狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

黄昏よりも暗き存在、血の流れよりも赤き存在。

2018年07月15日 23時45分39秒 | VSの日記





 本日7月15日は、第1回十字軍で十字軍によりエルサレムが陥落した日で、ワット・タイラーの乱の思想的指導者ジョン・ボールが最も重い首吊り・内臓抉り・四つ裂きの刑により処刑された日で、若狭国小浜に南蛮船で象が日本に初上陸した日で、イングランド王ジェームズ2世の甥でセッジムーアの戦いで敗れたモンマス公爵ジェームズ・スコットが刑死した日で、エジプト・シリア戦役の途上フランス軍人ピエール=フランソワ・ブシャールによってロゼッタ・ストーンが発見された日で、東京巨人軍と大阪タイガースが初対戦した日で、1940年に予定されていた東京オリンピックの開催権を日本政府が閣議で返上することを決定した日で、GHQが新聞社16社・通信社3社の事前検閲を廃止して事後検閲に移行した日で、中央線三鷹駅構内で無人電車が暴走し民家に突入した日で、河野一郎邸焼き討ち事件が起こった日で、キプロスでギリシャの支援を受けたギリシャ併合強硬派がクーデターを起こしてマカリオス大統領を追放した日で、台湾で1949年以来続いてきた戒厳令が解除された日で、原油高を受けて日本の17漁業団体の漁船約20万隻が一斉休漁した日です。

 本日の倉敷は晴れていましたよ。
 最高気温は三十五度。最低気温は二十五度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。







 今は昔。狐がまだ幼かった頃のこと。

 枕に就いたのは黄昏の頃。
 之を逢魔時、雀色時などといふ一日の内で人間の影法師が一番ぼんやりとする時に起つた事。
 狐が十の夏のはじめ。


 部屋は四疊敷けた。
 薄暗い縱に長い一室、兩方が襖で他の座敷へ出入が出來る。
 詰り奧の方から一方の襖を開けて、一方の襖から玄關へ通拔けられるのであつた。
 一方は明窓の障子がはまつて、其外は疊二疊ばかりの漆喰叩きの池で金魚が居る。

 其日から數へて丁度一週間前の夜。
 夕飯が濟ん部屋の卓子の上で燈下に本を讀んで居た。
 前後も辨へず讀んで居ると、狐の卓子を横に附着けてある件の明取りの障子へ、ぱら/\と音がした。
 忍んで小説を讀む内は木にも萱にも心を置いたので、吃驚して振返へると又ぱら/\ぱら/\といつた。

 雨かしら?
 時しも夏の初め也。
 洋燈に油を注す折りに覗いた夕暮れの空の模樣では、今夜は眞晝の樣な月夜でなければならないがと思ふ内も猶其音は絶えず聞こえる。
 おや/\裏庭の榎の大木の彼の葉が散込こむにしては風もないがと、然う思ふと、はじめは臆病で障子を開けなかつたのが、今は薄氣味惡くなつて手を拱ぬいて思はず暗い天井を仰いで耳を澄ました。
 一分、二分、間を措いては聞こえる霰のやうな音は次第に烈しくなつて一時は呼吸もつかれずものも言はれなかつた。
 暫くして少し靜まると、再び怠けた連續した調子でぱら/\。

 思ひ切つて障子を開けた。
 池はひつくりかへつても居らず、羽目板も落ちず、月は形は見えないが光は眞白にさして居る。
 とばかりで、何事も無く手早く又障子を閉めた。
 音はかはらず聞こえて留まぬ。
 何だか屋根のあたりで頻りに礫を打つやうな音がした。
 ぐる/\渦を卷いちやあ屋根の上を何十ともない礫がひよい/\駈けて歩行く樣だつた。




 一週間が經つた。
 黄昏は少し風の心持ち。狐は熱が出て惡寒けがしたから掻卷にくるまつて寢た。
 眠くはないので、ぱちくり/\目を明いて居ても、物は幻に見える樣になつて、天井も壁も卓子の脚も段々消えて行く心細さ。

