いしころとまとの花野果村(はなやかむら)

野菜ソムリエ全国大会金賞受賞料理教室『花野果村キッチンガーデン』主宰 
いしころとまとのベジフルこぼれ話

「手抜き」と「手を加える」と「手間をかける」

2013-10-03 18:00:17 | Weblog

前回の『本日は手抜き曜日』では、
「いしころさん、これ手抜きじゃないですよ~」という好意的な反応を頂きました。
でも、実際当日やった作業は
「トマトと紫玉ねぎをスライスする」という2つだけの作業。
サラダにトッピングしたカリカリシラスや、秋刀魚の佃煮などは常備菜であったため、当日は料理に殆ど手を加えてないので
「手抜き」と表現したわけですが・・・

「手抜き」とはなんぞや?と考えますと
カップ麺だけで夕飯済ましたり、
毎日コンビニ弁当をポンと食卓に置いていたり
他にはどんなに品数が多くても、スーパーで買ってきたのをそのままパックのまま食卓にだしたり・・と
いろいろと考えられるかと思います。

これって、やっぱり「手抜き」という印象否めませんよね。
手抜きといえば、なんでも便利になった現代社会においては
インスタント食品であったり、レトルト食品が頭に浮かぶかと思います。

7月後半に開催されたマイナビさん主催のセミナーでは
「レトルト食品を使いながら、栄養バランスの良いメニューを幾つか作ってほしい」というテーマを

与えられてのセミナーでした。
レトルトというと、「なんだか手を抜いているようで罪悪感を感じる」、
「お客様には出せないわ~」とか、
「栄養バランスが偏っているのでは?」というような
マイナスイメージで捉えられていることが多いのですが

実際に作ったレシピは、ご飯にトウモロコシをまるごと1本入れて炊き上げ、
レトルトカレーのトッピングにいろんな野菜を加えてというものでした。
他には缶詰をつかっての簡単中華スープや
オレンジジュースを使っての夏サラダなどをご用意し、
時短ながら、総合的には食材を多く使って、バランスが良いと言われるメニューづくりをご提案させていただきました。

いまの若い方たちは殆どの方が共稼ぎで、
会社で一生懸命働いて家に帰ってお食事をつくるといいうことは、
おかあさんにとっても大変な事だと思います。
特に、「手間のかかる料理」を毎日作るというのは至難の技ですよね。
でも、「手間のかかる料理」は難しくても、
「手を加える料理」ならそれほど難しくないのではと思います。
そのためには・・・
「手を抜きながら、手を加える」というお料理のしかたを覚えると
お料理時間もかなり短縮できるようになります。
で、「手を抜きながら、手を加える」に一番いいのが、
実は日本料理と言われるものなんですね。

「ご飯、味噌汁、お魚(又はお肉)、おひたし、煮もの」というパターンを頭に浮かべてみてください。

まず、煮物。
煮物というと、だいこんやジャガイモ、切り干し大根、ひじきなどの煮物を思い浮かべるかと思います。
これらは、どうせ、いっぱい作ってしまうものですから、作りおきしておくと大変重宝します。
例えば、お弁当用に、お弁当用の銀紙に入れて冷凍しておくと、

朝起きてから弁当に入れるだけで一品助かります。
ひじきの残り物などは炊き込みご飯にすぐに使えて便利ですよね。
いわゆる「常備菜」というものを作っておくと大変重宝するものです。

2番めにおひたし。
おひたしの場合は、旬の野菜がいっぱい手に入った時に多めに茹で上げて、冷凍しておくと、大変便利です。
朝に冷凍室から冷蔵庫に入れなおしておくだけで、会社から帰ってきた頃には、自然解凍で美味しいおひたしが一品出来上がっております。

この、おひたしに一手間くわえて、海苔であったり、かつお節であったり、
前回紹介したカリカリシラスや、これからの時期でしたら、菊の花などをトッピングすることで、かなり栄養バランスがいいものとなります。
そうそう、青菜は小分けにしておくと、味噌汁のトッピングにも
とってもいいですね。

そして、お味噌汁・・・減塩が叫ばれて、お味噌汁は塩気が多いから
余り飲まないという方も増えているようですが
味噌自体は日本人にとって、一番身近な発酵食品ですから
大いに体に取り入れたいものです。
味噌汁の中に入れる具材は、
残ったお野菜を色々と入れて具だくさんにすると良いかと思います。
野菜にはビタミン・ミネラルが多く含まれておりますが、
特に野菜に含まれるカリウムが、ちゃんと塩分を外に出してくれます。
又、具を多くすることで、汁自体を余り飲まなくても良くなりますね。
なにより、お味噌汁に具を多く入れるだけで、
たったの1杯で野菜がいっぱい・いっぱい摂取できるようになるわけです。


