
12/10(水)、T-JOY新潟万代で「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来」、観てきました。
新潟市ではT-JOY新潟万代で上映(加筆:この後、イオンシネマ新潟南でも上映されたようです)。
予告編はこちら。
開発で故郷の森を失った黒猫の妖精、小黒(シャオヘイ)が、妖精と人間の戦いに巻き込まれていく中国のアニメ。
日本のアニメの影響も大きいらしく、自然と人間というジブリ的なテーマに加え、アクション表現も満載でとにかく面白い映画でした。
妖精の小黒は故郷を失い、都会で妖精の風息(フーシー)達に助けられます。
ところが、今度は妖精達と戦う人間の無限(ムゲン)に助けられ一緒に旅をすることに。
妖精(自然)と人間の衝突や共生、その間で苦悩する主人公というのは、まさにジブリの「風の谷のナウシカ」「平成狸合戦ぽんぽこ」「もののけ姫」のようなテーマだと思いました。
個人的には、現代が舞台であること、主人公が自然側の立場でありながら人間と仲良くなり共生の道を図るという点から、「平成たぬき合戦ぽんぽこ」の影響が大きいのかなと思いました。
そういうジブリ的なテーマに加え、登場人物それぞれが金属や植物、水や炎を操れるなどバトルアニメ的なキャラクターの個性の描写も非常に丁寧に作りこまれていました。
そして、そんなキャラクター達がそれぞれの技を繰り出して縦横無尽に画面を動き回って戦うバトルシーンはまるで「ドラゴンボール」のようで、本当に素晴らしい迫力でした。
何がすごいって、バトルシーンは視点もキャラクター達も凄まじく動き回るんだけど、誰がどういう技を使ってどうやって戦うのかの描き分けが非常に丁寧で、それを台詞じゃなくてあくまでアクションによって見せていく表現が本当に見事なんですよね。
また、物語の舞台に応じた技やアクションの見せ方の一つ一つも非常にアイディアが豊富で丁寧に作り込まれていて、どんなに映像が派手になっても決して観客を置いていかずに常に観客を夢中にするアクションになっていました。
アクションに限らず何気ないシーンも含めて、時折コミカルな映像になったり、全体的にアニメだから表現できる絶妙にデフォルメされた気持ちいい映像体験を味わえる映画になっていたのも良かったです。
ジブリや新海誠監督や今敏監督みたいなリアル方面のアニメ表現とはまた異なる、子供向けアニメやバトルアニメだから味わえる、テンポが良くてアニメ的な絶妙な静と動の表現が味わえる、気持ちいいアニメ表現でしたね。
それ以外にも、登場人物達のキャラクター設定や、中国の伝説を元にしてると思われる衣装、それぞれの技、妖精の隠れ家や都会などの物語の舞台など、あらゆる場面の詳細が非常に丁寧に作りこまれていて、観ているだけでいちいち楽しい。
何より大事なポイントなのは、主人公の小黒がとにかくすごく可愛いんですよね。
そんなあらゆるアニメの面白さが満載のアニメ映画なんだけど、最後はまさかの「AKIRA」みたいになっていって驚きました。
まあ、そこのネタバレは伏せておきますが、とにかく誰でも楽しめるような超面白い映画だったので超おすすめです。