 枕頭へ……ばたばたといふ跫音。
 ものの近寄る氣勢ひがする。
 枕をかへして頭を上げた。
 が、誰れも來たのではなかつた。

 しばらくすると再び、しと/\しと/\と摺足の輕い譬えば身體の無いものが踵ばかり疊を踏んで來るかと思ひ取られた。
 また顏を上げると何にも居らない。
 其時は前より天窓が重かつた。
 顏を上げるが物憂かつた。

 繰返へして三度、また跫音がしたが、其時は枕が上がらなかつた。
 室内の空氣は唯彌が上に蔽重つて、おのづと重量が出來きて壓へつけるやうな!
 鼻も口も切なさに堪へられず、手をもがいて空を拂ひながら呼吸も絶え/″\に身を起こした。
 足が立つと思はずよろめいて向うの襖へぶつかつたのである。
 其のまゝ押開けると、襖は開いたが何となくたてつけに粘氣りけがあるやうに思つた。
 此處では風が涼しからうと、其れを頼みに恁うして次の室へ出たのだが矢張り蒸暑い。
 押覆つたやうで呼吸苦い。
 最う一つ向うの廣室へ行かうと、あへぎ/\六疊敷を縱に切つて行くのだが瞬く内に凡そ五百里も歩行いたやうに感じて、疲勞して堪へられぬ。
 取縋るものはないのだから、部屋の中央に胸を抱いて、立ちながら吻と呼吸をついた。

 かの恐しい所から何の位ゐ離れたらうと思つて怖々と振返へると、ものの五尺とは隔たらぬ狐の居室からちうと鳴き声がする。
 ちう?
 思はず駈け出した狐の身體は疊の上をぐる/\まはつたと思つた。
 其のも一つの廣室を夢中で突切つたが、暗がりで三尺の壁の處へ突當つて行處はない。
 此處で恐しいものに出遭うのかと思つて、あはれ神にも佛にも聞こえよと叫んだ。
 小さな獣め。ちうちう鳴くあ奴等。天井裏で跋扈するだけでなく室内にまで版図を広げたか。
 怖いよぉ。



 熱に魘されながら叫んでいた狐は其の儘気絶した。
 ちうちう鳴くあ奴等がどうなったのかは知らない。
 其の日からあ奴等の足音は聞こえなくなつた。
 何処かにお引越しをしたのだろうと思ふ。


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心を攻むるを上と為し城を攻むるを下と為す。心もて戦うを上と為し兵もて戦うを下と為す。

2018年07月15日 19時51分20秒 | 漫画・ゲームに関する日記





 昨日の夜は鈴木光司の小説『楽園』を読み返した後に、ゲーム『信長の野望・創造 戦国立志伝』で遊んでいました。

 小松姫でプレイしております。
 本多忠勝の娘で後の真田信之の正室。鬼嫁であります。まだ結婚していません。

 主君・徳川家康から領地を貰い、領地経営をちまちまと行いながら戦場で勲功を重ね、城代にまで出世。
 何処の城代に任命してくださったのかな? とワクテカしていたら房総半島の先端のお城の城代に任命されました。
 周囲は北条家のお城が取り囲んでいます。
 しかし徳川家と北条家は姻戚関係で同盟を結んでいます。
 北条家からは攻撃される心配はない。と安心して城代に任命されたお城とその周辺の土地を整備し開発に勤しんでいたのです。

 しか~し。
 イベントで秀吉の北条征伐が始まる。orz。
 北条征伐が開始されて徳川家と北条家は手切れとなる。同盟破棄。
 小松姫のお城は敵である北条家の領土の中で孤立してしまいました。orz。
 小松姫、絶体絶命のぴ~んち。

 幸いにも北条家は北関東方面に注意を向けている模様。
 北関東にぽつんと一つだけ孤立しているお城が狙われています。
 このお城の城主は榊原康政殿。徳川四天王が一人。名将であります。
 榊原殿は孤立無援の状態で積極策を取ったようで北条家に対して打って出ました。
 さかきばらどの~。
 無謀でありますよ。いくら榊原殿が名将であろうとも多勢に無勢であります。


 小松姫は北条家の目が北関東に向いている隙にせっせと勲功を稼いで城代から城主に昇格しました。
 新たに別のお城を任されることになります。
 助かった。このままあのお城にいたら小松姫の命運は途絶えていた。
 榊原殿は北条家に対して多勢に無勢、奮戦虚しく敗れ去り、北条家にとっ捕まった後に解放されて徳川家に戻ってきました。
 命が助かってよかった。


 小松姫が新たに任されたお城は小山城です。
 徳川家の領土のほぼど真ん中。
 いやっほぉぉぉぉい!!!
 ここだと安心してお城の周辺と領地の開発ができます。
 人口を増やしちゃうぞ! 農地を開墾するぞ! 商業を発展させるぞ!
 と喜んでいたら御主君の家康公から「小田原城を攻略せよ」との命令が届く。

 ま、まぢですか?
 いきなり小田原城ですか?
 小田原城は堅いっすよ? 周辺のお城からじわじわと攻めませんか?