「手を加える」というのは、
例えば、お味噌汁の具を多めにするとか
トッピング材料として、日々少しづつ摂ることで健康増進に役立つものを
さっと載せることだったり、
付け合せのお野菜を色も綺麗に多種取り入れたりと
「脇役」と言われるものを上手に日々の料理に取り入れることだと思います。
脇役たちも、冷凍しておいたり、茹でておけば
それほど大変なことでもないのではないかなと思います。

「手抜きをしながら、手を加える」
そんな感じに平日は上手にお料理をして、
週末の時間に余裕のあるときには、
「手間を掛けて」お料理作ってあげましょう。
そうそう、無理はしないでね、、、
一週間のうち一日でも、
手間を掛けてお料理を作ることができたと感じる時、
子どもたちへの愛情もさらに高まることと思いますよ。

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6 コメント

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全くその通りですね! (エリオ)
2013-10-04 20:21:42
ブログを読んでてうなずきながら拝見しておりました。

確かに和食が素晴らしいのは良く分かりますね
オイラの日頃の主夫業は完全に手抜きのような気がしてきました
商売をやっていた頃は如何に早く料理を出すか色々な工夫をしていた気がします!

先日掲載した「マキシマム」「塩御殿」
ネットで見ていただきましたか?

毎日ハマって何が合うか調査中です!
素材の味を引き出す!とは書いてありましたが本当にその通りですよ
何でも手を加えれば良い訳じゃないな!
と改めて教えられました!

料理は面白いですよね!
生涯勉強という事で(笑)
Unknown (チョロピコ)
2013-10-05 14:57:13
私もね、そうそうって頷いています。
「手を抜きながら 手を加える」。     盛りつけ、レイアウトはさすが、いしころちゃん。30年前の子育て中、それも中学、高校の息子たち、3匹と夫チャンの食事ごしらえはF・ショップ経営と重なってね・・・ある時は店長の顔、ある時は母ちゃんの顔、ある時は~。思えば懐かしい時の流れでした。今でも変わらず、「手を抜いて、手を加えて」やっています
Unknown (あけみ蝶)
2013-10-06 14:15:29
こんにちは。
今日は、台風の影響か・・・暑いです。
日本料理が一番いいの解かります。
「おふくろの味」ですね。
写真のお料理・・・
カレーのトッピンクがニンジン★型可愛いですね。
ごはんにトウモロコシを入れて炊き上げる。
考えつかなかったです。

この頃カレーレトルト
美味しいのがたくさんあります。
そこにトッピングして食べますよ。
いしころとまとさんお料理は、目で見て楽しんで食べて美味しい。
最高のお料理ですね。
エリオさん (いしころとまと)
2013-10-06 20:45:10
エリオさんこんばんは
連日忙しく、今日やっと体が空きました。
今日は銀座のフレンチシェフとのコラボで支援活動の一環としての、料理教室をしてきました。
あら、私も随分と手抜きの夕飯作ってますよ。それで、晴れ時々曇ではないですが
時々、頑張って作る位です。
お仕事とする場合は、確かに早くお出しするということも大切ですよね。

「マキシマム」「塩御殿」ネットでは見ましたが
味は見ておりません(笑)
素材の味を引き出すというのが嬉しいですね。今日もシェフのお仕事を見ていたら素材の味を大変大切になさっておりましたよ。
なんでも生涯勉強になると
人生とっても楽しくなりますね。
私は畑が生涯勉強かな?
チョロピコサンヘ (いしころとまと)
2013-10-06 20:47:13
チョロピコさん、30年前といっても
ちょっと前のような気がしませんか?
忙しい時って、意外と上手に時間を
使うことができるんですよね。
家庭料理は手抜きができると
たいして大変さ感じないですよね。
確かに!
あけみ蝶さん (いしころとまと)
2013-10-06 20:50:09
先日おじゃましました。
目が大したことなくって良かったですね。
最近のレトルトはとっても美味しいのが
でてるんですってね。
高級レトルトという感じなんでしょうね。
私はボンカレーが懐かしいです。
妊娠の時には、不思議と、素麺に
あっついボンカレー掛けて
食べたくなったんですよ。
目で美味しそう、でもたべたら
まずかった、、、とならないように
しなくちゃ!

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