生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

人生何があっても

2016-04-18 04:16:29 | 日々の暮らし
地震の報を聴くたびに
良寛の言葉を思い出します。

地震の度合いは熊本の比ではないにしても、被害の大きさは何百倍もあったのでした。

文政11(1828)年11月12日新潟県三条市の大地震、良寛71才。
死者1443名、負傷者約1400名、倒壊家屋9808軒、焼失家屋1204軒という大惨事だった。
 
その時の親戚に送った手紙に

『災難にあう時節には災難にあうのがよいのです。
死ぬ時節には死ぬのがいいのです。

これはつまり、災難を避ける最もよい方法なのです。』

自分が被災したなら
「いさぎよくあきらめる」という前提で、
書かれています。

そのあとに添えられた言葉に

『うちつけに死なば死なずて永らへて
かかる憂き目をみるがわびしさ』

だしぬけに死ねたらよかったのに、死なないまま生きながらえ、
このようなつらい日を見ることは苦しいことよ。

『かにかくにとまらぬものは涙なり

人の見る目もしのぶばかりに』

あれこれと思い嘆いて、とまらぬものは流れ落ちる涙である。
どうしたのかと不思議そうに見ている人の目から隠れようと思うばかりに、と不幸な人のために涙する。


良寛は実際に多くの死者と負傷者を見て涙がとまらなかったと書いています。

天災であれ、人災であれ、病魔もふくめて、用心したとしても災難によっていつ突然に命を落とす運命に見舞われるかもしれません。

良寛のこの有名な言葉を心に深く刻んでおきたいと思います。

合掌

コメント
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