舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

映画「とんかつDJアゲ太郎」観てきました。

2020-11-15 22:44:33 | Weblog


11/15(日)、イオンシネマ新潟西で「とんかつDJアゲ太郎」を観てきました。
新潟市内でも、ほぼすべてのシネコンで上映していたみたいです。





予告編はこちら。



とんかつ屋の息子、アゲ太郎がDJに挑戦する人気漫画が原作の青春コメディ。
北村匠海さん演じる主人公のアゲ太郎が一直線で一生懸命なのがすごく素敵で、見ているだけで爽やかな気持ちになりました。

新しい世界に挑戦する人、好きなものを頑張る人、失敗しても諦めない人を応援する素晴らしい映画だと思いました。
個人的に二宮健監督の前作「チワワちゃん」がすごく好きなんだけど、「チワワちゃん」って岡崎京子の原作漫画を現代のクラブで遊ぶような若者達を主人公に描き直した青春映画なわけで、漫画の実写化という意味でも、青春映画という意味でも、クラブ文化への造詣という意味でも、「アゲ太郎」を映画化するにあたって二宮監督は本当に適任だったと思うんですよね。

アゲ太郎は、たまたま配達で訪れたクラブでたまたま見たDJのプレイに衝撃を受けてDJを志すんだけど、カッコいい!俺もやりたい!って思ってからの行動力に本当に感動した。
僕自身、新しく始めてみたいことがあってもついつい自分に言い訳をして最初から諦めてしまうことの多い人間なので、DJを始めたいけど何から始めたらいいか分からないというのは本当に気持ちが分かるなあと思いました。

でもそこで彼は、仲間達とDJ機材を手作りするわけです。
ゼロからのスタートでここまでできるのは本当に凄いと思ったし、クラブなんて行ったことのない仲間達が超楽しそうに遊んでるのも見ているだけで本当に楽しかったし、輝いて見えました。

そこでアゲ太郎は初めて出会った伊勢谷友介さん演じるDJオイリーに弟子入りするんだけど、人気DJの彼も実は超貧乏で、ギャグとして描いてるけどDJで生きていく現実の厳しさをしっかり描いてるのかなと思いました。
最初は投げやりなオイリーもアゲ太郎の情熱に少しずつ心を動かされ本気になっていくのもぐっときましたね。

最初はDJに夢中になってとんかつ屋の仕事は疎かにしてたアゲ太郎が、ある日「とんかつとDJは同じ!」「とんかつもフロアもアゲられる男になる!」と気付いて頑張る下りもあくまでギャグとして描かれるんだけど、現実と夢の二者択一じゃなくて、現実を大切にしたから夢を叶えられた、って物語はすごくいい話だと思った。
初出演のイベントで調子に乗って失敗してしまうのも、内輪で盛り上がったネタをウケると勘違いして滑るのも、本当にあるあるだなあ…と思ったし、初心者なんだから実際そこまで落ち込む必要ないのに落ち込む気持ちも本当によく分かりました。

そして、そこで諦めずにもう一度挑戦する物語は超王道だけど、やっぱりぐっときましたね。
最後にリベンジする時、仲間達が助けてくれるのも、家族が応援に来てくれるのも、DJじゃないけど自分の過去の体験を思い出したりして、ベタだけど温かい気持ちになりました。

北村匠海さん演じるホットな新人DJと、伊藤健太郎さん演じるクールなカリスマDJが、言葉ではなく音楽で分かり合うのも、こういうのをDJで見たのは初めてだったので新鮮でした。
そんなわけで、アゲ太郎が「とんかつDJ」という自分の道を自分で切り開いていくという、すごく感動的な物語でした。漫画も読みたいですね。

何よりこの映画、出演者に色々あって公開が危ぶまれていたけど、無事に公開されて本当に良かったと思いました。
スキャンダルばかりが注目されがちだけど、この映画の素晴らしさはちゃんと伝えていきたいです。
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