舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

入浴中の読書は追い炊き機能のある家の特権。

2011-01-31 00:09:35 | Weblog
この前、生まれて初めてお風呂で読書するというやつをやってみたんですが、アレは結構多めにお湯を張らないといけない上に、湯が少しずつぬるくなってくるから、浴槽に追い炊き機能の無い一人暮らしには向かない!!
という事が発覚しました。


昔読んだことのある「江國香織とっておき作品集」が古本屋で安かったので買ってきて読んだのですが、あらためてこれは良いだなあと思いました。
デビュー作「409ラドクリフ」をはじめとする初期のころの短編、中編小説から、絵本、エッセイなどごった煮な感じがとても心地良いです。

最近の江國香織は何だか話が重くて読みにくいのですが、初期の頃はたとえ重い話でもさらっと書いてしまう軽やかさが非常に読みやすいです。
江國香織さんというと恋愛小説ばかり書くイメージがありますが、意外とそうではない作品が良かったりします。

「放物線」という、大学卒業した5年後に三人の男女が再開して中華料理を食べるだけの話は、何だか切なくなるし、
「九月の庭」という、将来を悩んでいた受験生が突然得体の知れない一家に巻き込まれというだけの話は、全てがどうでもよくなってしまう清々しさがあって良いです。



多分、江國香織さんはストーリーよりも感情の変化を描くのが上手いのだと思います。

以前、インプロの稽古の時にBOSSから、
「ストーリーとは単純。始め、中、終わりの三つで構成されている。インプロではその中でどういう感情の変化があるかが重要」
と言われた事を、頭の片隅で思い出しました。

江國香織作品は、そう考えながら見るとエピソードは色々あるけど、ストーリーは実は単純で、でも、最後には何だか分からないけど実は感動させられてしまう…
よし、今度からインプロの前には江國香織を読もう!



とは言え、江國香織作品の半分以上は恋愛の要素が絡んでいます。
が、「恋愛が成就してハッピーエンド!」という類の話がほとんどないところが好きだったりします。

多分、彼女自身が恋愛体質なんだと思いますが、
「恋愛なんて最初からきれいなものではないけど、結局してしまう」
という一貫した主張は寧ろ心地良いです。



とは言え、最近の作品はその主張が強すぎる感じがしなくもないですが・・・
やはり何だかんだで「きらきらひかる」が最高傑作なのか!?
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
冷静と情熱のあいだ (ローメン)
2011-02-02 01:03:18
>ウホのりくん

君の言ってる意味が分かったよ。
あれは本に悪い。

>狂くん

そういう本じゃないと浴槽で読むのはキツイねえ。
「つめたいよるに」は、江國香織の短編の傑作です。
「デューク」と「ぼくはジャングルに住みたい」が好き。
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お風呂で読める本にするとか……読める作品が限られますが ()
2011-01-31 19:50:14
 江國香織さんは確かに恋愛のイメージが強いですねー。でもやっぱり、あれだけヒットメーカーな理由は共感を得る人も多いからなわけですから、あの人の恋愛観ってみんな好きなんじゃないかなー、とか思います。
 そういえば『つめたいよるに』以降読んでいないですねえ。また読んでみたいです。
返信する
Unknown (ウホッ、良い読書)
2011-01-31 09:14:05
いとこの家が風呂読書をする人たちなんだが
個人的に風呂読書は認めない
なぜなら本がごわごわになって気持ち悪いから
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