アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

梅干の顛末

2017-01-15 11:58:33 | 手作りのたべもの
    今年の正月は、穏やかな日が続き、ずっと家にいることがおおかったので、昨年梅雨時に仕込んだ梅を干しました。

    昨年参加したワークショップで、梅干農家の方から、「干すのはいつでもいい」とお聞きしたので、真夏に干しそびれた梅を寒干ししたのです。

    でも、初日と二日目くらいはまめに出し入れしていたのですが、夕方まで取り入れるのを忘れたり、お天気なのに外に出さなかったりしているうちに、次第に表面がしろくなり、うっすらカビのようなものが生えだしました。もともと、今年は白梅干にしたので、カビなのか塩が浮いているだけなのか、初めは判然としなかったのですが、徐々にカビだとあきらかに。黒い斑点まで出てきました。薪ストーブある部屋だと乾燥が早いので、外に出さなくてもいいか、と慢心したのもいけなかった。

    昨年漬けた梅は、新城の南高梅。塩はフェアトレードの海塩。捨てるのは避けたいのですが、カビは深く浸透するから、ちょっとでも表面に浮いて見えたら食べないほうがいいそう。どうしようかとうじうじしている間に、カビはさらに進行。

    ふと、ネットで検索したら何かいい知恵があるかも、とおもって「梅干 カビ」で、調べてみました。

    すると、ありました! まず、こう書いてありました。「捨てないで!」半分以上捨てるつもりでビニール袋に入れたのですが、あわててそれもとりだし、試みたことは次の方法です。

     梅干を35度以上の焼酎で洗う。
     古い梅酢に漬ける。    

     ネットで調べた方法では、梅酢を二重ガーゼで漉して煮沸してさましたものに漬ける、とありましたが、私の場合、相当カビが来ているようだったので、梅をつけるのは、別のシソ梅酢にしました。2005年のです。今回の白梅酢は、漉して煮沸して別瓶に保管しました。カビの臭いはしません。

    これで、しばらく放置です。干すのは来年のことにします。暑い夏でも乾燥した冬でも違いはないようですが、稲武の場合、夏は湿気が多く、冬は日照時間が少ないので、どちらがいいともいえません。様子を見て、のこととします。このままほったらかしとするかもしれません。

    ところで、きょうの雪は、こんな具合です。

    やっかいではありますが、稲武らしい冬の訪れを、ようやく感じることができました。
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ドラマ「お母さん、娘をやめていいですか」第1回

2017-01-14 11:40:39 | 映画とドラマと本と絵画
  先日の「愛を乞う人」が面白かったので、局は違うけど(NHK)こちらも当たりかも、と思ってみてみました。

  おもしろい! 斉藤由貴扮する母親は25歳の娘と大の仲良し。でも、娘のデートには尾行し、私物は勝手に見る・・そういう母です。娘役の波留は、母が最も自分のことをわかってくれる友達だと思いこみ、なんでも相談します。

  母は友達の人形作家のアシスタントを務め、自分も人形を作ります。しかし、友達から個展での販売を勧められてもことわり、自立を拒否。そしてことあるごとに自分の人形に話しかけます。娘を人形扱いしていることは一目瞭然。その彼女、老人ホームにいる彼女の母とはうまくいっていません。虐待の連鎖を想像させます。

  第一回目にして、娘は母との関係が壊れそうなのに早くも気付きます。話が早くてよかった。「愛を乞う人」のほうはだれの目にも、母親の虐待は明らか。でも、子供を人形扱いする親も、実は虐待だと思う。そのことを作り手はわかっているみたい。

  夕べはこのドラマにかかわりのあるような夢を見ました。詳しい内容は忘れましたが、苦しかった。起きてすぐ、ドラマの中の、娘が母の顔色を見ながら服を選んだり壁紙の模様を選んだりするシーンとそっくりの経験を、私もしたことがあるのを思い出しました。ずっと、色や柄の好みが同じと思っていましたが、母の反対しそうにないものを選んでいたのかもしれません。
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映画「陽のあたる街角」

2017-01-13 16:25:24 | 映画とドラマと本と絵画
    レンタル店のセールで90円で買ったビデオhttp://www.kinenote.com/main/public/cinema/detail.aspx?cinema_id=48033「陽のあたる街角」を見ました。1985年のオーストラリア映画です。主演がニコール・キッドマン。

