アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

映画「マッチ工場の少女」

2016-01-25 18:19:38 | 映画とドラマと本と絵画
  90年代の北欧・フィンランドの映画で、監督は、アキ・カウリスマキ。前に録画したものを見たのですが、前知識なしで見始めたため、しばらく、ソ連崩壊直前のころの東欧の映画かと思いました。雰囲気が暗くて、描かれた人々はみな疲れ果てています。

   マッチ工場で働く貧しい少女が主人公。家族は母親と母が連れ込んだらしいデブの男。ふたりは、少女の給料をあてにし、テレビを見るだけが娯楽らしい無為の生活を送っています。家族の会話はほぼゼロ。少女の唯一の慰めは、通勤時の読書と、たまに一人で入るカフェで過ごす時間だけ。

   その少女が、なけなしの給料で買ったドレスを着て出かけたバーで、中年男に誘われて一夜をともにします。満たされた夜を過ごした彼女に、男は冷たく、彼女は失意の日々を過ごすことに。

   全編、単純な会話だけ。テレビのニュースフィルムがしばしば流れ、天安門事件の流血の様子が映されます。少女が男に捨てられたとわかっころからだったか、マッチ工場の機械の単調な音がずっとBGMのように聞こえてきて、最後まで続きます。この機械の音がこの映画を象徴しているようでした。

   彼女たちは、貧しいからつらいだけではなく、機械のような仕事を終日させられているから、疎外を如実に感じて、つらいのだな、ということが伝わる映画でした。はっきり言って何度もやめようと思いましたが、なんとなくつい最後まで見てしまいました。退屈と紙一重ですが、リアリティがあったからだと思います。
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アイモールみよしの吉十に奥三河Three trees+の商品が並びます。

2016-01-21 18:06:48 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ
みよし市最大のスーパーマーケット・アイモールみよしの中のドラッグストア・吉十(きちじゅう)に、奥三河Three trees+の商品が、あす22日金曜日から店頭に並ぶことになりました。期間限定ではありますが、3人の品~焼き菓子、石鹸、コンフィチュール~が一般の店舗に一緒に並ぶのは久しぶりのことです。しかもうれしいことに、吉十では、「奥三河Three trees+」として、同じ場所に並べてくださるそう。イベント以外でははじめてのことです。

   こちらが吉十。青木薬局と併設されています。間口が広くて気持ちのいい店内です。食品も充実しています。オーサワジャパンの品もあって、初めて訪れたときはびっくりしました。無添加の長期醸造の醤油もあります。以前訪れたときに購入した品の一部がこちら。

    ソバの実フレークの中身はソバの実だけ。食べるのが楽しみです。金時ショウガの粉は、毎朝味噌汁と梅干の種番茶に入れて飲んでいます。ずいぶん高いものなのですが、少量でも大変辛くて、体がふわっと暖かかくなります。ワインは国産の無濾過です。

    ほかにも精油や竹布、シャボン玉石けんなど、体にも環境にも負担の少ないよう配慮された品々がいろいろあって、見て回るのが楽しい。アロマの講座も催しています。

    さて、こちらのお店で置いてもらうことになったアンティマキの品は、穀物クッキー3種(ほうじ茶・全粒粉とカシューナッツ・玄米粉と塩麹)、米ぬかカレークッキー、いなぶの玄米おかき、酒粕クッキー、グラノーラ、ココアグラノーラです。

    こころざし工房からは4種類の天然石鹸、Artisan MIKIからは、自家農園産のブルーベリーのコンフィチュールと、飯田産のりんご・グラニースミスとクローブのコンフィチュールが登場します。

     2月初旬には、アンティマキのバレンタイン用焼き菓子も納品の予定です。はじめてのみよしでの販売、どうぞぜひのぞいてください。いずれも売り切れ次第販売終了です。   
    
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今年の味噌作り

2016-01-20 11:32:06 | 手作りのたべもの
  昨日、稲武で今年はじめての積雪。そして今日は本格的な積雪となりました。窓から見た景色はこちらです。

