5歳の娘の来年度の保育園入園申込書をようやく書き終えました。子ども・子育て支援新制度が始まるため、従来のものとは異なる様式でした。
うちの娘は3年以上保育園に通っており、私は保育士資格を持っていて民間・公立の保育園に勤務した経験がありながら、この新しい制度について、今年の春ごろまでほとんど知りませんでした。なにやら新しい制度が始まるらしい、程度の知識でその内容については無関心といっていいくらいでした。幼保一元化がずいぶん前から言われており、こども園なるものができていることはなんとなく知っていましたが、それが子どもの養育・教育にどう関係してくるのかなんて考えてみたこともありませんでした。
保育所関係の仕事に携わることとなり、2000年以降の保育・教育関係の書籍を何十冊か読んでみて、ようやく大変な事態になってるということがわかりました。はい、呑気すぎました。
公立保育園の臨時保育士をしていた10年程前、正規雇用の職員があまりに少なく驚いたものです。臨時職員の中には正規雇用の職員と全くといっていいほど仕事内容や責任が同程度の人もいました。他の臨時職員も「子どもや保護者にとっては正規も非正規も同じ」と言われ、「臨時」と言えども決して補助的な仕事ばかりではありませんでした。今後共済年金と厚生年金は統一されますが、長い間臨時職員は共済から締め出されていました。保障には差があるのに責任は同じというのに納得がいきませんでした。
新しい保育制度では保育給付を受けるために認定をもらわなければなりません。なにかとよく似ていますね。そうです、介護保険です。保育制度は介護保険制度化しているといえます。子ども保険だか家族保険だかの名称で社会保険にしようというはなしもあったそうです。この新制度でまず心配になるのは保育士の給与です。非正規化がもっとも顕著なのが保育士です。正規でさえも低賃金が問題となっているのですから非正規ならなおのこと、公立保育園の臨時採用ならそれこそ、官製ワーキングプアです。介護では質の向上がやかましく言われていたけれども、それに見合う賃金とはならず、とうとう質を下げることになりました。保育はどうでしょうか?安価な料金で子どもを預けることができるようになり、女性はばんばん職場で活躍できるようになるのでしょうか?安価な料金で子どもを見てくれるのは誰でしょうか?
最後にひとつ。消費税が10%になったらってやつ、これ何ですかって思いませんか?介護も保育も年金も消費税が10%になったら、あれしますよ、これしますよって、そんならしなくて結構ですよ。足りなくなったらまた消費税あげるんですかね?消費税に反対している人は社会保障だの福祉だのに無関心で理解のない人なんですかね。何が国民の信を問うだ。勝手に解散でもなんでもしてろ!