アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

自然が作った石の渡し場?

2010-01-31 17:45:14 | 道端観察記録
 稲武地区から隣村にかけて新しく広域農道ができて、完全ではないけれどほぼ開通した、と聞いたので、早速出かけました。

 稲武地区を抜けると、山の中腹にかつての開拓地が広がります。今は、牧場や高原野菜・花卉などの栽培などを手がけている大きな農家が点在していて、稲武地区内の山里とはちょっと異なる景色が続きます。

 稲武だと道より下のほうにしか見られない小川が、ちょっと低いだけの高さのところに流れています。落葉樹が多いのも珍しい。日曜日だというのに車の往来はほとんどなく、安心してゆっくり走りました。とても快適な道です。

 ふと見ると、向こう岸から川の中ほどまで、渡るのに都合がよい平たい石があるのを見つけました。手前にも並行して同じような平たい石があります。まるで、人間が作りはじめて途中でやめた石の渡し場か何かのように見えます。でも、コンクリートとは思えません。

 川底からあらわれたこういう形の石なのでしょうか。しょっちゅう山歩きをしている人には珍しくないのかもしれませんが、私には不思議な光景に映りました。今度、石に詳しい友人に尋ねてみようとおもいます。

 ところで、この広域農道の工事は、聞いていたよりかなり手前で中断しているようで、突然道の舗装が消え、地道に変わりました。この日は雨だったこともあってひどくぬかるんでいたので、タイヤをとられるといけないと思って、引き返しました。
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棕櫚箒

2010-01-28 23:32:47 | 便利な道具・好きな道具
ひと月前から心待ちにしていた棕櫚箒が届きました。全長1m20cm。初めて手に入れた長箒です。

 実を言うと、私は掃除があまり好きではありません。掃除をする時間があるなら、何か作っていたいと思うほうです。とはいえいやがってばかりはいられないので、しかたなくやります。でも、できるだけ時間はかけないですませたい。掃除機は持ってくるだけでもなんだか億劫に思います。図体の大きい掃除機に比べたら、箒は私にぴったりのアイテムなのです!

 というわけで、二十数年来、私は掃除機よりも箒を愛用しています。なかでも一番よく使っているのがこの箒。

 この箒は、京都の箒専門の店で買いました。当時としてはかなり高くて、5000円くらいしていたため、迷った末買った記憶があります。非常に頻繁に使ったので、棕櫚の毛は若干短くなってはいるようですが、使っていて毛が抜け落ちることはほとんどなく、今にいたっています。

 でも、吊るしておかなかったので、こんなふうに変形してしまいました。格好が悪くなったのと、腰をかがめたまま広い部屋をはき続けるのが少々きつくなってきて、長い柄の箒がほしくなりました。

 新しい箒でさっそく掃いてみました。私の背丈にちょうど合っています。棕櫚の一本一本が板の目に沿ってちりを寄せていく感じが、手に伝わるように思えます。

 メーカーは和歌山県の「桑添勇雄商店」。箒職人が製造販売しているお店です。ネットで探しました。

 桑添勇雄商店のhpによれば、この商店は、「室町時代から(棕櫚の)栽培がはじまったといわれ、明治から昭和初期にかけて日本一の棕櫚生産地を誇った棕櫚の谷「野上谷(のかみだに)」(現・和歌山県海草郡紀美野町と海南市の一部)と有田川流域地方(現・有田川町。特に旧・清水町・金屋町の一部)の西端の集落の中にあ」り、その集落は「古くからシュロ箒の生産地として知られた、箒職人が特別に多かった小さな集落だ」とのことです。

 この棕櫚の谷は、昭和30年代に棕櫚産業の衰退に伴ってスギやヒノキの栽培に取って代わり、今ではごくわずかな群落が残っている程度だそうです。

 この商店は、桑添さんご夫婦と二人のお弟子さんが、独自の工夫を盛り込みながら昔ながらの箒を作っているお店のようです。お弟子さんのひとりの女性職人がネット販売でのやり取りを担当していて、とても丁寧な応対をしてくださいます。

 彼女は、研究熱心な方のようで、古い棕櫚箒をご自分の勉強のために見たいから譲ってほしいとhp上で書いています。彼女の文を読んではじめて、私がこれまで使っていた棕櫚箒とこちらの新しい箒とでは作り方にかなりの違いがあることが分かりました。今度買った箒のほうが、ずっと仕事が細かく、丈夫に作られているように思います。