   さて、2年ぶりに味噌を仕込みました。いつも1年では使いきれなくて、3年に一度の仕込みになることも多いのですが、昨年秋ころから、即席みそ汁の素を常備するようになったため、急速に味噌の消費が激しくなりました。

   即席みそ汁の素は、昆布粉末、鰹の削り節、ゴマ、味噌、乾燥わかめを適宜すり鉢ですり、混ぜ合わせたもの。たくさん作って容器に入れ、毎朝、熱湯を注いで飲んでいます。梅干の種入り醤油番茶とともに。

    さて、今年は、知人の実家で栽培された無農薬・無化学肥料の大豆が手に入ったので、3キロ仕込みました。いつもは、圧力がまで少しずつ煮てはつぶしていたのですが、今年は薪ストーブの上にいちどきに鍋を並べて煮続けました。小さい鍋のほうは丸一日で煮あがりましたが、大きい鍋の中の大豆が柔らかくなったのは二日目か3日目。ゆであがった大豆はほっくりしていてとてもおいしい。大豆もいいけれど、無理やり火を通してはいないので、煮方もよかったと思います。
     
    味噌を作り始めたころは、大豆対麹が1:1という比率が当たり前と思っていましたが、あるときから麹が多いほうが美味しいと知り、少しずつ増やしてきました。今年は1:1.5にするつもりで、昨年末のうちに麹を調達。大豆の半分の重さの塩と混ぜておきました。

    ところが先日、岡崎市額田に住む友人宅で、彼女が昨年仕込んだ味噌をなめさせてもらってびっくり! 甘くておいしいのです。子どものころから味噌くさいのがあまり好きではなくて、赤みその味噌汁はいまでもどちらかというと苦手な私。でも、体にいいから食べなくちゃと、半ば義務のようにおもって味噌に接してきた私にも、「これなら食べたくなる」とおもわれる味噌でした。

    聞くとその味噌は、麹を豆の2倍入れているのだとか。甘いはずです。塩の量は同じ。このあたりで「額田味噌」というのは特産品になっていて、ちょっとしたブランドだそうですが、この額田味噌の大豆と麹の比率が、まさに1:2なのだそうです。

    麹と塩を混ぜて塩きりしかしていなかったときに聞いた話なので、急きょ、麹を買い足しにいき、やっと今年の味噌の仕込みに入りました。

     仕込んだ分量は次の通りです。
     大豆 3キロ
     米麹+麦麹(米麹が7、麦麹が3くらいになったとおもいます)6.1キロ
     塩 1.8キロくらい(もとは1・5キロのつもりでしたが、麹を足したのと、降り      塩のための塩をとっておくのを忘れたので、300g余分にしてみました)
     煮汁 1800cc

   麹は6キロでいいのですが、中途半端に余ったので、混ぜてしまいました。

    昨夜完了。あとは、友人の家の庭でアオキの葉をもらってきて、おもしをして終了です。来年の口開けが楽しみです! 
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稲武の大きな石窯で楽しむ会を始めます。

2016-01-09 14:52:07 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
    稲武のハウスポニーという名前の公共施設には、大きな石窯があります。この石窯を使って、今年から、石窯を楽しむ会を始めます。

    日時は不定期。たぶん、春から数か月に一度のことになるとおもいます。メニューは、全くこねずに作る天然酵母のカンパーニュと、ピザ、スープとスコーンを今のところ考えていますが、おいおい、石窯で楽しめるメニューを広く取り入れ、丸一日、石窯の楽しさを満喫していただける会にしたいと思っています。主催と講師は、私と友人たち。
    
    この石窯は、生地の重さが800gほどある大きなパンを、いちどきに8個焼くことができる大きさ。12年ほど前、この場所に1台目の石窯ができたとき、石窯の会が作られました。その時私もメンバーになり、石窯を扱うことの楽しさを知りました。その後、会は解散し、石窯も、3台目が作られていまに至るのですが、石窯で焼くパンのおいしさと石窯で遊ぶ楽しさは格別。いつか、この石窯を活用してみたいと思っていました。

     昨年は、市街地の友人宅の石窯でパンやピザを焼き、石窯で遊びたいという欲求が再燃。パン好きの友人たちと語らって、久しぶりに稲武の石窯でも遊びました。

     石窯でパンを焼く日、わたしたちはたいてい朝9時ころ集合します。薪を燃やし続けると、庫内は300度から400度くらいの高温に温まります。その間、施設内の炊事場で、ピザの仕込みに入ります。

    適温になったら、熾火を奥のほうに押し込んで、ピザを入れます。ピザはみるみるうちにぷくっと膨らんで、おいしそうな色に。

    ピザは、できたてのあつあつを窯の前に陣取って火を見ながら頬張るのが、最高です。

    昨年末、友人たちとこの石窯で遊んだときは、まるごとのニワトリも焼きました。丸一日、レモン果汁やオリーブオイル、タマネギなどでマリネした鶏のおなかの中に、焼く直前、ドライハーブとフルーツ、ナッツを混ぜたご飯を詰めこみました。皮がパリパリで、一昨年ガスオーブンで焼いたときより、何倍もおいしかった!
     
     パンは、熾をすべて外に出してから、余熱で焼きます。大きい石窯なので、いったん庫内が温まるとなかなか冷めません。30分もすれば、外はパリッとしていて、中はもっちりしたパンが焼けます。この日も、いろいろなものを焼きすぎたせいで、前夜仕込んだ天然酵母パンが、かなり過発酵してしまったのですが、窯に入れたらだれずに、しっかり立ち上がりました。ガスオーブンではこうはいかなかったはず。うれしい実験ができました。         

     石窯のある場所は、裏側には雑木林、前方には、稲武で最も高い山・城ケ山が望めます。上の写真は、この新年、市街地の森のようちえんの子供たちが、お母さんたちと一緒に稲武にやってきたときのものです。林や崖の落ち葉で、子供たちは大はしゃぎ。石窯のそばにある竈に仕掛けた大きなはそり。中にはみんなが持ち寄った野菜がたっぷり入っています。子供たちは林から拾ってきたスギの葉を次々投入。火の上がり具合を真剣に見つめていました。

     石窯を楽しむ会については、おって、ブログやフェイスブックで告知します。さしあたってこの冬は、一緒にこの講習会に携わる予定の友人たちと、勉強をかねて、石窯でおおいに遊ぶことにします。


     

     
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タキソウ朝市、来週です。

2016-01-09 11:31:55 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ

   今年は、稲武に引っ越して、13回めの正月を迎えました。12月が相当あたたかいとしでも、年末年始には、たいてい一度は大雪が降っていたと思うのですが、今年はまだ一度も雪を見ていません。一度だけほんのちょっと、ちらついたとはききましたが、それっきりのようです。過ごしやすいのは確かですが、気候変動がこの先どのような事態をもたらすのか、先行きが不安のこの頃です。

   さて、新年最初の出店イベントは、タキソウ朝市です。2か月ぶりの朝市、ぜひお出かけください。アンティマキは、穀物クッキー、全くこねないパン、スコーンのほか、玄米おかきや米ぬかクッキー、できたらリンゴケーキもお持ちするつもりです。他にもまだ検討中。

    上は、昨年の朝市の写真です。無農薬栽培のこのリンゴ、とてもおいしかった! 今年も販売するそうです。乞うご期待!

    以下、主催者のグリーンママンからのメッセージです。
****
2016年のタキソウ朝市、皆様にとっても幸ある年になります様、ささやかではありますが、新春お年玉抽選会をご用意してます♪

ママンのブースで用紙をもらい、お買い物をした店舗でスタンプを押印してもらって下さい。3店舗分のスタンプがある方に抽選して頂けますので、お楽しみに!

