アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

ヘルシーメイト岡崎本店で販促出店します。

2017-02-20 22:37:24 | イベント出店情報とそのほかのお知らせ
またまた告知が遅くなりました。久々のイベント出店のお知らせです。

   あした、21日火曜日からはじまる、ヘルシーメイト岡崎本社店の10%セールに、販促のための出店をいたします。セールはあしたから26日日曜日まで。わたしは、セール初日の明日出店します。

   お持ちするのは、とっても多種類。こんなにいろいろ作ったのは久しぶりです。

   まず、穀物クッキー2種類、ほうろく屋の菜種油を使った、穀物いろいろビスケット。デユラム小麦セモリナ入りの、シンプルなクラッカー、低温焼きしたブルーチーズクッキーもそろえました。おからのガトーショコラ、黒ビールケーキも作りました。

   写真は、正式に発売するのは明日がはじめてになる、クリームパン。卵、乳製品不使用で、豆乳とアーモンドパウダー、白玉粉などで作ったカスタードクリームを入れました。これまで、あまり作ってこなかったやわらかめの、ちょっと甘いパンに、この頃製造意欲がわいています。この冬、いくつか試作しましたが、このクリームパンが、その第一号。三日月形のパンの上には、甜菜糖や玄米粉で作った、これまた卵もバターも使っていないクランブルを振りかけました。今回はちょっと水気が多過ぎたので、固まって載っていますが、これもけっこうおいしい。

   ほかにもパンは、全くこねずにつくった、玄米ご飯パン、甘いアズキのパン、ライ麦パンをもっていきます。スコーンは、旬のリンゴで作ったジャムをはさんだものと、黒糖&くるみ。いずれも数に限りがあるので、お早めにお越しください。明日は、ほぼ一日店頭に立っています。
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車座ミーティング「いなかをいなからしく磨き上げる」に参加しました。

2017-02-11 17:43:56 | 田舎暮らし雑感
   2月5日、足助交流館で開かれた車座ミーティングに参加しました。タイトルは「いなかをいなからしく磨き上げる」。豊田市内の都市部と山間部のコーディネート役として活動しているおいでんさんそんセンターの主催です。

   このイベントは、数年前から毎年開かれているのですが、参加したのは今年が初めて。参加した理由は、基調講演の登壇者・石見銀山生活文化研究所の松場登美氏の話を聞きたかったからです。

   松場さんはアパレルメーカー・群言堂の代表。人口500人のかつて栄えた銀山の街なかに、会社を持ち、古民家を何軒も再生して、宿泊施設や店舗などとして利用しています。

   群言堂の洋服は、足助の街中の本屋・マンリン書店で見たことがあります。質のいい生地を、着やすくしかもおしゃれに仕立てた服が並んでいました。わたし好みです。ほしかったけれど、おしゃれにお金をかける習慣のない私には即決する勇気がなく、そのままになっていました。
  
   松場さんが講師ときいておもったのは、行政や地域の力を借りる前に、魅力的な個人や個店や企業があれば人は集まり、経済は豊かになり、地域は自然に活性化するだろう、とぼんやりこれまで私が思っていたことを、まさに体現している方のおひとりではなかろうかということです。

   で、やはりそうでした。

   彼女はいろいろ興味深い話をなさいましたが、なかでもわたしが共感した言葉はこれ。「一企業が地域のレベルを上げることはできる」

   一企業が経済的に地域を豊かにすることは、日本中あちこちでやっています。私がすんでいる豊田市はまさにそう。もともと挙母町という町名だったのを、トヨタ自動車が移転したのにともない、名前まで変えてしまった。いまやたぶん、日本屈指の豊かな市だと思います。

   でも、松場さんが言うのは、少し違います。「金銭も精神も両方を豊かに」し、「継続させるのが目標だ」とおっしゃいます。会社の方針は、100のうち、「文化に51かけ、経済に49かける」と決めているそうです。企業のメセナもさかんですが、それともちがう。なん百年も前の朽ちかけた古民家を再生し続けているのも、その方針から。そして、家を改築するだけではなく、そこに人がすんで家を生き返らせるのが目的だそう。

