舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

映画「ジオラマボーイ・パノラマガール」観てきました。

2020-11-15 23:26:29 | Weblog


11/15(日)、イオンシネマ新潟西で「ジオラマボーイ・パノラマガール」を観てきました。
新潟市内では、イオンシネマのみでやっていたようですね。





予告編はこちら。



偶然出会った地味な女子高生のハルコと、高校を中退してフラフラしているケンイチを描いたボーイミーツガールな青春映画。
個人的に「PARKS」の瀬田なつき監督が好きだし、山田杏奈さんが好なので観たんだけど、鈴木仁さんが想像以上に良かったです。

鈴木仁さん演じるケンイチが本当にダメな奴なんですよ。
考えなしに高校を辞めるわ、すごくダサいナンパをして出会った女の彼氏に殴られるわ、乗れもしないのにスケボーをカッコつけて持ち歩くわ(しかもカッコついてない)…

他にも、めちゃくちゃ男として最低な感じでセックスしようとして失敗するんだけど、そんなケンイチのダサさは個人的に身に覚えがありすぎていちいち刺さるんですよね。
そんなケンイチが、山田杏奈さん演じるハルコと偶然出会う物語です。(しかもめちゃくちゃダサい出会い方)

映画だとダメな奴もイケメンだったりすることあるけど、見た目も相当ダサいわけですよ。
でもあとで役者の鈴木仁さんを調べたら普通にイケメンで役作りすげえ!と思いました。

そこでハルコはまさかのケンイチに一目惚れするんだけど、ケンイチはハルコのことなんて眼中にないばかりか、明らかにやめとけ!って感じのヤバそうな女に入れ込んでいって、案の定ダメな男女関係にズブズブ落ちていくわけです。
おい!ケンイチ!山田杏奈ちゃんがお前のこと好きなのに無視するな!この馬鹿野郎!って思ってしまいましたね。

そんな感じでケンイチに怒りながら見ていると、中盤で二人が決定的にすれ違う場面が登場します。
ここでのケンイチがまた最低だし、同時に失恋をするハルコの切ない気持ちが伝わってきて、キツすぎて逆に引き込まれてしまいました。

それにしても、山田杏奈さんはあんなに可愛いのに、彼女が演じる恋も化粧もしたことのないような地味な女子高生が本当にリアルなんだよな…本当にいい女優だよな…
青春映画と思えないくらい、山田杏奈さんのハルコは地味だし、鈴木仁さんのケンイチはダサいんですよ。

特にケンイチは「そんなことするなよ」みたいな最低の失敗を連発するけど、若いって失敗するってことだからすごく生々しく伝わってきました。
言うまでもなく、僕自身がそういう失敗を幾度となく経験している人間なので、未熟が故の二人の危険な行動の一つ一つにヒリヒリしながらも、彼らに感情移入してしまいました。

そもそもこの映画、ボーイミーツガールものなのに最初に出会って以降、映画の大半の時間で二人はすれ違い続けるわけです。
それぞれの生活の中で、背伸びしたり空回りしたり傷付いたりした上で、映画の終盤にやっと出会うべき相手に出会う感じで、ハルコとケンイチがもう一度出会うわけですが…!

普通ならここから物語が動き出す!というところを描かずに、物語が動き出す前、もっと言えば人生が動き出す前、人が成長する前のぐちゃぐちゃした時期を描いた映画だと思うんですよ。
で、考えてみれば、人生におけるそういう時期こそを青春と呼ぶんだと思うので、そういう意味でこの映画はまさに青春映画なんだなと思いました。

それにしても「ジオラマボーイ・パノラマガール」も「チワワちゃん」「リバース・エッジ」「ヘルタースケルター」も岡崎京子原作だし、いい加減ちゃんと読みたいなと思います。
岡崎京子、実写化すると映えるんですね。
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