 と家康公に進言したのですが、家康公は聞き入れてくれません。orz。

 まぢかよ。
 単独では無理。それに小田原攻めなら入念な準備がいるなぁ。
 私は開発がしたいのだけれどもな。


 小松姫は「小田原城に単独突撃をかけて北条氏直と北条氏政の首を獲ろうぜ!」と荒ぶっています。
 単独では無理だから。全滅するからやめて。




 ゆるゆると進めていきたい。と思っているところなのでございます。


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『楽園』/鈴木光司

2018年07月15日 13時52分35秒 | 小説・本に関する日記




 昨日の夜は、鈴木光司の小説『楽園』を読み返しておりました。

 太古のゴビ砂漠。
 部族の若者ボグドは、少女ファヤウを妻とし夫婦となる。
 しかし、他部族の襲撃により二人は引き裂かれてしまう。
 ボグドは、遙か彼方に連れ去られた妻の姿を求め、一人旅立つ。
 のだけれども……。


 『リング』シリーズで人気作家となった鈴木光司のデビュー作にして、第二回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作です。
 太古のモンゴルから十八世紀の南太平洋の小島そして現代のアリゾナと一万年の時と空間を超える壮大で深遠な物語。
 モンゴロイドの冒険物語であります。

 私は、鈴木光司の作品の中ではこの『楽園』が一番好きです。
 鈴木光司はホラー作品で有名になったけど、またこの『楽園』のような雄大な物語を書いてくんないかなあ、と思っている今日この頃なのであります。


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勝負とは、相手を先手、先手と打ち負かしていくことであり、構えるということは敵の先手を待つ心にほかならない。「構える」などという後手は邪道なのである。

2018年07月15日 11時03分19秒 | サッカーに関する日記



 明日は明治安田生命J2は第23節の日。
 我らがファジアーノ岡山は、ホームのシティライトスタジアムで松本山雅FC様と対戦いたします。
 キックオフは、19時です。

 首位の松本山雅FC様との対戦です。
 ホームでの対戦だし首位のチームとの勝ち点差を縮めるという意味でも勝ちたい試合です。

 先手を取りましょう!
 受け身に回ればやられてしまいます。
 判断を早くして個々の勝負で競り勝ちましょう。

 そして目の前の試合で勝ち点3を取ることに固執しましょう。
 目の前の試合で勝ち点3を取ることに執念を燃やしましょう。
 リーグ戦は勝ち点の積み上げで順位が決まります。
 先のことは考えず一つ一つ勝ち点3を積み上げていきましょう。
 あくまで優勝を狙いつつ、目の前の勝負に集中しましょう。

 シーズン終了時にみんなで笑っていたいです。
 期待していますよ。


 ファジサポの皆様。
 7月16日の松本山雅FC戦からの4試合は、ファジアーノの夏恒例の『夏夜祭』が始まります。
 皆様。大いに盛り上がりましょう!
 大いに楽しみましょう!
 お祭りでありますよ!!!

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お金は天から降ってこない。地上で稼ぎ出さねばならない。

2018年07月15日 08時56分35秒 | ご近所に関する日記





 コンビニやスーパーに商品が並ぶようになった。
 まだ品薄の商品はあるけれどもほぼ通常の状態になり始めた。
 お弁当やお総菜や生鮮食品やパン類や飲料水などがほとんどお店にない状態が続いたけれども、物流が戻り始めている。
 岡山県内は、多くの道路が不通となり通れる道も渋滞が多い。でも懸命に復旧作業を進めてくださっている方達がいる。
 そして物資を届けるべく懸命に動いている人達がいる。
 ありがたいです。有り難いです。

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