 ともあれ、ひどい使い方さえしなければ、棕櫚箒は20年、30年と使えます。そのことはすでに手箒で実証済み。手に入れたばかりのこの「棕櫚鬼毛七玉長柄箒」は、この先ずっと、もしかしたら私の寿命の尽きるまで、掃除嫌いの私の手助けをしてくれることになるかもしれません。今度はきちんと柱にかけて、ときどきは毛の手入れもしてやることにします。
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白菜漬けに再挑戦

2010-01-25 21:45:26 | 手作りのたべもの
 昨年野菜作りを始めたばかりなのに、Rさんの野菜はどれも大きくて立派です。白菜も大きいのがたくさんできたそうで、でかいのをまたいただきました。この間いただいた白菜で漬けたものは、いささか辛すぎた(こちら→)ので、今度こそ、きちんと作ってみることにしました。

 汚れた外側の葉を取った状態でこの大きさです。一個で約4.5キロもありました。

  図書館で本を借りてきました。

 本に書いてある通り、まず洗って干しました。半日ほどです。いつもは水を切る程度なのですが、かなりちゃんと干しました。

 塩加減は3%、と本にはありましたが、あまり長く持たないようなので、4%強にしてみました。その半量を白菜の切り口に擦り付けて、重石をします。一日たって、この状態です。塩が少ないので、水は余りあがりません。底のほうに少したまっている程度。でも、本漬けに入ります。

 残りの塩と昆布、唐辛子と下漬けのときに出た漬け汁を全部入れました。なんだか、ちょっと辛くなりすぎるような気がして、漬け汁はすこし控えました。

 二日目、水がかなり出ました。早すぎます。また辛すぎる! 水はほとんど捨て、重石を軽くしました。やはり、本に書いてある通り、3%にすべきだったかも。

 でももう遅いので、またまたすこし塩辛さのきつい白菜漬けになりそうです。がっかり。あしたあたり、冷蔵庫に入れないと漬かり過ぎてしまいそうです。
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もしかしてカエデの蜜?

2010-01-25 19:15:28 | アンティマキの場所に生きる動植物
 道側のイロハモミジが伸びすぎて電線にいまにも触りそうなので、二股に分かれているところの一方の幹?を切ることにしました。家人が電動のこぎりで切り始めたとたん、液体が滴り落ちました。
 
写真のしずくがそれ。晴天の日の午後のことですから、露でも雨滴でもありません。右の、影のようになっている染みは、のこぎりの刃からとんだ液です。

 これが樹液? 見たのははじめて。カエデの樹液だから、サトウカエデでなくてもメイプルシロップ風の味がするかもしれないと、そっとなめてみました。

 たしかに甘い! かすかですが、舌先に感じました。

 切ったあとです。樹液は最初出ただけで、何事もなく終わりました。
 
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りんごの皮と芯で作ったシロップ

2010-01-22 00:13:26 | 手作りのたべもの
 ジャムメーカーを立ち上げたばかりの友人のKさんから、りんごの皮と芯のジュレの作り方を教わりました。
 
 信州のYさんの低農薬りんごでしょうが入りジャムを作ったときに、皮と芯が大量に残ったので、試してみることにしました。

 ジュレとジャムとの違いは、果汁で作るか、果肉で作るかの違いだとか。でも、このりんごの皮と芯のジュレは果汁ですらありません。ほんとにできるのだろうか、と半信半疑で仕事をはじめました。

 ジャムには、正味3.5キロのりんごを使いました。汚れや腐ったところを除いても、りんごの芯と皮はこんなにたくさんあります。

 まずひたひたに水を入れました。しばらくつけておいてから火にかけます。

 皮の色が白っぽくなるまで煮ます。皮の赤い成分が水に染み出ます。草木染めで、ブルーベリーの小枝やピラカンサス、桜の落ち葉などで、赤っぽい色を染めるときと同じです。煮出すと、しだいに枝や葉の色が薄くなってくるのです。

 ザルに布巾をしいて、漉します。そして、漉した汁を半量になるまで煮続けます。

 長い時間がかかりました。色がすこし濃くなってきました。
 
砂糖の量は好みで。煮詰めた汁がだいたい2リットルくらいだったので、20%にあたる400グラムの粗糖を加えました。そしてまた、ひたすら煮続けます。

 だいぶ煮たので、色は濃くなりましたが、「ジャムのようにパンに塗って食べたらいい」とKさんが言うほどの濃度にはなりません。あきらめました。

 シロップとして使う事にしました。なめてみると、とてもあまい! 粗糖が多すぎたようです。でも、りんごの香りがほんの少し残っています。紅茶に入れたら、上品な甘さになりました。ケーキに入れてもいいかも。
 
