大雨に打たれ叩かれ重荷挽く
牛の歩みの跡形もなし
田中正造
オリジナルはひらがな混じりですが、勝手に漢字にしたところがあります。
大雨に打たれ、車夫に叩かれ、牛が重荷を挽いている。
雨で轍も消えて、跡形もない。
でも、牛の歩みの尊さは、変わらない。
跡形も残さないけど、美しい営みは色褪せない。
田中正造らしい一句ですね。
なお、本書に、田中正造が新聞を31年間も見なかったということが書かれていました。
「新聞は俗人の聖書」と言って新聞を読ませなかった山本七平の親を思い出す。知識より行動あるのみ。