「痛みの絆」の話。
今更ながら、6月9日のこと。
この日、新潟市総合福祉会館で開催された、「痛みの絆」というライブのスタッフをさせていただきました。
これは、こわれ者の祭典の主催者で月乃光司さんの朗読と、フルート奏者である本宮宏美さんの演奏によるライブでした。
もともと、一週間前にひきこもりアートフォーラムで月乃さんとお話しすることが出来たんですが、
(ここに書いてあります→「人生は終わったと思っていた。」)
その時に、僕が月乃さんの活動がすごく好きで…っていう話をしたところ、良かったらスタッフして下さいって言っていただけたのでした。
それで、この日は初めて月乃さんのイベントのスタッフをするに至った、という訳でした。
この日のイベントは18時半からだったので、午後から色々準備していました。
月乃さんと、スタッフさん達と準備していると、本宮さん、そして前座の脳性マヒブラザーズも登場。
このイベントは新潟市総合福祉会館の大会議室で行ったんですが、100人以上が来ていたようです。
こういうイベントに興味を持ってくれている人がいるのは素晴らしいと思います。
この日のタイトルでもある「痛みの絆」は、生きづらさを抱えてる人は生きていくために同じ痛みを持つ人と痛みを分かち合おうというもの。
同じ痛みを分かち合うこと、それは傍から見たらただの馴れ合いにしか見えないのかもしれない。
けれど、僕もそうなんですけど、生きづらさを感じる人間にとって、同じ痛みを持って生きている人の存在は本当に大きい。
たとえ格好悪いことだとしても、逃げに過ぎないとしても、その痛みを分かち合って少しだけ心が楽になる。
この少しだけ心が楽になるってのが、本当に大事だと思うんです。
たとえそれが、馴れ合いや、気休めに過ぎないとしても。
日本では年間、3万人の方が自殺で亡くなっているそうです。
もしその人達が少しでも馴れ合いや気休めで命を落とさずに済めばいいと、心から思います。
と、話は逸れましたが、この日のイベントははまさにそういう、傷口を舐めあって、痛みを分かち合って生きて行こう、というものでした。
でも、この二人のパフォーマンスは、とても馴れ合いという域に収まるには大きすぎるメッセージを持っていました。
引きこもり、アルコール依存症、自殺未遂、精神病院への入院などの過去を持ちながら、作家や詩人として活躍している月乃光司さん。
生まれた時から左足に障害を持ち、そのため多くの挫折経験を持ちながら、フルート奏者として活躍している元宮宏美さん。
その二人のパフォーマンスは、人一倍の生きづらさを感じながらも、それを乗り越えた強さを持っていると思いました。
最初は、月乃さん、本宮さんがそれぞれのパフォーマンスを披露し、最後には本宮さんのフルートに合わせて月乃さんが朗読を行うという、感動的なものでした。
この日の動画が、You tubeにありました。
第一部。
第二部。
トークの時間では、司会のアナウンサー・松井弘恵さんと、本宮宏美さんに囲まれた月乃さん。
月乃さん「両手に花、真ん中にハゲ!」
質問コーナーでは、
月乃さん「質問が出ないと、ここでリストカットしますよ」
とか、そういうボケを挟みながらも、それぞれの挫折体験を語るという感じでした。
月乃さんの挫折体験はよく聞いてたんですけど、本宮さんの話を聞くのはもちろん初めてでした。
生まれた時から左足が不自由だったという本宮さんが、骨を固定していたボルトを持ってくるというロックな行動も。
また、本宮さんの話は身体的なものだけでなく、精神的な挫折体験も。
本宮さん「恋人からDVを受けていた時に、髪の毛を引っ張られたりしていて…」
月乃さん「今さらっとすごい話しましたね。俺なんか引っ張られる髪の毛もありませんが」
と、本宮さんの体験をしっかり受け止めながら、笑いを入れて話しやすい雰囲気を作る月乃さんの優しさはやっぱり素敵だなあと思いました。
本宮さんの話で思わず反応してしまったのは「共依存」という単語。
共依存というのはお互いに依存し合ってしまうというものなんですが、実は依存体質の傾向がある自分にはなんか共感してしまった。
あと、挫折している時は、夜になると自殺することばかり考えてしまう、っていうのも、すごく分かりました。
同時に、本気で死のうと考えれば考えると思うほど、生きたいという気持ちが強い自分に気付くというのも。
本宮さんの、「死のうと思ったら逆に生きているうちに何でも出来る自分に気付く」「死ぬまでに自分に出来ることはやりきりたい」
という言葉は、本当に力強く響きました。
そして、そんな感動的な話をした本宮さんの言葉の後で、月乃さんの言葉。
月乃さん「本宮さんはフルートの素晴らしい演奏をされていますが、今日のイベントが、本宮さんにとっての汚点にならないように」
自虐的!
月乃さん「僕は痛い中年ですが、フルート奏者の本宮さんはそんな痛い話しなんてしなくていいのにしてくれまして…人間、みんな痛い人間なんですから!引きこもりの皆さん、立派そうに見える人でもみんな痛い人間なんですから!」
と、ネガティブなようでなんだかとてもポジティブになれる言葉を話してくれた月乃さん。
なんやかんやで、生きる元気をくれる素晴らしいイベントでした。
本宮宏美さん、脳性マヒブラザーズと、記念撮影!
(画像が荒いよ!)
ライブの後、打ち上げにも呼んでいただきました。
あらためて、月乃さんの周りに集まってくる人は、素敵な人達だなあと思いました。
月乃さん、ありがとうございました!