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塩辛すぎる白菜漬けの再生法

2010-01-19 13:20:23 | 手作りのたべもの
 大きな白菜を二つももらったので、白菜漬けを作ることにしました。毎冬、一、二度作ることは作るのですが、塩加減はいつも出たとこ勝負。辛いときもあれば塩気が足りないこともあるけれど、それなりに納得して食べていました。

 でも、今回はいただいた白菜があまりに立派だったので、きちんと計ってちゃんとした漬物を作ってみよう、と思い立ちました。

 白菜は3キロほどありました。では塩は? 本やネットで調べるまでもなかろうと、白菜の一割の塩、つまり300gをはかりました。梅干が二割の塩、だったら白菜なら一割でよかろう、という、しごく安直な判断を下したのです。漬けながら、「いつもより多いのではなかろうか?」と不安がよぎりましたが、次の用事にせかされて、ろくに考えもせず、計った塩をすべて入れて重石をしました。

 翌日、はやばやと水が上がってきました。あまりに早すぎます。やはり、塩が多かったのでは?
恐る恐る食べてみると、辛い!

 すぐに検索を始めました。すると、白菜漬けの塩加減は3~5%が普通だと書いてあるではありませんか! 私はほぼ二倍の塩を入れてしまったのです。あわててキーをたたくうち、「辛すぎたときの方法」という言葉が目に飛び込んできました。

 読むと、「湯を冷ましたものに浸す」と言うようなことが書いてあります。これで安心、とおもって、そのまま他の用事に移りました。

 さて、夜、二度漬けに入ることにしました。その前に白湯浸しをすることにしました。ネットをあけて前に見た方法を探すと、出てきません。どこかにまぎれてしまったのです。水の量も時間も分かりません!

 仕方ないので、白湯に1時間ほど浸しました。

 1時間後、まだすこし辛かったけれど、二度漬けに入ることにしました。昆布と唐辛子、するめを刻みます。
 
 まだ二日目なのに、食べごろみたいな色あいです。

 翌日、もう水が上がってきました。やはり塩気が多い。でも、水っぽくしたくないので、もう一日様子を見て出来上がりとすることにしました。

 さらに一日たつと、古漬けになりかけている感じ。あわてて保存容器に入れ替え、冷蔵庫に収めました。でも、心配していた味は、少々塩辛いのをのぞけば、ほぼ良。しょうゆに漬けたレモンをたらすと、塩辛さが消えました。やれやれです。
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卵油づくり

2010-01-18 11:23:27 | アンティマキ風自然的生活
 西村自然農園では卵油作りも見学しました。卵油とは、漢方薬なのか、民間薬なのかわかりませんが、切傷や火傷に格別の効き目があるものです。ずっと以前、台所で作り始め、途中で挫折した経験があります。すっかり忘れていましたが、高価なものなので、マスターできたら幸いです。興味津々で見学しました。

 90個の卵黄です。近くの養鶏場から処分してしまう卵をもらってくるのだそうです。割るのも大変。

 火にかけます。強火でかき混ぜ始めます。屋外でないと、悪臭とけむりがすごいのだそうですが、この時点ではまだ、卵焼きのにおいです。

 いり卵になってきました。「するめのにおい!」「屋台のにおいだわ!」との声が飛び交います。

 焦げてきました。生臭いような臭いも混じっていますが、悪臭と言うほどではありません。そろそろはじめて一時間がたちます。交代でかきまぜました。へらは真っ黒。油かな?と思われる油が出始めました。

 突然のように液体=油が染み出しました。鍋を傾けて下にたまった黒いどろっとした液体が卵油。貴重品です。

 私が挫折したのは、卵が真っ黒にこげたとき。あの黒焦げの卵から油が出るなんて想像できなかったからです。あのとき、なべが使えなくなるかもしれないことを承知でがんばっていたら、油は出たかもしれません。でも、場所はマンションの狭い台所。けむりが充満した時点で、きっと怖くなって放棄していたと思います。
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正式なビワの葉エキスの作り方