   そのうちの一軒で、宿泊施設になっている「他郷阿部家」(宿泊施設)の写真が講演中何枚も紹介されました。「今の家は建てた直後が一番いい。でも昔の家はだんだんいい家になる」と、友人がいいましたが、まさにそのとおり、ちゃんと建てられた家は、住むほどに美しくなるのだなと思いました。 

   500人の小さな集落に、彼女の会社の社員は90人。それもほとんどよそから移住してきた20代30代の若い人たち。いまは、服だけでなく、種々の生活用品の開発にも取りくんでいるそうですが、それもみな、松場さんと若い社員たちの闊達なコミュニケーションによって生まれたようです。 
   
   午後は分科会に分かれて、話題提供者の話を聞き、ミーティング。わたしが出席したのは、スモールビジネス研究会。話題提供者の一人は、奥三河Three trees+のメンバーの三木和子さんでした。和子さんも、ほかのふたり~東栄町でdanonというシエアハウスを始めた金城愛さん、旭地区で農家民宿ちんちゃん亭を経営している鈴木桂子さん~も、移住に至るいきさつ、移住後の生活、家族のこと、仕事のこと、近隣との付き合いなどについて気負うことなく紹介。紹介の仕方がしっかりしていて、感心しました。

   その後は、席の近い人たち数名とミーティング。

   たまたま、移住者と都市住民と地元住民が車座になった形だったので、普段は聞けない意見が聞かれ、勉強になりました。

   松場さんは私と同世代。わたしが田舎暮らしにあこがれ始めたころ、人里離れた銀山跡地の集落に移住しました。それからほぼ30年。当時は、あえて田舎を選ぶなど、よほどの事情があるか、相当酔狂な奴に違いないと思われていました。ところがいまや、田舎暮らしは、若い世代の結構な割合の人たちを魅了するくらしかたになっているのだとか。やっと話の合う人たちに出会うチャンスが増えるようになったな、と思うこの頃です。

   
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カレールウを作りました。

2017-02-08 18:29:23 | 手作りのたべもの
  北海道で「日本一の給食」といわれる給食を作り続けた調理師さんがいると知ったのは、数年前。本屋でこの本を立ち読みして知りました。

   昨年だったか、知人が、北海道からこの調理師さん、佐々木十美さんをお呼びして、彼女がずっと給食で作ってきた評判のカレールウを作り、彼女のお話を聞く会を開きました。何回か開いたようですが、いつも行けずじまいで、残念に思っていたところ、この知人から、自宅でルウの作り方を教えるといってもらえたので、稲武の友人たちとおしかけました。

   ルウの材料はシンプル。ニンニク、しょうが、小麦粉、油(すでに何度か使った植物油)、カレースパイス。最初にやるのは、ニンニクと生姜をそれぞれ、細かく細かく刻むこと。生姜はペースト状になるまで、ニンニクは形がなくなるまで。これまでの人生でこんなに細かくみじん切りをしたことはありません。ひたすら細かく刻みました。一人っきりじゃ疲れてしまって、絶対やれない。

   フードプロセッサーを使わない理由は、繊維をつぶしてしまうと水が出やすくなり、栄養価が変わるからだそう。佐々木さんたちは、6人の調理師さんで500人分のカレールウを作っていたというから、脱帽です。

   刻みおわったニンニクと生姜を、鍋に入れた油に混ぜ、弱火でなじむまで炒めます。それからふるいにかけた小麦粉を入れていため、さらにそこにカレースパイスを投入。佐々木さんが勤務していた北海道の学校で使っているカレースパイスは、カレー粉とは別にスパイスが19種類も入っています。

   焦げ付かないよう、ひたすらかき混ぜ続けて、やっとできあがり。これで、40食分のカレーのルウになります。三人がかりでほぼ2時間。人と一緒だから楽しくできた仕事です。このルウ、これから3週間寝かせると味がぐんとよくなるそう。そのあとは、冷凍もできます。

