夢夢散歩♪

自然の写真を中心に、日々の出来事を綴ります。

夏ノ夜ノ夢

2006年03月19日 | 歌舞伎・演劇.・映画
3月18日(土)夜の部観劇

【原作】
W.シェイクスピア

【出演】
パック:尾上松緑
オーベロン:村井国夫   タイターニア:床嶋佳子
デメトリアス:河相我聞   ヘレナ:佐藤江梨子
ライサンダー:海東 健   ハーミア:保田 圭 
ボトム:マイケル富岡    クィンス:住田 隆
イジアス:菅野菜保之

【ストーリー】
アテナイの森では、戦の勝利によって、この国の大公と隣国スキタイ姫との婚礼が決まり、酒宴が行われていた。
指揮官のイジアスは、これを機に一線を退くと発表。
娘のハーミアの結婚相手にデメトリアスを選び、彼に後を任せる心づもり。
しかし、ハーミアにはライサンダーという恋人がいた。
デメトリアスに恋心を抱いているのはヘレナ。
しかし、デメトリアスはヘレナに見向きもしない。
恋に悩むヘレナを見たパックとオーベロンは、ある事を実行するが、パックの間違いで4人の関係はもつれにもつれていく。
その他、笑いを誘う職人たちの素人芝居や、妖精王オーベロンと女王タイターニアの夫婦喧嘩など、見所がたくさん。

【感想】
シェークスピア作品と聞いて、ちょっと構えてしまっていましたが、始まるとなかなか分かりやすく楽しかったです
今回は久々の1階席。座席を取った時C番だったので、「C番ってどこ」って思ったのですが、まさか花道が無くなるとは!
花道を使った演出も見たかったなぁと、思いました。

パックのイメージは、私の中で、小柄で、すばしっこくて、いたずら者でした。
今回の松緑さんパックは、大柄でドシッと落ち着いていて、滑稽だけれど悲哀も持っていて、妖精と人間との間に生まれた子という複雑な感じがとても感じられました。
それにセリフがちょっと歌舞伎っぽかったのも、人間とも妖精ともちょっと違う感じを受けた理由かもしれません。

村井さんの舞台は初めて見ましたが、さすが迫力があります。
セリフや演技だけに集中せず、オーベロンという役を、そしてこの舞台を楽しんでるように見えました。
劇中劇のお芝居を舞台の裾から見守るシーンがあったのですが、客席に向かってボソボソと何かおっしゃってるようでした。何をおっしゃっていたのでしょう??
前の席の人だけの特権ですね

元モーニング娘の保田さんはあまり期待してなかったのですが、声もしっかりしていて堂々としていて、感心しました

海東さんと言えば大河ドラマ「義経」の佐藤忠信役がかっこよかったので、今回楽しみにしていたのですが、あまりに子供っぽくて少々がっかり
ライサンダーという役のせいかな?あまりに大人っぽくてしっかりしていても、この役には合わないですね
私のワガママな意見です

今回思ったのが、舞台は演技も大事だけれど声もとても大事だという事です。
声というか喉だと思うのですが、喉が弱いと声がぶれたりして耳障りになってしまいます。
海東さんの声を聞いて思いました。
この夏ノ夜ノ夢が初舞台だそうなので、きっとこれから舞台の経験を積んで成長されていくのだろうと思います。

比較するのが間違っていますが、歌舞伎ばかり見ている私には、少し物足りなさを感じました。歌舞伎を見すぎて、視点、感じ方が偏ってきてしまったのでしょうか?
でもその物足りなさも、妖精と人間との不思議な世界、夢のようなつかみ所のない世界の表現かなと勝手に考えて納得しています



コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする