生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

袖映え

2018-06-21 09:52:16 | 日々の暮らし
今年の夏は袖映え(そでばえ)Tシャツが流行るとの事。

フィリルがついたものや、ジッパーがついていて肩を出せるもの等、袖にいろいろ工夫されたものが出るとの事。

それで、古代にも流行っていた袖がありました。


現代では別れの時は、

さようなら!

と手を振りますね。

しかし、万葉集を読んでいると、

万葉の頃は

袖(そで)振り

というようです。

「白波の

寄そる浜辺に

別れなば

いともすべなみ

八度(やたび)袖振る」

(大舎人部祢麻呂・おおとねりべのねまろ)

白い波が寄せる浜辺で別れてしまったら、

もうどうしようもない。
だから、何度も、何度も、何度も、何度も袖を振るのです。

栃木県足利市の大舎人というひとが、防人(さきもり)として九州に派遣されて旅に出る途中に詠んだ歌。

きっと恋しい人と、

いつ会えるか

分からない

別れの歌なのでしょう。


万葉の頃の袖は、手よりも長い筒袖でした。


「袖を振る」とは、

人の魂を鎮(しず)め
たり、

親しい人に自分の

気持ちを伝えることが

できると信じられて

いたようです。

袖振り合う仲


というのでしょうか。

愛してるよ!

の気持ちが込められて

いたのでしょうね。


古代の袖


現代の袖


どちらにも気持ちが

込められているのです。
合掌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

欠けたお椀

2018-06-21 03:47:11 | 日々の暮らし
昨日は屋台をひいて、

移動売店の「駄菓子屋」
をやりました。

お菓子をたくさん積んで各ユニットを廻ってきました。

好きなお菓子を自由に

オモチャのお金で

買うのです。

皆楽しそうに、懐かし

そうに選んで買って

くれました。

お菓子の力は

すごいですね。


おじいちゃん達が


あんなに喜ぶとは。




お菓子と笑顔の写真を

一杯撮りました。

事務所にいた時、週に1度売店に車イスで一人、お菓子を買いにくるおじいさんがいます。

木のお椀に1杯入れて
嬉しそうに買って帰ります。

それ見るたび思い出すのです。

良寛さんが托鉢の

帰り道、

竹林に落ちていた

泥にまみれ欠けた

お椀を見つけました。

谷川で洗って持ち帰り

ました。

そのお椀でお粥を食べていたのです。


ある日友達がやって

来ました。


そのお椀にお粥を


入れて出しました。


欠けたお椀に気づいた

友達は訳を聞きました。

良寛は竹林で拾って

来たことを説明しました。


友達はこれは、有名な

中国の詩人が


使っていたお椀に

違いない。


と言ったので

良寛が大喜びした


という話を

思い出しました。

その友人も


素敵な方ですね。

私も欠けたお椀

持って行って


お粥をごちそうに



なろうかな。


合掌
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする