4/9(火)、イオンシネマ新潟西で『洗骨』を観てきました。
新潟ではイオンシネマ新潟西のみでの上映だったようです。
予告編はこんな感じです。
この映画の照屋年之監督とはガレッジセールのゴリさんの本名です。
芸人さん、特に吉本の芸人さんが監督をすることは時々ありますが、正直あまり面白い映画に出会ったことがないよな…なんて思っていたのですが、この映画、芸人さんの、しかも初監督作品とは思えないほど、ストレートに面白い映画でびっくりしました!
洗骨とは、亡くなった人の遺体を風葬し、4年後に取り出して骨を洗うという、沖縄のある島に伝わる風習のことです。
ある家族のお母さんが亡くなったことでバラバラになっていた家族が4年後の洗骨に集まることで生まれる人間ドラマです。
監督のゴリさんは沖縄出身ですが、この映画の中には沖縄の本土とは違う独特の風習や死生観が登場するのですが、その一つ一つの描写が丁寧で、監督の故郷への愛情を感じました。
また、ハイキングウォーキングの鈴木Q太郎さんが出演しているのですが、彼は沖縄出身ではない人物として描かれていて、彼がいることで沖縄の風習の独特さが際立っていたのも面白かったですね。(「アメトーーク!」における蛍原さんのポジション)
映画の中では、バラバラになっていた家族が亡くなったお母さんの「洗骨」によって一つになり、それと同時に新たな生命の誕生も描かれるという、そんなクライマックス、というかラストカットで終わります。
これがまさに、死と向き合うことは同時に生と向き合うことでもある、というメッセージに感じました。
もっと言うと、歴史や伝統、先祖と向き合うことは、現在の自分と向き合うことだというメッセージにも感じました。
そんな訳で、沖縄の伝統や風習を描いた映画としても、家族のドラマとしても、そしてメッセージ性の強さとしても、誰が見ても感動できる、本当によくできた映画だったと思いました!