第８回阪急トラベルサポート団体交渉報告

阪急トラベルサポート東京　上田支店長表明
＜阪急交通社と阪急トラベルサポート両社は、今回の三田労基署の是正勧告を重く受け止め、現在、両社で協議しつつ是正勧告指導に従う方向で真摯に取り組んでいます。具体的には１０月２５日の労基署への回答日まで時間を頂きたい。＞


全国の添乗員の皆さん！
阪急交通社で働く全ての添乗員の皆さん！
阪急トラサポの添乗員の皆さん！

昨日１０月１１日午後６時から団体交渉が開催されました。会社側は上田支店長ら５名、労組側はＨＴＳ支部塩田委員長はじめ５名と東部労組本部長崎副委員長、菅野書記長、須田役員の計８名でした。

最初に、一番の重要問題である「１０月１日の三田労働基準監督署の是正勧告」について、上田支店長から「阪急交通社と阪急トラベルサポート両社は、今回の三田労基署の是正勧告を重く受け止め、現在、両社で協議しつつ是正勧告指導に従う方向で真摯に取り組んでいます。具体的には１０月２５日の労基署への回答日まで時間を頂きたい。」との表明がありました。また、今は詳細を発表できないとしながら「労働時間」「残業代」「有給休暇の付与」「休日」「深夜手当て」なども実現の方向で検討しているとのことでした。

私たちは、世の中には未払い残業代で追及されたとたんに、「賃金」や「日当」を下げるなどの姑息な手段を取る会社もあるが、今回、そのような愚かな事をしたら今度こそ旅行業界は社会からも行政からも袋だたきに会うので絶対にやめて欲しいと申し入れました。会社は「あり得ない。そんなことをするはずがない。是正の意味がなくなる」とはっきりと答えました。

また、私たちは、阪急交通社と阪急トラベルサポートとして、ＪＡＴＡやＴＣＳＡなど業界全体への働きかけが絶対に必要ではないか、添乗員全体の社会的地位の向上が必要だと意見を述べました。会社は「その通りです。当然、阪急交通社・阪急トラサポとして旅行・派遣業界全体に働きかける。決断が必要」とのことでした。

同時に私たちは、雇用保険など社会保険加入も行政から是正指導が出てマスコミで取り上げられてから動くのではなく、先に労使間の協議で解決すべきだと今までの会社の姿勢をあらためるよう再度求めました。

アンケートについての支部の要求を提出しました。
①添乗の業務から「アンケート」は一切なくすべき。やるのであれば派遣先が独自にハガキ形式等でパンフに入れるなどでやるべき。
②「匿名のアンケート」を理由とする添乗員への様々な不利益な取り扱いや日当などの労働条件の一方的不利益変更は一切中止すること。原則「実名アンケート」にすべき。
そもそも「匿名のアンケート」で添乗員への人格攻撃や査定や反省文要求や賃下げなど、訴訟になったら会社は負けるのは目に見えている。「匿名による添乗員への非難・批判・査定」は卑怯であるし、添乗員への不当な人格攻撃となっている現状がある。「２ちゃんねる」のコメントを理由にして、人を攻めていいのか。添乗員を怯（おび）えさすパワハラ・セクハラでもある。
人格ある添乗員を批判・非難するのであれば「匿名」は受け付けるべきでない。「実名」で行うべきであり、その場合も添乗員の言い分や反論できるシステムがきちんと保障されていないとおかしい。
今後、東部労組組合員に対して「匿名のアンケート」を理由にしたパワハラや一方的労働条件の不利益変更があった場合はどんな些細なものでも訴訟も含めて断固争う。
③組合員の労働条件の変更については、労使協議を通じて行うこと。一方的査定は絶対認めない。まして「匿名アンケート」などの査定は論外で認められない。
以上３点を要求しました。会社は早急に検討するとの回答でした。

その他諸要求への会社からの回答は
パス内の走行中の立ち上がっての車内販売と集金は国内・海外とも一切禁止とする。
空港から明細書は会社がエアサーブに直接送る（１０月下旬から実施）。
パスポートの増刷代は会社負担とする方向で検討中。
違法ガイドはやらせない。現地からでもすぐに知らせて欲しい。
打合せ日は希望者には３日前への変更も認める。
スーツケース購入への補助は、業者と交渉中との前向きな回答でした。
それ以外は検討中とのことでした。

１０月２５日の労基署への回答前後に必要であれば労使間で協議の場を持つことが確認されました。
次回団交は１１月１日です。