生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

万葉の恋

2019-04-12 02:12:09 | 日々の暮らし

四月の美しい言葉を紹介します。 「和草(にこぐさ)」 生えたばかりの柔らかい草や、葉や茎のやわらかい部分を和草といいます。 「和(にこ)し」は、やわらかいとか、細かいという意味です。 『葦垣(あしがき)の 中の和草 にこやかに 我と笑(え)まして 人に知らゆな』 (万葉集・よみ人しらず) 訳は 和草のように、にこやかに私に微笑みかけたりして、二人の仲が、ほかの人にばれないようにね。 という意味深な歌です。 「卯(う)の花曇」 四月のことを卯月(うづき)というのは、 卯の花が咲く季節だからという説が一般的です。 卯の花は空木(うつぎ)といい、幹の中が空洞なので、こう呼ばれるようになったといいます。 白く咲く花は、 雪や月 曇波 などにたとえられます。 雪見草 夏雪草 潮見草 水晶花など。 この時期の曇りがちな 空を 「卯の花曇」といいます。 天気予報で使って欲しいですね。 卯の花の景色には、 晴れの日も、 雨の日も、 曇の日も 似合います。 今日のあなたを 卯の花曇に 和草(にこぐさ)の 笑み。 古代でも花摘む時に雪が舞い散るという歌がありました。 お風邪を引きませぬように。        合掌

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