アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

野生動物を見た!

2011-12-31 20:34:35 | アンティマキの場所に生きる動植物
  きょうの昼過ぎ、なにげなく北側の窓の外を見ていた家人が、突然、「外を見て!」と叫びました。肉眼では分かりにくいのですが、目を凝らすと、裏山の中腹に、大きな岩みたいなのがあって(これまでなかったところに)、じっと見ていたら、動き出しました。

  カメラを限度いっぱいの望遠にして、やっと認識できました。

  日本カモシカ? だとおもうのですが、クマみたいにも見えます。このあたりにはニホンカモシカはけっこうよく出没します。だからカモシカだと思うけれど、はっきりはわかりません。昨年も、ちょうどほぼ同じ場所に出現しました。写真を撮ろうと窓を開けたとたん、逃げたので、今回はガラス戸越しに撮影しました。

  うちから、50mくらいの距離だと思います。ガラス戸越しであっても、こちらの視線が分かるのか、向こうもじっとこちらを見ています。

  クマにしては、前足を使っている様子がないし、顔がとがっているように見えます。カモシカであることを願っています。クマだったら通報しなきゃ。

  しばらくして、座り込み、じっと動かなくなりました。やすらかないい場所なのかな。こちらが見るのをやめてしばらくすると、向こうもいなくなりました。緊張して固まっていたのだろうか、とおもっていると、数分後、また現れました。やっぱり、好きな場所みたい。うちのもと林の上、裏山の中腹で、人間だったら、坂が急過ぎてとうてい安らげそうにない場所なのですが。
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焼き菓子の製造を始めて5年ちかくになりました。

2011-12-27 16:14:43 | アンティマキの焼き菓子とパン
  豊田市食品衛生協会というところから、はがきが届きました。文面は、「食品営業許可の更新について」です。

  私は、「菓子製造業」の営業許可を取っているのですが、その許可がもうじき期限切れになるので、「食品営業許可申請書(継続)の受付及び保健所員による施設調査を実施する」という通知です。

  私が営業許可を取ったのは、平成19年3月のことでした。ひと月ほどしてから、地元のイベントではじめて、アンティマキの名前で穀物クッキーを売りました。あれから、もうじき5年がたちます。あっというまの年月でした。許可更新の年になることもすっかり忘れていました。

  もっとも最初の数年は、どんぐり横丁の片隅に置いて、わずかずつ売れるのを楽しみにしていた程度の、ほんとうにささやかな商売(いまもささやかなのですが)でした。

  3年ほど前にスコーンを売り出し、今年の3月にパンの製造をはじめてからお客様の層がわずかずつ広がり、さらに今年の夏ごろから、名古屋や豊田市街地のイベントに出て焼き菓子、パン、草木染め製品を売るようになって、いっそう多くの方に買っていただけるようになりました。

  今年は、どんぐり横丁に置いた当初から、ずっと買ってくださっているというお客様にお会いできたり、HPでアンティマキをお知りになって注文くださった遠くの方が、以来、何度も注文してくださったりと、今まで以上に、たのしいことうれしいことが重なりました。

  でも、もともとうかつな私のことなので、不注意によってお客様に不快な思いをさせたことも何度かありました。ご指摘を受けるたびに反省し、改善してきたつもりですが、完璧な状態で作業を進めているという自信はまだまだありません。

  指摘を受けるとがっくりきて、落ち込むのですが、いつも、ご指摘くださったお客様のおことばに励まされて、進んできました。
  
  こんなことがありました。  

  どんぐり横丁の職員に、私の不手際を伝えてくださったお客様がいらっしゃいました。職員がお客様の連絡先をお聞きすると、彼女は、「わたしはアンティマキさんのお菓子が好きです。気をつけていただきたくてお伝えしただけで、これからも買い続けます」とおっしゃったそうです。ありがたいおことばをいただき、ほんとうに感謝しています。

  つい最近のことですが、ご指摘くださったお客様にお詫びのメイルをさし上げると、「今後もまきさんのおやつを楽しみにしています。主人もまきさんのおやつが大好きです」と、末尾に書かれたメイルが届きました。うれしくて、胸が熱くなりました。

  一方、味や焼き方についても、同じ材料、同じオーブンを使っているのに、微妙に変わることもあります。また、私自身が意識的に、すこしだけ分量を変えたり、焼き方を変えたり、粉を変えたりすることもあります。

  アンティマキの焼き菓子とパンは、よりおいしいものにしたくて、つねに実験とおもってつくっています。そんなこんなで、「前とは味がちょっと違う」とおもうこともままあるとおもいます。

  友人知人には、「なんでも気の付いたことを言ってね」と頼んでいますが、お買い上げくださった皆様にも、ぜひおねがいします。どんなささいなことでも、気のつかれたことがあれば何なりとお伝えください。いいこともわるいことも、なんでもおしえてください。 

 「前買ったときのほうがおいしかった」とか「塩加減がちょっと違うみたい」とか「まわりのカリカリしたところが好き」とか「こんなお菓子がたべたい」とか、どんなことでも知りたいのです。製菓学校や、お菓子屋での修業経験のまったくない私にとっては、食べてくださった皆様が、先生なのです。

  メイルは、こちらからお送りください。

     
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ムラサキミズナとカリヤスの染め

2011-12-26 11:08:52 | 草木染め
  12月半ば、知人友人が集まって、また染めの会を開きました。場所はいつものどんぐり工房。

  今年6月にはじめて草木染め講習に参加してから、すっかり染め好きになったKさん。自宅の台所で、いろんなものを染めています。ときどき携帯メイルで染め具合を知らせてくれるのですが、私が染めたことのない素材も多く、とても勉強になります。

  そのKさんがこの日、持ってきて見せてくれたのがこちら。いずれも絹のスカーフです。  

  左から、ムラサキシキブの実。酢で揉んで出した色です。真ん中はムラサキミズナ。野菜です。炭酸を入れてアルカリ水にしてよく煮た汁で染めたそうです。右が、お茶の実。前回、いっしょにアベマキのかさ?で染めたので(コチラ→)、お茶の実でも染まるだろうと思って試したとのこと。えらい! どれも、薄いけれど、やさしい色です。頬ずりしたくなる。

  真ん中のムラサキミズナは、この日参加したMさんが畑で育てたもの。Kさんに頼まれて持ってきてくれました。はじめての染め材料です。

  アルカリ水にしないで、普通に煮て染めてみました。液は紫色だったのに、綿素材はこんなあざやかな青に! 感動です。

  まるで生アイ染めのような色です。うれしくてちょっと興奮しました。アイのほか、クサギの実で青を出したことはありますが、ただの野菜で、こんないい色が出るなんて驚きました。来年はMさんに頼んで、種を(できれば苗を)わけてもらって育てたいと思います。

  カリヤスとクリの皮でも染めました。

  ピラカンサでもまた染めてみました。手前の綿シャツは、ピラカンサ一番液に浸してから鉄媒染したもの。渋い紫色になりました。

  染めの会の翌々日だったか、参加したTさんが、「染めたものを、しばらくせんべいの空き箱(缶)に、寝かせようとしていて、とてもきれいだったので、お礼も兼ねてメールしました」との言葉を添えて、メイルで写真を送ってくれました。さらし布やガーゼ類がとても柔らかい色に染め上がっています。

  きのうの大雪で30センチは積もり、外は真っ白の景色ですが、このブログを書いていたら、急に染めがしたくなりました。 
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アベマキとピラカンサの染め

