんのうちの一人の子供たちは、わたしの作る玄米おかき(材料:名倉三川農園産の無農薬玄米もち米、国産粗糖、海塩)がことのほか好きだそう。うれしく、ありがたく、そして彼らの味覚に、改めて敬意を抱いたことでした。その味覚を作ったお母さんにも。
 
 
 
 
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どんぐり工房で石窯ピザと草木染めの会を開催。

2024-05-15 00:56:01 | 草木染め
  日曜日、どんぐり工房で石窯ピザと草木染めの会を開きました。
  
  3月に開いたすげの里での石窯ピザと染めの会が好評だったので、今度は地元稲武の石窯を使って開催。一日でふたつのお楽しみを満喫していただく講座です。
 
  ピザには、今を盛りと生い茂る山菜と野草をトッピング。前日、アンティマキの草の庭にて採取したのはウドの芽とミツバ、ミョウガタケ、カキドオシ、淡竹、桑。窯とピザ担当のキヨミさんはオレガノとセリを持参。みずみずしい初夏の香り満載のピザを焼きました。
 
  生でかじってみたウドはかなり苦くてえぐくて、少しだけにしたほうが無難だなと思いましたが、いざ焼いてみると、ウドが最も山菜らしい香りを放っていて、しかも苦みは皆無。大好評でした。カキドオシと桑は、レモングラスと一緒にお茶に。こちらもたくさんお替りしていただけました。
 
  染めは、タカキビの殻。ずいぶん前にいただいた殻を大事に大事に使っていましたが、保管している間に色が変わってきたようで、今回は、いつもより橙色の勝ったいろになりました。持ち込みの布での染めをしたので、濃染処理から行いました。だから時間はかかったものの、お持ちの布の素材、織り方や厚さ薄さ、形がそれぞれ違うので、その分、色合いも微妙に異なりました。
 
  わたしが染めたのは半襟二枚。どちらも古いものなのですが、一つは絹、もう一つは化繊の混紡らしくて、かなりの色の違いに驚きます。最後の写真は絹の靴下。模様の面白さが生きています。
 
  石窯ピザと染めの会、今回も好評をいただいたので、また開くことにしました。次回は、夏8月に。インド藍と石窯ピザの会とします。追って告知いたします。
 
 
 
 
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もらいもの着物生活

2024-05-09 23:29:41 | アンティマキ風自然的生活
  1年半ほどまえから、月一回の着物着付けの練習ています。先生になってくれているのは友人なので、かなり気楽にたのしく通っています。でもなかなか身につきません。物覚えがどんどん悪くなり、年のせいで体の動きが鈍くなったことも大きい。
 
  今日は、半幅帯で貝ノ口と士結びの復習と、カルタ結びの確認。お太鼓の練習もしました。このひと月、一回着ただけだったので、朝の着付けはでたらめ。なんとか脱げずにほどけずに、教えてくれる友人宅まで行くのが精一杯でした。
 
  寒い間は、羽織を着るとかコートを着るとか襟もとにショールやストールを巻きつけるとかしてごまかせたけれど、暖かくなってそうはいかなくなりました。いかなくなったぶん、必然的に着物を着る回数は減り、そしてひと月のうちに、着方も結び方も忘れるという悪循環になりかけています。
  張りのある木綿の着物とかわいい名古屋帯。どちらももらいものなのですが、なかなかぴったり合っています。明日の外出はこの格好ででかけたい。でも、たぶん、カルタ結びでお茶を濁して、肌寒くなりそうなのをいいことに、首元に何か巻いて出かけることになりそうです。それでも着ないよりましと思うことにいたします。だけど、暑くなったらどうしよう。
  着物を着て出かけるという行為はまだまだ気軽にできませんが、着物に対する愛着はどんどん湧いてきています。母の着物、叔母たちの着物、友人の着物、どこかの誰かが着ていた着物などなど、この1年でタンスの中が一気に豊かになりました。どれもみな、当然ながら手縫い。わたしには気が遠くなるような手間をかけて、一枚の着物ができています。そしてその着物が仕立てられる前の、反物になるまでのこれまたなが~い工程。
 
  わたしのところにやってきた着物は、多分ほとんどが、長いことタンスの中にしまいっぱなしだったと思われるものばかり。よく見ると、染みがついていたり、小さな穴が開いていたりしているものもあります。高いお金を出して洗いに出す余裕はないので、とにかく今年の夏は、初めてのことですが、虫干しというものをしようと思います。
 
  以前は、着物を畳むことすら億劫でしたが、いまはこれらの着物を丁寧に畳んで畳紙にくるんでしまうという行為そのものに携わるのが、何だかうれしい。日々の忙しさに紛れ、そしてずぼらな性格が輪をかけて、きちんと丁寧にものを扱うことにあまり心を砕いてこなかったのですが、着物を着るようになってから、ちょっとだけ変ったような気がします。
 
 
 
 
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