   お昼ご飯は、知人が前に仕込んだルウで、給食に出るカレーを再現。これが、凝っていて驚きでした。肉は赤ワインと塩コショウに漬けてから煮るのですが、あくが出てきたら、まず味見。悪い味だと思ったらあくを捨て、とりたてて嫌な味でなかったら、よく炒めた野菜と一緒に鶏がらスープに入れます。こういうのが、「丁寧な仕事」というのだなとおもいました。かつら剥きや面取りをすることじゃない。

   さらにまた、トマトピューレや4種類のスパイスもいれ、ほぼ煮えたら、ルウを投入。最後にウスターソースや醤油もいれてさらに複雑な味に変身。

   ほんとはもっといろいろ工程を経たのですが、はしょって紹介しています。そして、できました。

   お肉の種類、野菜の切り方は自由なのですが、スパイスや調味料は子供たちが食べている給食そのままです。

   一口、口に入れるとスパイスの味がわっとひろがり、おいしいというより複雑!とかんじました。でも二口め以降は、おいしい。子供の食べるカレーにしては結構辛い。でも、辛さが多分調和しているのか、あまり気になりません。濃厚すぎず甘すぎず、しみじみおいしくかんじました。同行した友人の子供たちも完食しました。

   このカレーは、佐々木さんのいた町の学校ではひと月一回は食べられるのだとか。コロッケやドライカレーその他たくさんの料理が、彼女たちの調理室から生まれたそうです。先日見た、マイケルムーアの映画「世界侵略の勧め」のなかの、フランスの学校給食なみにゆたか。

   日本のほとんどの学校は、効率化のためにセンター方式にかわりつつあり、自校方式で作る給食はどんどんなくなる傾向にあるようですが、小回りが利き、調理さんたちのこころざしが生かせる自校方式の給食がなくなりつつあるのは寂しいことです。

   でも、各学校で作るのが当たり前だった昔の給食がおいしかったかといえば、とんでもない。小中学校時代の給食は、わたしにはほぼ毎日が苦痛でした。物のない時代だったので、とりあえずおなかを満たすものであればよし、ということだったのでしょう。

   いまは、新鮮な素材であっても捨てられる時代。佐々木さんたちは、当日農家から届いた野菜を見て、その日のメニューを決めることもあるそう。家庭料理と同じです。調理師さんは大変ですが、うまく循環させれば、安くて質のいい素材が大量に手に入り、子供たちは美味しい給食にありつけるはず。システムがうまくいっていないせいで、昔ほどではなくても、たいしておいしくない給食を食べざるを得ないのは、もったいない話だとおもいます。
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絵本「ぼくにげちゃうよ」「GOODNIGHT MOON」

2017-02-06 17:42:15 | 映画とドラマと本と絵画
   マーガレット・W・ブラウンの、有名な2冊の絵本。どちらも絵は、クレメント・ハード作です。

   「ぼくにげちゃうよ」は、ウサギのこどもが「あるひ」「いえをでて、どこかへいってみたくなりました。そこで、かあさんうさぎにいいました。「ぼく にげちゃうよ」」からはじまります。
 
   母ウサギは、こたえます。「おまえがにげたら、かあさんはおいかけますよ。だって、おまえはとってもかわいいわたしのぼうやだもの」

  
   子ウサギはいいます。「さかなになっておよいでいっちゃうよ」母ウサギはいいます。「かあさんはりょうしになって、おまえをつりあげますよ」

   こののち、つぎつぎに子ウサギは母ウサギに、突拍子もないことをいいだします。「いわになるよ」「クロッカスになるよ」・・・・そのたびに母ウサギはすかさずこたえます。このこたえが秀逸。最後はほのぼのします。