2011-12-26 10:18:25 | 草木染め
  11月の中ごろに、知人6名が集まって開いた染めの会の報告をします。

  この日は、Mさんが自宅庭で拾い集めてくれたアベマキのかさ?と、Tさんが入手してくれたピラカンサの染めをしました。

  アベマキのかさ?です。こんなに手に入るなんてうらやましい。このあたりでは見かけない染め材料です。左はアルミ媒染、右は鉄媒染したものです。

  ピラカンサの枝葉は、ソーダ灰をくわえてアルカリ水にしてから煮出します。そうすることで、赤みが引き出されるのです。煮出したあと、酸化させることで、より赤さがまします。Mさんは、この酸化のさせ方が上手。高いところからゆっくり時間をかけて液を落としています。こうすれば空気に触れる時間が長いので、いっそう酸化が進みます。
  
  茶色かった泡がだんだんピンクにかわります。おいしそうです。

  秋から冬にかけて採取した、スギやブルーベリー、ウメ、サクラなどの枝葉で赤っぽい色が引き出せるのですが、なかでもピラカンサはとりわけ美しい色になります。

  左下はアベマキ染め。あとはピラカンサ染めなのですが、右下のオーガニックコットンのソックスは濃く染まりましたが、上の段の絹ソックスは薄くしか染まりませんでした。動物性繊維は、アルカリ水に反応しにくいこともあるようです。

  Yさん会心の作。この日、梨農家の彼女は、梨の剪定枝を持ってきてくれたのですが、いくら煮ても色が出ず、梨染めは中断しました。私は試みたことはないのですが、リンゴと同じ科なので、染め材料にはなるはずです。でも、まだ時期が早かったらしい。もっと寒くなって、休眠期に入れば、黄色い色が出るはずだと思います。
  
  ほんとうは、来夏の収穫期に自園の梨の木の枝で染めたTシャツを着て、訪れたお客さんに自慢したいと彼女は思っていたそうなのですが、残念でした。でも、代わりに染めたピラカンサ染めのこのTシャツ、すてき!





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銀杏の食べ方

2011-12-26 09:33:01 | 手作りのたべもの
  秋の終わりになると、毎年銀杏をくれる友人がいます。庭に大きなイチョウの木が一本あって、たくさんの実をつけるのだそうです。その友人が先日、銀杏の塩茹でを食べさせてくれました。

  少し傷つけただけの銀杏を殻ごとゆでたものです。表面に塩がふいて真っ白になっていますが、中は思ったほど辛くない。とても深い味があって、おいしい。マクロビオティック料理教室で、講師のチエさんが教えてくれた食べ方なのですが、わたしはまだ試していませんでした。

  さっそく作ってみました。

  銀杏割でカチッと割ります。鍋に水を入れて沸騰させ、たっぷりの塩を入れます。塩の分量はチエさんから聞いていないので、友人が入れたくらいの量(両手に乗るくらいの銀杏に対して、小さじ山盛り2杯)を入れました。そして銀杏を投入。水の量は、銀杏がひたひたに沈む程度です。

  そして強火でゆでます。水が減ってきたら、水がなくなるまで箸でかき混ぜます。鍋の側面が塩で真っ白になってきて、そのうち、銀杏の殻の表面も白くなってきたら出来上がり。

  かなり塩辛いけれど、いける。銀杏の渋みというか苦みがなくなっています。塩という極陽の素材で消されたのでしょう。あの渋み・苦みはなかなかおつなものなのですが、ないと、銀杏のうまみがより生きるような気もします。

  普通にゆでたときとは、実の色も違っているように思います。

  銀杏は、ご飯にしても、茶碗蒸しや煮物に入れても、ただ焼いてもおいしいものですが、今までのどの料理とも違ううまさが、この塩茹でにはあります。問題はただひとつ。ついつい食べ過ぎて、あとでのどが渇くこと。ご注意ください。 
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冬のオカキ、製造を始めました。

2011-12-20 11:52:49 | アンティマキの焼き菓子とパン
  お待たせしました! アンティマキの冬の定番商品、玄米オカキとタカキビオカキの製造をやっと始めました。

  今年は、夏から秋にかけてかなり忙しく過ごしていて、心身ともに疲れ気味でした。それで、新米のもち米が手に入ってからも、なかなか「さあつくろう!」という気が起きず、昨夜になって、やっと製造に取り掛かる気になりました。

