ティファニー

暑いですね

あいかわらず、春日武彦さんの『何をやっても癒されない』を手にぼんやりしています。

プロローグの「大人になれない親たち」の記述

《アメリカでは、『悪趣味百科』と題されたポップカルチャーについての本があり、その中に「子どもの名前」といった項目があるそうだ。

数年前、おびただしい数の親が、生まれてきた娘にこぞって”ティファニー”と名づけた時期があった。その親たちは多分、娘の将来にこんな夢を託していたのだろうか。莫大な財産を相続する魅力的な女性となって、次から次へ社交界のデビューパーティを渡り歩き、顎のがっちりした若くてハンサムな御曹司の腕にもたれかかりながら、宝石をちりばめた片手にシャンパングラスを.....（中略）ニューヨークの五番街にある”ティファニー”とは違って、女性の名前のほうのティファニーには、もう今までのような品格が感じられなくなっってしまった。

ずいぶん皮肉っぽい調子であるが、ティファニーという名前に込められた俗っぽいイメージや、それが氾濫し価値が下落していく様子が目に見えるような記述である。》（Ｐ６）

わたしの関心は、この記述に、またボンドでひっついている。

醜い露骨な野心、図々しさ、無神経で愚かしい恥知らずな鈍感な手が、品のあるものをどんどん汚していく。そんなイメージが襲ってくる。

なんて考えて、恥知らずに、鈍感に、寝転んで、ぼんやりしている。

そういえば、今は知らないが、日本でも、昔クリスマスプレゼントを買う客が、デパートの「ティファニー」コーナーに殺到したことがあったけ！


以上のことを総合すると、どうゆう現象がおきているのか？
思いつくけど、あまり、言いたくない。

ただこれだけ言っておく。
「バカヤロー、おまえ、ティファニーって顔かよ！」
と言っても、もう遅い。あまりにも遅い。

おことわり：わたしは、あまり宝石には興味がないので、本物の”ティファニー”の思想は知らない。