2010-01-18 10:09:09 | アンティマキ風自然的生活
 
 豊田市小原地区にある西村自然農園で、この季節にしかできない体験講習を受けてきました。まず、ビワの葉エキス。

 このエキスは数年前から私も作っており、昨年夏はいろいろに活用しました。(こちら→)でも、本を読んで勝手に作っていただけ。きちんとした作り方を、今回初めて教わりました。

  使う葉っぱは、新葉の下にある、固くてごわごわしたものだけ。こちらのほうが、「アミグダリン」という成分がたくさん入っているのだそうです。

 ブラシでよくこすって洗います。裏も表も。普通は半日ほど干せばいいのですが、この日は、タオルで拭きました。そして、2センチほどに刻みます。

 瓶に適宜つめ、35度の焼酎を注ぎます。蓋をして4ヶ月、冷暗所に保管。これで何年でも持ちます。

 私は、若い葉も古い葉もいっしょに使っていました。切り方も雑。大体10センチほどに切っていました。そのうえ、焼酎は25度。35度のほうがよく抽出できるのだそうです。

 それでも、昨夏虫さされや湿疹によく効いたのは、葉の量が多かったことや熟成させた月日がとても長かったからなのかも。今夏、私がきわめて雑に作った25度のエキスと、丁寧に作った正式ビワの葉エキスを使い比べてみることにします。

 
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君も見回り?~雪の上の足跡~

2010-01-16 16:11:45 | アンティマキの場所に生きる動植物
 このところの大雪で、久しく見に行っていなかった元畑に行ってみました。裏庭からだと近道ですが、急ながけを上らないと行けません。滑りそうで怖いので、道側から畑に入りました。入るとすぐ、道に平行して作った生垣に沿って、足跡が続いています。

 人間の足よりすこし小さめ。細長くて歩幅は規則正しく、雪を深くえぐっているので、体重は割りとありそう。モデル歩きのように一直線に近い歩き方です。爪あとらしいものはありません。

 生垣の端から元畑に入ると、足跡も元畑に続いています。そして、畑の真ん中に建っている小さな小屋の周りをぐるっと回っています。まっすぐではなく、ときどきう回しています。下の写真の左は人間の足跡。 


 そして、生垣の支えにしてある竹の下をくぐって、道側に戻ったようです。生垣の向こう側が道。元畑にあるのはほとんど枯れ草。それも雪の下になっています。南天がすこしだけあるけれど、実を食べに木の近くに行った形跡はありません。いったい何をしにやってきたのか。もしかして、自分の縄張りを見回りにきたのでしょうか。

 
「足跡図鑑」で検索してみたら、この足跡は、キツネに似ているようです。「キツネは身体がスマートで足が長いので、規則正しく一直線に歩くことが多い」(足あと図鑑)とあります。でも、断定はできません。似ているけど、ちがうようでもあります。

 このあたりで出没しそうな小動物は、サル、タヌキ、ネコ、イヌ、ウサギにハクビシン。キツネはあまり聞きません。タヌキやイヌはもっと小さいし、ウサギならぴょんぴょん歩きが思い浮かぶような足跡みたい。隣の集落にあるブルーベリー園のブログ(ブルーベリーの小道から)に、最近出現したウサギの足跡の写真が載っています。
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生き残ったわさび

2010-01-16 14:38:56 | アンティマキの場所に生きる動植物
 数年前、当時畑だった場所のがけ側の隅っこに、下の林から「林間わさび」を移植しました。その後、畑にほとんど足を運ばなくなったので、もとの荒地に戻ってしまいました。がけには隣地の竹がはびこり、敷地内にも侵入を始めました。

 昨秋、ようやく畑の再生に力が注げるようになり、侵入した竹の伐採も行うことができました。そのおり、とうに絶えたと思っていたわさびが無事に生き延びているのを発見しました。うれしい驚きです。

 春になったら株分けして、もっと住みよい場所にしてやろうと思っていたら、年末から大雪に見舞われました。移植してから、これだけ長い間積雪が続いたのはたぶんはじめて。大丈夫だろうかと心配になって見に行きました。

 無事でした。雪の下でも、めげずに立派にわさびは生きていました。初夏のころ、成長した葉と花を摘み、おひたしにするのが楽しみ。

 ほったらかしの農法では、わさびの根はなかなかいいのはできないけれど、葉は茂ります。その葉と花は、うまく調理してやれば、ちゃんとわさびの香りを引き出せます。採り過ぎないように注意しなければ。
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