  はじめてしまえば、このオカキ作りは簡単なのです。まず、前夜、精米して浸しておいた3分搗き米と糠を一緒にして蒸します。蒸しあがったら、搗きに入ります。途中で粗糖と海塩を入れて、柔らかさを見ながら普通のもちをつくときより少し長めにつきます。

  こちらは、3分搗き米とタカキビ粉を蒸したあと、搗き始めたところ。

  つきあがった甘いもちを、せんべいなどの金属の缶にラップを敷いた中にあけます。これで、今日の仕事は終了です。

  あさってころ、程よく切れる程度の固さになったらすべて切り分け、ざるに広げて室内で干します。寒いときなら数日でカチカチになります。ちょっとでも柔らかいともちのように膨らんでしまうし、干し過ぎるとひびが入ってしまうので、頃合いを見て保存箱に。あとは必要なだけ取り出して焼く、これが冬のオカキの全工程です。

 正月明けには、たぶんどんぐり横丁の店頭に並べられそうです。大桑集落の筒井重之さんのもち米は、ほんとうにおいしい。そのとれたてのもち米を主材料にした今年のオカキ、ぜひご賞味ください。   
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四土市の参加を取りやめます。

2011-12-20 11:11:28 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ
  この間、お知らせしたばかりの、新城市の古民家カフェ・爾今が主催する四土市なのですが、急遽参加を取りやめることにしました。

  お知らせのブログでも書いたとおり、稲武地区から設楽町名倉を経て、田口にいたる国道257号線の峠道の凍結が心配になってきたからです。このあたりは、一昨日雪が降り、うっすら積もりました。気温はこのところ、昼間でも1度か2度。スタッドレスタイヤに替えているとはいえ、私の下手な運転では、急カーブや急坂ですべって、対向車線に入ることも十分予想されます。それで、とても残念なのですが、はやめに中止を決めました。おいでになるつもりでいらした方、ごめんなさい。

  廃校での市は冬でもずっと開催するそうですが、私たちは来年春、道の凍結が心配でなくなったころ、参加したいと思います。

  ところで、設楽町田口にいたる峠道の名前は、ただ「峠」。峠の上に他の名前がついていないのが気になります。いまから50年ほど前の話ですが、運転に慣れているはずの大型トラックの運転手が、この道をはじめて通って、「たいへん恐かった。もう二度と通りたくない」といったと聞いたことがあります。

  今は道普請してずいぶんよくなっているのでしょうが、カーブや坂の傾斜はさほど変わらないと思います。このあたりの人でも、冬あの道を通るのはいやだ、と言います。そんな道なので、ちょっとでも雪がちらついたら運転をしり込みしたくなる私は、やめておいたほうがよさそうです。  
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アンティマキの場所に育つ木々

2011-12-18 18:15:43 | アンティマキの場所に生きる動植物
  こめこなクラブに新しく入ったTさんは、林学部を卒業し樹木医の資格を持った、森好きの女性です。先日彼女に来てもらって、私の家の敷地内にある木々の名前を教えてもらいました。

  敷地内にありはするものの、自分で買って名前を忘れた木、前の持ち主が植えた木、それに、鳥が糞と一緒に落として行って育った木などがあちこちにあり、いつかちゃんと名前を知りたいものだと思っていたのです。彼女と知り合えてラッキーでした。

  でも、うちの敷地内にヘビもハチもいなくて安全なこの時期は、ほとんどの木々の葉っぱが落ちているので、木の肌と樹形、周辺に落ちている葉っぱだけでしらべてもらうことになりました。
  
  上の畑にある小さな小屋の前にすっくと立っているこの木は、ケヤキ。苗木を買って植えたものの、名前を忘れていました。いつのまにか大きく育っていました。

  こちらはシデ。実生で育った木です。葉っぱがどんぐりみたいと思っていたのですが、違っていました。垂れているのは種の入った袋。松かさみたいなものだそうです。ものすごい数の種が垂れ下がっていることになります。