    原題は「ベトナム」。この名前だときつすぎると、日本の配給会社が考えたのか、いかにも青春映画と思わせるタイトルにかわっています。原題が示す通り、1960年代、ベトナム戦争に参戦することを決めて徴兵制が敷かれた、オーストラリアに生きる青年たちのストーリー。

    画面は冗長だし、気の利いたセリフがあるわけでもないのですが、突然戦闘訓練に駆り出され、見も知らない国に連れていかれた青年やその家族の困惑にリアリティーがあって、つい最後までだらだらですが、見てしまいました。

    オーストラリアの人々にとっては、たぶんアメリカの青年たちよりもっと、「無関係」としか思えない戦争。そこに命を懸ける理由は、簡単にはみつからないはず。彼らの怒りや戸惑いが描かれ、当時の雰囲気が伝わる気がしました。
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ドラマ「愛を乞う人」

2017-01-12 01:17:00 | 映画とドラマと本と絵画
   昨日夜の日本テレビ系で放映したドラマ「愛を乞う人」。実母に虐待された娘を主人公にした同名の小説をドラマ化したものです。篠原涼子が、母親と成人して母親となった娘の二役を熱演。母からの虐待を最も激しく受けていた時期の娘を演じたのは、連ドラ「あさがきた」の子役を務めた鈴木梨央。この彼女の演技はすばらしかった。

   だいぶ前に、マンガで読んでいたものなので、ドラマは前から見るつもりをしていましたが、たいして期待はしていなかった。きっと最後は母と娘が安直に和解してしまうのではないかと危惧していたのです。でも、ちがいました。ちゃんと、というとへんですが、母娘、それぞれの複雑な気持ちが残るような終わり方になっていました。欲を言えば、虐待せざるを得なかった母の、その母との関係も描いてほしかったけれど、時間的に無理だったのでしょう。小説でどこまで描いてあるのかは知りませんが。

   少し前までは、成人した娘が実母を嫌っているなどとはいえないような雰囲気がありました。姑の悪口を言う嫁の話は聞いてもらえても、母の悪口を言う娘は、あからさまに親不孝者とあきれられるか、やんわりたしなめられるといった対応がほとんどだったようにおもいます。実際はネグレクトも虐待もあったのに。それがいまは、母と娘の間にも深い溝があることもある、という見方が一般的になりました。やっと、普通になったなと思わせてくれるドラマでした。
  
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映画「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」

2017-01-10 23:13:48 | 映画とドラマと本と絵画
    久々のマイケル・ムーアの映画。最新作のようですが、おもしろかった!!

    アメリカ国旗を掲げてマイケルはヨーロッパへ。最初に<侵略>したのは、イタリア。そこで彼は、アメリカ人から毎たら驚くべき労働条件で働く人たちの話を聞きます。有給休暇が8週間。結婚するとハネムーンのための休暇がもらえ、もちろん出産・育児休暇も。おまけに12月には、12月の給料のほかに架空の月、13月の給料をもらう。まるまるひとつき分。日本のボーナスと同じです。お昼休みは二時間あって、社員は家に帰り、ゆっくりランチタイム。

    そのあとはフランス。子供たちの学校給食のおいしそうなこと! 豊かな食文化を学校でマナーとともに教えています。アメリカの給食の写真を見せられた子供たちは、みな顔をしかめました。高そうなチーズやデザートが毎日添えられるのに、アメリカの給食より安いのだそうです。

     ついで、フィンランドの教育現場に。学力世界一のこの国には、宿題がなく、子供たちの授業時間はとても少ない。余った時間は、遊びやそのほかしたいことについやします。子供は遊んで学ぶもの。教師たちは異口同音にそういっていました。

    ノルウェーの開放刑務所もすばらしかった! 彼らは看守に見張られることなく自由に生活しています。美術や音楽、政治の勉強もできて、非常に前向きな受刑者たち。再犯率が世界最下位だそうです。

    そのほか、ドイツ、ポルトガル、チュニジア、スロベニア、アイスランドなどを<侵略>。アメリカとは正反対の種々の政策や経営方針を、マイケル・ムーアが、次々に明らかにしていきます。痛快で、感動。ヨーロッパはやはり、賢くて強い。

