「コーヒーは好きか? 私は母親が好きでね。それで私も好きになった」花山はコーヒーを淹れながら、女で一つで育ててくれた母は暗い顔をしていたが、青鞜を読んで明るさと自信を取り戻すのを目の当たりにして「言葉には人を救う、不思議な力があるんだと感じてね」と、絵や文章の世界で活動するようになっていったと語り、関元の話した内務省に勤めるまでのことを語り「言葉には人を救う力があるものだとばかりと思っていて、言葉の力の持つ怖さの方には無自覚のまま、それに関わってしまったのではないか」と8月15日に気付いたと語った。
類焼を恐れて戦中の本営が広め、結果的に犠牲者を増やした焼夷弾に関する意図的な誤報も「私も、書けと言われたら書いていただろう」として、花山は言葉の生む扇動と歪曲の力を恐れていた。「役に立ちたくて、救いたくて、ペンを握っていたはずなのにっ、そんなこともわからずに言葉に関わってきた。もうペンは握らないと決めた。これが全てだ。帰ってくれ」「わかりました。『今日は』帰ります。花山さん、皆さんの毎日の暮らしに明りを灯せるような雑誌を作りたいんです! コーヒーありがとうございました」常子はそう言って、花山の店を出て行った。が、財布を店に忘れてゆく常子。
仕方なく財布を届けに行った花山。しかし、常子はまだ戻っておらず、君子と、鞠子に闇市の方を任せて家の手伝いに戻った美子に雨漏りを直しにきた大工と間違えられる花山。雨漏りに限らず、男手の無い常子達の家はガタガタになっていた。「ああ~っ!」声を上げて君子達を驚かせる花山。「(大工)道具はどこだい?」どうやら放っておくワケにもいかないらしい花山だった。
・・・どうしても花山と温度差があるから巻き込む展開となってきた。花山に拒否に対する常子からの明確な解はないまま、花山自身が解を探すことになるのか? 花山が裏主人公みたいになっちまうかもしれないが。
類焼を恐れて戦中の本営が広め、結果的に犠牲者を増やした焼夷弾に関する意図的な誤報も「私も、書けと言われたら書いていただろう」として、花山は言葉の生む扇動と歪曲の力を恐れていた。「役に立ちたくて、救いたくて、ペンを握っていたはずなのにっ、そんなこともわからずに言葉に関わってきた。もうペンは握らないと決めた。これが全てだ。帰ってくれ」「わかりました。『今日は』帰ります。花山さん、皆さんの毎日の暮らしに明りを灯せるような雑誌を作りたいんです! コーヒーありがとうございました」常子はそう言って、花山の店を出て行った。が、財布を店に忘れてゆく常子。
仕方なく財布を届けに行った花山。しかし、常子はまだ戻っておらず、君子と、鞠子に闇市の方を任せて家の手伝いに戻った美子に雨漏りを直しにきた大工と間違えられる花山。雨漏りに限らず、男手の無い常子達の家はガタガタになっていた。「ああ~っ!」声を上げて君子達を驚かせる花山。「(大工)道具はどこだい?」どうやら放っておくワケにもいかないらしい花山だった。
・・・どうしても花山と温度差があるから巻き込む展開となってきた。花山に拒否に対する常子からの明確な解はないまま、花山自身が解を探すことになるのか? 花山が裏主人公みたいになっちまうかもしれないが。