  下のもと林近くに私が植えたコウゾ。京都の知人・森孝之さんが3本送ってくれました。彼は嵯峨野にある3000坪の荒地を森に変え、ずいぶん前から循環型の畑と庭を造っています(コチラ→)。  そのうち1本に、虫が入っているのをTさんが見つけてくれました。パンチであけたようなまん丸の穴です。だいぶ食われています。

  脇から枝がたくさん出ているので、幹は切ってしまうことにします。

  川に面したところにはブナが育っていました。引っ越してから植えたものですが、これも名前を忘れていました。敷地内にブナがあるなんて、うれしい!

  川岸にはやたらクワがあります。クワはなぜか敷地内に非常に多く、実生でそだっている小さな苗は無数といっていいほど。クワではなくてヌルデかなと思ったのですが、違いました。数年前たくさんあったヌルデは、一度かなり切ったせいで、すっかり姿を消してしまったようです。染め材料のゴバイシが生息する木なので、まったくなくなんてしまったのは残念です。
  
   もと林にも、裏山のがけにも見られる、青々としたこの葉っぱ。裏山にある古い墓地まで上がっていって、やっと名前がわかりました。

  横一列に並んだお墓の中央後ろに、四方に枝を広げた大木が立っていました。ユズリハです。
この木の種がうちのもと林や裏山に、無数に飛んでいったようです。お墓の持ち主がずっと昔に植えたものなのでしょう。名前だけ知っていたけれど、実物はどんなものかまったく知らなかった。

  家の入り口付近にあるこの木、モミみたいだけれどちょっと違います。Tさんによって、今回はっきり分かりました。カヤでした。

  実がなっていたので、まちがいなし。なんのいいところもないように思っていたので、きってしまおうかと思ったこともあるのですが、切らなくてよかった。

  家の南側のがけに植えたこの木。ずっとどんぐりだと思っていました。でも違った。クリでした。まだ細いので、実がなっていないのまったくわからなかったのです。

  ほかにもたくさん特定してもらったのですが、そのとき撮った写真と名前が私だけでは一致しません。だから、とりあえずはっきりわかったものだけ載せました。見てもらったその夜、すぐに作った木札をとりつけ、夏になって、葉っぱがたくさん出てきたら、またTさんにお願いして確認してもらうことにします。

  

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こめこなクラブの収穫祭

2011-12-18 16:02:33 | こめこなクラブ
  今年3月に立ち上げた、こめこなクラブの収穫祭を、12月17日(土)に行いました。場所は、筒井重之さんの住む、大野瀬町大桑集落の集会所。大桑に上る道の両端にはうっすら雪が積もり、底冷えがしましたが、空は雲ひとつなく、収穫祭にふさわしい日でした。

  秋の終わり、会員たちが手伝ってはざかけしたお米を五平餅にします。仕込みはすべて筒井さんが。

  五平餅のたれは、くるみとピーナツです。甘くてこくがあって、おいしい。

  この日は、グループのメンバーのほか、今年筒井さんのお米販売にとっても協力してくれた、友人のAさんも参加しました。

  小麦の植え付けや刈り取り、米のはざかけ作業のおりに、いつもお母さんと一緒に手伝ってくれたTちゃん。大桑の山里が大好きになりました。五平餅のできるのがまちどおしそう。

  新米のもち米で玄米もちを作りました。ちぎってきなこやゴマ、しょうがや大根おろし醤油につけていただきます。

  具沢山のけんちん汁も作りました。持ち寄った野菜にきのこ、油揚げ、豆腐を加えた醤油仕立ての汁です。

  持ち寄りの料理やスイーツもあって、食べきれないほどでした。どれもおいしくいただきました!

