舞い上がる。

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ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

高齢者の人生に寄り添う二人を深川麻衣さんと高良健吾さんが好演「おもいで写真」観てきました。

2021-02-17 23:18:37 | Weblog


2/17(水)、イオンシネマ新潟西で「おもいで写真」を観てきました。





予告編はこちら。



東京でメイクアップアーティストの夢に挫折し、祖母が亡くなり故郷の富山に帰った結子は、幼馴染で役場で働く一郎からの誘いでお年寄り達の遺影撮影の仕事を始めることに。
ピンボケの祖母の遺影を気していた結子は、はりきって仕事を始めたはいいものの、最初はお年寄り達から仕事を拒絶されます。

そんな中、一人のおばあさんの、遺影を思い出の場所で撮りたいという要望がきっかけで、結子はただの遺影ではなくお年寄り達の「おもいで写真」を撮ることを思いつきます。
これが反響を呼び、お年寄り達のそれぞれの人生、そして結子自身の人生も変えていく…という人間ドラマ。

この映画の良かったと思ったところの一つが、お年寄り一人一人の人生をしっかり描こうとしていたことでした。
一人一人に思い出の場所があり、後悔していることがあって、そんな一人一人の人生が「おもいで写真」がきっかけに変わっていきます。

年をとっても、人生が変わっていくきっかけはちゃんとある、ということを描いたのは、すごく意味のあることだったのではないでしょうか。
何より、この時代って地方都市の高齢化ってすごく大きな問題になっているわけだけど、そういう現実の中でもポジティブな物語を作ったのは、賛否あると思うけど、僕は良かったと思います。

正直、地方都市の高齢化問題ってもっと根深いというか、こんなにポップな映画にできるようなものじゃないので、正直、地方都市に住んでいるし元ヘルパーという人間からすると違和感を覚える部分もあるんですよ。
とはいえ、こういう地方を舞台にした映画って、ただのご当地活性化映画になっちゃうこともあるけど、本作は一見そういうポップな作りだけど高齢化社会っていうテーマにわりと踏み込んでいた、少なくとも踏み込もうとはしていたわけで、そこは評価したいと思います。

途中で、お年寄りに対していくらなんでもそれはないだろ!って主人公の行動や、主人公と幼馴染や母親との誤解を解いていく下りのちょっと強引な伏線回収があったりするのは、気になったところではありましたが…
とはいえ、全体的には深川麻衣さんと高良健吾さんの誠実さを感じる演技がとても良くて、爽やかに感動できる映画でした。

というか、このくらい人気の俳優を集めて面白くないテレビドラマみたいなレベルの映画も多い中、こういう誠実さを感じる邦画が作られるのは僕はいいことだと思うんですよね。
超絶大傑作ってほどじゃないけど、じわじわ幸せになれるいい映画だと思うし、こういう映画に出演して、しっかりいい映画に仕上げる深川麻衣さんも高良健吾さんも、めちゃくちゃ信用できる!と思いました。
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