クールジャパンはほんとうにクールなのか?

2014年11月07日 | 日記

クールジャパンについて。

英語音痴の私だが、クールの意味はなんとなく知っている。20年ほど前だろうか、イギリスの女性2人のロックユニットが日本ですごく流行っていて、彼女たちの会話がもっぱら「クール」と「ボーリング(うんざりするような)」だったからだ。キティちゃんはクールで、ダイアナ妃はボーリングとか。

さて、そのカッコイイだかイケてるだか(もしや死語か…)のクールだが、何をクールだと官民こぞって騒いでいるのかと思いきや、アニメやらマンガやらゲームやらアイドルだというではないか。

かつて総理大臣だった金融担当大臣の麻生氏がマンガ好きをアピールしていていかに他人事といえども、やはり自国の首相ということで赤面したものだが、それが官主導でクール(って自分から言っちゃうのがまず痛いのだけど)な日本のマンガやポップカルチャーで国を盛り上げよう!とか言ってるのだからのけぞらないでいられようか。

私が10代~20代のころっていったら、子どもでもないのにマンガやアニメ(いい年こいてアイドルに入れあげるのも)に夢中になっているというのはすごく恥ずかしいことで、蔭口の対象となっていました。オタクと言われたり。

時代は変わったとはいえ、おばちゃんにはにわかに信じがたい…

それに官主導ってのが胡散臭い。ダサいのはともかく、クールをおじさんたちがわかっているとは思えないからだ。なんか誤った道を突き進んでいるのではないかと白い目で眺めていたところ、ありましたありました。やっぱりド勘違いのクールだったようだ。

博報堂の原田曜平さんが『クールジャパンという幻想』でいたーい指摘をしていました。

原田さんは、クールジャパン政策そのものは取り組みとして素晴らしいとは思うが、日本人が思っているほど日本のポップカルチャーはアジアで人気がないと言います。

AKB48の総選挙で、中国のファンが35000票を投じ話題になり、日本のメディアは、AKB48は中国でも人気があるという角度で報じたが、10代20代が4億いる国でたった3万票というのは、まだ浸透していないことを示している。上海のような比較的親日のエリアでもほどんど知られていない、とクールジャパンに浮かれる人に冷や水をかけるような指摘をしています。

日本文化の熱心なファンがいることは確かだけど、一部のオタク層のみ…

だからって原田さんはオタクを悪いとは言っていません。

ただ「日本のポップカルチャーはメインストリームの若者たちに受け入れられているわけではない」ということは、肝に銘じておいたほうがいいとくぎを刺しています。

ロシアではコスプレが人気で日本のコンテンツファンは多いが、間違いなく日陰の存在…らしいです。

日本のポップカルチャーはクール・カッコイイものではなく、むしろ、大っぴらに語るのは恥ずかしいものだそうです…こうした傾向は欧米で特に強く、アジアでも見られる…

ちょっとちょっと、おじさんたち大金つぎ込む前に路線変更しないとダメなんじゃない?

ちなみに、自動車とアダルトビデオは評価が高いそうです。官主導で外国にAVを売り込む…

日本のポップカルチャーはガラパゴス化らしいよ…

ところで、日本で大ヒットした恋するフォーチュンクッキーは海外では誰も知らないそうです。原田さんは聴いてすぐに、こういうゆったりしたテンポで誰でも踊れるような振付けの曲は日本でしかウケないだろうなぁと思ったとのこと。これは納得です。だって、実際おじさんとかが踊りたがってたもの。

草食化先進国ゆえのガラパゴス化が生じているわけです。って、原田さん冷静に分析してないで、進むべき道を示してくださいよ!と思ったら、最後にこう書かれていました。

中国にいる数億人の若者のハートをつかんでみせる!と本気で戦略を練るべし!だそうです。

やっぱりAVか!!

おじさんにまかせといて大丈夫か?若手を入れたほうがいいんじゃないか?

がんばれニッポン!真のクールジャパンを目指せ!

 

 

 

コメント
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