  昨年の秋、それまで取引していたスーパーから突然受け入れを断られ、筒井さんは大量の米を抱えたまま途方にくれていました。彼はわたしに、「もう、来年からはざかけをやめたい。食べてくれる人がいないのではおいしいお米を作っても甲斐がない」と告げました。せっかく、身近な場所でおいしいお米を作ることのできる人がいるのに、それが手に入らなくなるのはとても残念なことです。

  そんなわけで、彼のお米を食べている何人かの友人に声をかけて、せめてはざかけ作業だけでも手伝えるグループを作りました。それがこめこなクラブです。米だけでなく、筒井さんの好意で小麦栽培も手がけることになりました。作業自体は、素人の集団ではなかなかはかどらなかったのですが、めずらしいこと、たのしいことを、たくさん経験できました。

  11月の中ごろには、小麦の定植をしました。今年は春先にまいたのですが、ほったらかしだったこともあって、収穫はわずかでした。秋播きなら、草や虫の心配はあまりしなくてすむ、とのことでしたので、試みました。

  あらかじめ、筒井さんがマルチシート、会員が防草シートを敷いておいてくれたので、穴を開けては育った苗を植えるだけ。種をまいて育ててくれたのは筒井さん。来年こそは、会員で石窯パンを焼ける程度の小麦は育ってくれそうです。

  ところで、今年は、私たちグループだけでなく、筒井さんがあちこちのイベントに出かけたこともあって、いろんな人からの注文が増え、在庫はほとんどなくなりました。大量に余った米もすっかりなくなりました。

  「今年収穫したお米は、すでに予約がけっこう入っていて、来秋には足らなくなるかも」と筒井さん。うれしい悲鳴を上げています。今年は、昨年みたいに米を余らせたくなくて、作付けをかなり減らしたそうなのですが、作付け後、彼のお米のファンが急に増えたのです。「私の米を求める人がいてくれるなら、来年はまた田んぼを増やし、人を雇ってでも収量増やしたい」と、筒井さんは抱負を語っています。ささやかな応援団ですが、山里のおだやかな風景に囲まれての作業、来年もみんなで楽しみたいと思います。
 
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中仙道大井宿の老舗旅館のマクロビオティック料理

2011-12-18 12:29:24 | たべもの
  岐阜県恵那市の中央線恵那駅近くには、旧中仙道の宿場町・大井宿があります。といっても、ほとんど面影はないのですが、その町のなかほどに、創業400年という老舗旅館・いち川があります。

  その旅館で、マクロビオティック料理が食べられるというので、ずいぶん前から行ってみたいと思っていました。11月の終わり、やっと機会を得て、旅館のマクロビランチを味わうことができました。

  案内されたのは、旅館の一室。いすとテーブルが畳の間にしつらえてあります。暖房が程よく効いていて、ひざ掛けも用意してあります。あたりは物音がほとんどせず、しずか。

  さて、ランチメニューは2100円から。初めてなので、2100円コースをお願いしました。普通の日本料理のように出されたお料理はすべて植物性。まず、小鉢はゴマ豆腐の菊花あんかけ、前菜は、ニンジンの干し柿すし、そば松葉、ゴボウのあられ揚げ、銀杏芋。

  つづいて、造りの皿には、生湯葉とアボガド。百合根饅頭にアーモンドスライスを突き刺してツリーに見立てた揚げ物。蒸し物は、ベジタブルシュウマイとニンジン、長芋などの野菜。ユズ胡椒を添えたゴマだれがおいしい。

  恵那産の玄米ご飯に赤みその味噌汁、自家製漬物がついて、最後は、豆腐クリームをかけたカボチャプリンとリンゴのワイン煮が出ました。

  私が一番おいしいと思ったのは、百合根饅頭。少しから目の味付けでしたが、こくのある料理でした。

  素材の味をそのまま楽しむ料理と手の込んだ料理、味の濃いものと淡白なものなどなど、めりはりの効いた調理がされていて、どれも、飽きの来ない味でした。季節によって料理は変わるそうで、紹介してくれた友人は、家族の祝い事があるときたに利用するといっていました。

  また、違う季節のときに、ぜひ訪れたいと思います。

  
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