今更ながら、6月9日のこと。
この日、新潟市総合福祉会館で開催された、「痛みの絆」というライブのスタッフをさせていただきました。
これは、こわれ者の祭典の主催者で月乃光司さんの朗読と、フルート奏者である本宮宏美さんの演奏によるライブでした。
もともと、一週間前にひきこもりアートフォーラムで月乃さんとお話しすることが出来たんですが、
(ここに書いてあります→「人生は終わったと思っていた。」)
その時に、僕が月乃さんの活動がすごく好きで…っていう話をしたところ、良かったらスタッフして下さいって言っていただけたのでした。
それで、この日は初めて月乃さんのイベントのスタッフをするに至った、という訳でした。
この日のイベントは18時半からだったので、午後から色々準備していました。
月乃さんと、スタッフさん達と準備していると、本宮さん、そして前座の脳性マヒブラザーズも登場。
このイベントは新潟市総合福祉会館の大会議室で行ったんですが、100人以上が来ていたようです。
こういうイベントに興味を持ってくれている人がいるのは素晴らしいと思います。
この日のタイトルでもある「痛みの絆」は、生きづらさを抱えてる人は生きていくために同じ痛みを持つ人と痛みを分かち合おうというもの。
同じ痛みを分かち合うこと、それは傍から見たらただの馴れ合いにしか見えないのかもしれない。
けれど、僕もそうなんですけど、生きづらさを感じる人間にとって、同じ痛みを持って生きている人の存在は本当に大きい。
たとえ格好悪いことだとしても、逃げに過ぎないとしても、その痛みを分かち合って少しだけ心が楽になる。
この少しだけ心が楽になるってのが、本当に大事だと思うんです。
たとえそれが、馴れ合いや、気休めに過ぎないとしても。
日本では年間、3万人の方が自殺で亡くなっているそうです。
もしその人達が少しでも馴れ合いや気休めで命を落とさずに済めばいいと、心から思います。
と、話は逸れましたが、この日のイベントははまさにそういう、傷口を舐めあって、痛みを分かち合って生きて行こう、というものでした。
でも、この二人のパフォーマンスは、とても馴れ合いという域に収まるには大きすぎるメッセージを持っていました。
引きこもり、アルコール依存症、自殺未遂、精神病院への入院などの過去を持ちながら、作家や詩人として活躍している月乃光司さん。
生まれた時から左足に障害を持ち、そのため多くの挫折経験を持ちながら、フルート奏者として活躍している元宮宏美さん。
その二人のパフォーマンスは、人一倍の生きづらさを感じながらも、それを乗り越えた強さを持っていると思いました。
最初は、月乃さん、本宮さんがそれぞれのパフォーマンスを披露し、最後には本宮さんのフルートに合わせて月乃さんが朗読を行うという、感動的なものでした。
この日の動画が、You tubeにありました。
第一部。
第二部。
トークの時間では、司会のアナウンサー・松井弘恵さんと、本宮宏美さんに囲まれた月乃さん。
月乃さん「両手に花、真ん中にハゲ!」
質問コーナーでは、
月乃さん「質問が出ないと、ここでリストカットしますよ」
とか、そういうボケを挟みながらも、それぞれの挫折体験を語るという感じでした。
月乃さんの挫折体験はよく聞いてたんですけど、本宮さんの話を聞くのはもちろん初めてでした。
生まれた時から左足が不自由だったという本宮さんが、骨を固定していたボルトを持ってくるというロックな行動も。
また、本宮さんの話は身体的なものだけでなく、精神的な挫折体験も。
本宮さん「恋人からDVを受けていた時に、髪の毛を引っ張られたりしていて…」
月乃さん「今さらっとすごい話しましたね。俺なんか引っ張られる髪の毛もありませんが」
と、本宮さんの体験をしっかり受け止めながら、笑いを入れて話しやすい雰囲気を作る月乃さんの優しさはやっぱり素敵だなあと思いました。
本宮さんの話で思わず反応してしまったのは「共依存」という単語。
共依存というのはお互いに依存し合ってしまうというものなんですが、実は依存体質の傾向がある自分にはなんか共感してしまった。
あと、挫折している時は、夜になると自殺することばかり考えてしまう、っていうのも、すごく分かりました。
同時に、本気で死のうと考えれば考えると思うほど、生きたいという気持ちが強い自分に気付くというのも。
本宮さんの、「死のうと思ったら逆に生きているうちに何でも出来る自分に気付く」「死ぬまでに自分に出来ることはやりきりたい」
という言葉は、本当に力強く響きました。
そして、そんな感動的な話をした本宮さんの言葉の後で、月乃さんの言葉。
月乃さん「本宮さんはフルートの素晴らしい演奏をされていますが、今日のイベントが、本宮さんにとっての汚点にならないように」
自虐的!
月乃さん「僕は痛い中年ですが、フルート奏者の本宮さんはそんな痛い話しなんてしなくていいのにしてくれまして…人間、みんな痛い人間なんですから!引きこもりの皆さん、立派そうに見える人でもみんな痛い人間なんですから!」
と、ネガティブなようでなんだかとてもポジティブになれる言葉を話してくれた月乃さん。
なんやかんやで、生きる元気をくれる素晴らしいイベントでした。
本宮宏美さん、脳性マヒブラザーズと、記念撮影!
(画像が荒いよ!)
ライブの後、打ち上げにも呼んでいただきました。
あらためて、月乃さんの周りに集まってくる人は、素敵な人達だなあと思いました。
月乃さん、ありがとうございました!