     とはいえ、マイケル・ムーアの映画を見るたびに思うことですが、アメリカの現状が相当ひどくても、彼の映画が作られそして彼の映画を好んでみる人が大勢いる、というそのことにはおどろきです。逆説的ではありますが、これがアメリカの底力なのではないでしょうか。
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映画「顔のないヒトラーたち」

2017-01-08 00:00:59 | 映画とドラマと本と絵画
   フェイスブック友達の投稿で知ったこの映画、「ドイツの歴史認識を変えた」といわれるアウシュビッツ裁判にまつわる話です。再現ドラマのようで地味ではあるのですが、内容は驚きの映画でした。

   時は1958年。旧西ドイツの地方都市フランクフルトが舞台。裁判所?で働く若い検事が、アウシュビッツ収容所に収容されていたユダヤ人と知り合って、はじめてナチスの、収容所での残虐行為を知るところから始まります。

   驚くことに当時、若い人のほとんどはアウシュビッツの名前を知らず、同時代を生きたひとたちもナチに統治されていた時代のことを話したがらなかった。古傷に触れるな。暗黙の裡にそういう雰囲気があったようです。強い正義感から、収容所で殺人を犯したドイツ人の告発を始めた主人公の検事を、同僚たちはひややかに、一部の人たちは敵意を持って遇します。当時は、東西に分断され、冷戦のまっただなかにいた西ドイツにとって、目下の敵はソ連。旧悪を蒸し返す暇はない、といった状況でした。

   ヒトラーは自殺し、主要な戦犯はニュールンベルグ裁判で死刑に処せられた。それで戦中の犯罪行為はすべて落着とされていました。しかし、検事たちは何万件という膨大な資料を検討して収容者の証言を聴取。ついに数年後、複数の被告を裁くところまでこぎつけます。

   公判が開かれたのは1963年。19名の被告全員が有罪となります。この裁判を皮切りに、ドイツの、ナチ統治時代のユダヤ人に対する行為の徹底追及がはじまります。

   映画を見る限り、この裁判の焦点は、「上からの命令に従って殺人を犯した人に、罪はあるのか」というところにあるとおもう。そして、この裁判での見解は、「ある」。つまり、「しかたなくやらされた仕事だ」という言い訳は通用しない、ということが、国民のコンセンサスとして確定した、ということです。
   
    フランクフルトの検事たちが告発したナチ党員たちは大物ではなかったようです。上層にいたアイヒマンとか医師のヨーゼフ・メンゲレは南米に逃亡していて、帰国の情報が伝わっても逮捕することはできなかった。政府も彼らの逮捕には消極的だったようです。しかし、小物でも、罪は罪として罰するべきだという見解を、彼らは示した。さらに、沈黙した人も共犯という見解も。このことはすごいことだな、とおもいます。学校で、一人のいじめっ子を支えるのは、しかたなくいじめっ子に従うか、沈黙する多数のクラスメート。ジャイアンを嫌いながら暴力が怖くて同調するスネ夫は、本人の弁解がどうあれ、加害者です。そのことを、自戒とともにつよく考えさせられた映画でした。

    
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イノシシ出没

2017-01-07 22:23:51 | アンティマキの場所に生きる動植物
   イノシシが、家の窓のすぐ近くまでやってきて、穴を掘り、崖を崩しています。一昨年までは、これほど人家に近づくことはなかったのですが、この秋冬は急接近。このままだとがけが崩れかねないので、知り合いの業者と相談。広範囲にわたって、田畑のまわりを囲っているのと同じフェンス?を張ってもらうことにしました。

この場所から家の建物まで1mも離れていません。左下は小川が流れています。岸にはコンクリート壁が作られていますが、そのうえは土の崖。湿気ているので、体重の重いイノシシがちょっと掘っただけで、崩れてしまうのです。

   思わぬ出費で、気が重いのですが、致し方ありません。農地なら害獣対策の補助金が出るのですが、個人の住宅では望めないことと思います。

   柵は作ることにしたのですが、イノシシが来ないようにするのが肝要。ということで、施工を頼んだ業者が、うちの隣の集落に住む、罠専門の猟師さんをつれてきてくれました。

   今年彼が捕ったイノシシの頭数は例年の1・5倍。猟期になって2週間ほどで10数頭とったそうです。なぜこれほどまでにイノシシが増えたのか。彼によれば、理由はふたつ。①猟師の高齢化。「今の若い人たちは、わしらみたいに(イノシシをとることを)おもしろがらんのだわ」②いい猟犬がいないこと。

   もちろん、理由はほかにもたくさんあります。山に人工林が増え、広葉樹がなくなって食べ物が減ったこと。温暖化によって冬死ぬ頭数が減り、より食べ物がなくなったこと。うりんぼうを好物とするキツネが激減したこと。などなど。でも、現役の猟師さんから見たこの2点、いわれてなるほどとおもいました。

   うちの敷地内で彼にたくさんイノシシを捕獲してほしかったのですが、どの場所でもわなを仕掛けられるわけではないそうで、結局、彼がいつも罠を仕掛けている場所の一つがすぐ近くにあるので、そこでこれまで以上に頑張ってもらう、ということになりました。

    一方、私が頑張るべきことは、クズ退治。クズの切り口に灯油をしみこませると絶えるそうなので、この冬は、あちこちにまたまたはびこったデビルプランツ=クズの根絶にいそしまなければならないようです。やれやれ。

    上の写真は、自然薯のはながら。この直下にイノシシが掘った穴があります。彼らの、うちに来る目的は、クズだけではなく、自然薯に野ネズミ、モグラにミミズ。作物はなにもないのに、彼らの食べ物は豊富なのです。

     この穴、一昨日見つけて、周囲にあった木端を埋めました。この穴が、どうやらもっとも最近掘られたようだ、と猟師さん。正月早々やってきたようです。この場所は、車の出入りする、家の入り口付近。彼らは昼間もその辺を歩いているそうで、おちおち散歩もできなくなりそうです。人間を怖がってなどいられないほど、おなかが減っている、ということなのでしょう。

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Organic Vegan Sweetsのケーキを食べました。

2017-01-05 17:13:25 | たべもの
   知人が絶賛していたビーガンケーキを、昨年末、口にすることができました。

   件のビーガンケーキは、その名もずばり、Organic Vegan Sweetsというお店のもの。店舗はなくて、ネットのみの限定販売だそう。入手してくれた友人によると、発売直前にスタンバイし、開始と同時に注文したとのこと。いつもすぐに完売するほどの人気のケーキ工房です。

    頼んだのは2種類。こちらは、ブルーベリー入りの豆腐チーズケーキです。直径15センチのホールが1台5400円。決して安くはない値段です。友人3人でシェアしました。

    上にはオートミールのクランブルがかけてあります。豆腐チーズケーキは、わりに最近ポピュラーなのですが、クランブルが載っているのは初めて。

    右端の一切れが690円。良質のバターや卵をたっぷり使った有名なケーキ屋さん並の値段かな。それ以上かも。

    前置きが長くなりました。一口食べた感想は、「おいしい!!!」。こんなビーガンスイーツは食べたことがありません。濃厚です。でも、あくまで植物素材しか使っていないので、後口がいい。ただし、後口が良すぎて、舌に残らないのが残念でもありました。

    上記が原材料。最初に書いてあるのが有機豆腐。でも、豆臭さが一切ありません。オーガニックスパイスミックスで消されているのでしょうが、もっと高度のテクニックで、うまく処理できるのかも。とにかく、脱帽の味でした。

こちらは、コニャックケーキ。オーガニックのコニャックがたっぷり沁みています。1本4200円。こちらも3人で分けました。

     アーモンドやココナッツがたっぷり入ったケーキですが、コニャックの味が口中に広がり、ケーキのおいしさまでわからなかった。こういうケーキは、バターや卵を使っていると、洋酒とあいまって独特のおいしさが醸し出されるのでしょうが、こちらは、なんだか洋酒に圧倒されている感じがして、ビーガンスイーツの良さ、というところまで至っていない気がしました。でも、この感想はあえて言ってみただけ。もちろん、おいしかった!

      豆腐チーズケーキは、豆臭さが気になり、これまで作る気になれなかったのですが、工夫次第ですごいのができる、と知りました。アンティマキの豆腐チーズケーキ、いつかお目見えさせたいな、とおもいはじめました。     
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