新春にふさわしく!誕生数秘術の結木万葉さんがワークにきて下さいます。
一年の始まりに、数秘術でヒントを得るのも良いねー。

幡豆・宮本農園さんが麹店で出店です♪
いよいよ味噌仕込のシーズン。
とにかく美味しいので、是非宮本さんの麹で味噌仕込みしてみてねー。

仕込み用に大量に欲しい方は事前に注文頂けると助かります。注文は宇角までメッセージ下さいね。

<米麹>除草剤一回 減農薬1200円、完全無農薬 1600円
<麦麹>無農薬のみ 1400円
<豆麹> 愛知県産 1100円、完全無農薬 1600円

いずれも1キロの値段です。

尚、1月、2月の守綱寺朝市、2月のタキソウ朝市はお休みさせて頂きます。
次回朝市は3月10日タキソウ朝市となりますので、よろしくお願い致します。

とき:1月14日(木)10時~12時

ところ:タキソウ本店

出店者:いのはな農園、徳八農園、宮本農園(麹店)、とうふ屋しろ、kobalele coffee、コレカラ商店、とうふ屋しろ、アンティ・マキ、シフォン屋ゆるり

work: 誕生数秘術 柚木万葉、おぐろ整体院 一歩

マイバッグのご持参にご協力下さい。

皆様のお越しをお待ちしています。
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ドラマ「項羽と劉邦」

2016-01-08 17:43:52 | 映画とドラマと本と絵画
  全40巻、80話見ました。おもしろかった! 「水滸伝」よりずっと、です。

  秦末期に、打倒・秦をめざして集まった英雄たちの話。歴史マンガで何冊も読んでいるのですが、映画で見るといっそう、当時の風俗も文化もよくわかります。だからこういうドラマはとてもありがたい。

  中国の人にとっては、項羽も劉邦も韓信も呂布も、登場する英雄たちは皆、子供のころから親しんでいる人物たちだからなのでしょうが、俳優たちがそれぞれの英雄像にあわせて、ピタッと役にはまっているように思えました。それに、何百年も繰り返し書物や劇の題材になってきた話だけに、複雑な人情の機微や、政治的な駆け引きがとてもリアルに描かれていました。

  このドラマを見る限り、項羽は政治家としての気質に乏しく、けっきょく劉邦に覇者としての地位を譲らざるをえなかったのだな、ということがよくわかります。でも、勝者の劉邦の晩年は孤独。そもそも、敗者であれ勝者であれ、いずれは死に、中国の長い歴史の中に刻み込まれていくのだ、という客観的な目を、中国の歴史ドラマは大事にしているみたいに思えます。以前見た、「三国志」も、主題歌の中に、「昔話を語りながら、一杯の酒を飲み干す。大河の流れは悠々とつづく、といった内容の歌詞があり、印象的でした。どんな英雄の業績も、長い歴史の一こまにすぎない、といった見方が、厭世観とは違う角度から描かれている気がします。

  「平家物語」の冒頭にある、「奢れるものは久しからず」の代表者の一人として挙げられている秦の官臣、趙高。始皇帝が死んでから絶大な権力を誇るのですが、彼がとことん憎々しげに描かれています。でも、荒唐無稽ではない。毎回、あの顔を見たくないと思いつつ、興味をそそられました。

   彼の暴虐を許したのは、朝廷の上層部の役人たち。一見、彼らも被害者にみえますが、ほんとは、彼らが自己保身を真っ先に考えたから、たった一人の横暴を野放しにしてしまった。そのあげく、たくさんの人が犠牲になり、国土は荒れました。独裁者一人が悪いのではない、彼を増長させた周りが悪い、ということを、きちんと描いています。

  それにしても、策略も殺し方も許し方も、どれもみなスケールがでかい! 土地もめちゃくちゃ広大。中国はとにかくすごいところだな、といろんな意味であらためて思わせられたドラマでした。

  さて、次に見たい中国ドラマは、「岳飛伝」。南宋の武将の話だそうです。
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