
新年のごあいさつ
NPO法人労働相談センター
理事長 石川 源嗣
スタッフ一同
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は労働相談ボランティアをはじめ関係するすべての仲間とたくさんの相談者のご協力で、活動を進めることができました。ありがとうございました。
2010年の労働相談は次のような特徴をもつと思われます(12月分の集計はまだ終わっていません)。
第1の特徴は、相談件数が過去最高になったことです。
いままで一番多かった2005年の相談件数は5646件でした。2010年はそれを超えることは確実となり、6000件前後となるでしょう。
相談が増えることは、労働者に降りかかるトラブル、それに伴う苦悩、不幸が増加していることを示すことですが、同時にそれだけではなく、その不幸に屈することなく闘い、納得出来る解決を求める労働者が増加していることをも示していると思います。
第2の特徴は、「解雇」相談が今年も「賃金」を超えたことです。
これは2008年9月のリーマンショック以後継続している現象です。「解雇」は言うまでもなく労働者にとって、その人と家族の人生と日常生活を根底から破壊する大打撃です。
第3は、「いじめ・嫌がらせ」関連の相談の著しい増加です。
その件数は2010年9月には「賃金」を超え、翌10月には「解雇」をも超えるという勢いです。雇用主・経営者の遵法精神のかけらもない、歯止めのかからない、やりたい放題の横暴が共通しています。暴言・暴力、自腹でのノルマの強要、くりかえされる報復行為、仕事をほす、すぐ罰金を取る、突然の配転・降格、妊娠したら解雇などやり口の乱暴さが目立ちます。
最近の日本航空での管財人や経営陣による、削減目標が既に達成しているにもかかわらずさらなる「整理解雇」の強行、整理解雇4要件無視、スト権が確立したら3500億円の出資はしないとの白昼堂々の不当労働行為等々の粗暴な手口と共通するものです。
また「いじめ・嫌がらせ」と「解雇」について事例集を作成すると、マスコミから強い注目を受けました。
第4は、「正社員」からの相談が多いことです。
雇用主・経営者の攻撃は派遣労働者、パート、契約社員など非正規労働者だけにかけられているわけではありません。非正規労働者も正社員も職場で無権利の点では同じです。
第5は、電話相談が依然として高水準を保っていることです。
相談内容が複雑であることと差し迫っていることがメール相談に比べ電話相談を多くさせていると考えられます。
また一方おかげさまで、「労働相談」というキーワードでのサイト検索ではグーグル、ヤフーとも年間を通してランキング上位をキープしましたが、12月ではそろって2位を確保しました。1位は厚生労働省です。今後はもっと見やすい、役に立つホームページを目指してさらに精進したいと考えています。
私たちは労働相談を受けるたびに、労働者にとっての根本的な対抗策は労働組合・ユニオンで闘うことだと強調してきました。昨年も多くの相談者が労働相談センターのアドバイスのもと、地域労働組合、ユニオンで闘い、大きな成果を上げました。
本年はNPO法人労働相談センターの役割がますます大きくなると予想されます。
ぜひ相談センターのことを全国のくやしい思いをしている労働者に知らせてください。相談無料、秘密厳守でどんな相談にも応じています。
本年もよろしくお願いします。
それだけでも、人助けと共に社会貢献をしていることになります。
無知ほど怖いことはありません。団結して一緒に戦いましょう!!
重ねてお願い申し上げます、
セクハラの被害者が何故に精神的苦痛を受けるのか、加害者に責任があるのに、いやな思いをするのがいつも被害者なのが理解できません。
東急インの問題にしてもです。
今年のナショナルセンターの違いを乗り越え
大同団結を!宜しくお願い申し上げます、
全力で闘おう!。
奈労連・一般労組 上田公一