消費社会が日本をヨコにした。
と、執行草舟さんが仰ってました。
年末に彼のオフィスでそんな話を伺った。
ヨコ、というのは、欲であって、世俗であって、物質文明。
タテで表される、精神、崇高、哲学、宗教あたりとの対比。
1971年、54年前、日本に初めてのマクドナルドが銀座に。
1974年、51年前、日本に初めてのセブンイレブンが豊洲に。
この辺から、日本は変わった。
タテからヨコになった。
精神から物質になった。
宗教・哲学が廃れ、世俗・肉体、肉欲、欲望に負ける世の中になった。
なるほどそうだろう。
私が生まれたのが1974年だから、その時代の、タテからヨコへの変化はもちろん体感できない。
でも執行草舟さんは74歳だから、ちょうど二十歳の頃に、銀座にマクドナルドができた。
その時代の東京を生きてきて、「二十歳のころのマクドナルドが日本を変えた」とおっしゃっていた。
三島由紀夫が死んだのが昭和45年だから1970年。
三島はちょうどいいときに死んだんですね。
三島だけに、「あぁ、時代が終わった」ってのが分かっていたんですかね。
1970年とか1971年あたりってのは、それなりにエポックメイキング(画期的)な年だったんですね。
横井庄一がグアムから帰ってきたのは1972年。
小野田寛郎がルバング島から帰ってきたのは1974年。
この2人が帰ってきて、文字通り戦争が終わった。
そして、タテが終わった。精神の時代が終わった。
ヨコの時代になった。世俗が勝つ。物質が勝つ。
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執行草舟さんにこの話を訊いたのが2週間前。
今これをようやくブログにしている。
私の中で文章化できるほど咀嚼・腹落ちするのに2週間かかったということだろうか。
単に多忙であったからだけではあるまい。
2週間前は優先順位が低かったけど、今、やはりこれは書き残しておかねばならない、と優先順位が上がってきたということかな。
(ブログネタは常に20個とかもっとGoogle Keepに書き溜めていて、その時時の優先順位と気分で、ネタを選んでいます)