   4,5歳の子供が、外の世界に出たくなって、母親のもとをはなれる。でも、完全に離れるのは怖い。おやも、そろそろ手を放したい。でも、不安。それにちょっと寂しい。そういう親子の心理がとてもかわいくえがかれています。

   この本、しばらく前にもらったものなのですが、読みそびれていました。昨日夜つかれていたときに家人に勧められ、一気に読みました。気持ちが和み、なんだか疲れが吹っ飛びました。

  「GOODNIGHT MOON」は、英文・和訳両方出ていると思います。

    家にあるのは、英文のほう。たぶん、子供をベッドで寝かしつけるときに読んでやる本として、書かれたのではないかしら。部屋の中の絵、食べ物、置物、干してある三トン、子供の目に留まるいろいろなものがベッドで寝ている子ウサギに語りかけるよう。韻を踏んでいます。

    そのうち、子ウサギはそのひとつひとつにお休みなさいをいいます。次第に瞼は重くなり、あたりのものすべても眠りに入ります。「Goodnight noises everywhere」が最後の言葉。いい絵本です。

    
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醤油絞りしました。

2017-02-01 11:57:42 | 稲武醤友クラブ
   稲武醤友クラブ3回目の醤油絞りを、一昨日おこないました。場所はまだ少しだけ雪の残る私宅の裏庭。今年も、南信州に住んでいる井上時満さんに来てもらって、1年間寝かせたもろみを搾りました。

   今年度は、6月頃一度少し大きめのカビがあったきりで、あとはほんの少しの白いものが浮くくらいで、無事やり過ごせました。表面は乾燥して、さわると音がしそう。

   時さんになめてもらう瞬間は、いつも緊張します。「うん、なかなかいい」おおと歓声が上がり、クラブのメンバーはほっと胸をなでおろします。昨年は前の年よりよくなっていたし、今年はさらにおいしく感じます。天候の不順や気温の上がり方などなど、毎年条件が違うので、心配が多いのですが、今年度は昨年度より改善したことがいくつもあったので、それが功を奏したみたいです。

   4月に仕込んだときに使ったのと同じ、段戸山のふもとのレストラン・ばんじゃーるの地下水でもろみを薄めます。薄めるのは搾りやすいようにするため。

   この薄め方にもこつが。ゆっくりお湯ともろみをなじませます。

   慣れてきたSくん。満足げです。

    薄めたもろみを布袋に入れ、重ねて絞り機に。万力で締めあげます。

    待ち構えていた子供たち。流れてくる醤油をのぞきこんでいます。

    そして、なめる。最初は指1本で、次は2本、最後は3本使ってなめ続けたMちゃん。

    すっかり絞り終わったら、滓を袋から出します。

    これが絞り滓。漬物や調味料代わりに使えるのですが、なかなか利用法を思いつかず結局、これまでは友人のニワトリのえさになっていました。でも、浴用剤にもなるときいたので、試してみます。

      お昼ご飯は、搾りたての醤油とあう、五分搗き土鍋ご飯、うどん、とうふ、卵を用意しました。野菜の汁も醤油仕立てで。あとは、みんなのもちより料理とスイーツです。手前のお肉の一皿は、ローストシカ肉。設楽町の友人が自宅で捕獲し、解体した肉です。おいしかった。

    絞った醤油は過熱します。アクを取って、味を見て、塩分を足したり水を足したりするのですが、今年は塩分は足さずにすみました。濃度はぴったり、いい感じなのだそうです。ただし、濃度がちょうどいいことと味がいいこととは無関係と、念を押されました。

     蒸気が逃げるようにして加熱。最後の仕事です。
     
     時さんの最後のお話。

     春先の仕込みに始まり、ほぼ10か月かかって寝かせた私たちの醤油。今年も無事にできました。有名な醤油屋の高価な醤油と比べたら、劣りはしますが、そこそこの値段の天然醸造の醤油よりはおいしくできたのではなかろうか、と今年も自負しています。もちろん、「自分たちで作った」という満足感がプラスされているせいで、よりおいしく感じるだけかもしれませんが。

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