【シグマベンディングサービスとの闘い】
熱中症労災死裁判の支援集会を開催
遺族を先頭によってたかっての闘いで殺された労働者の無念を晴らそう!
遺族を先頭によってたかっての闘いで殺された労働者の無念を晴らそう!
コカ・コーラ自販機の補充・配送会社シグマベンディングサービスで熱中症の労災により死亡した労働者の遺族が開始する裁判闘争の支援集会を5月21日に東京・日比谷図書文化会館で開きました【写真】。集会は遺族が加入する全国一般東京東部労組が主催し、各支部組合員や友好労組の仲間らが駆けつけてくれました。
集会の冒頭で、2021年12月に熱中症労災で亡くなった労働者の遺影に向けて参加者全体で黙祷を捧げました。東部労組の須田書記長が経過報告と基調提起を行い、この闘いを通して今回の熱中症労災死が会社・経営者による労働者への殺人行為であることをはっきりさせ、闘いの困難から一度は裁判もあきらめようと考えていたものの怒りと悔しさに基づいて裁判闘争に立ち上がった遺族をよってたかって支え、あらゆる職場で労働者の命を守る労働運動を拡げていこうと呼びかけました。
東部労組の菅野委員長による主催者あいさつの後、亡くなった労働者のお連れ合いとお兄さんが登壇。お連れ合いは「私の夫は真夏の照り返しのきつい道路を歩かされ、熱中症を発症し400日以上の入院治療のかいなく死亡しました。闘病中に夫が悔しいと訴えていた。死亡後に会社からはお悔やみの言葉すらなく、労働者を道具のようにしか見ていない」と訴えました。お兄さんも「安全配慮義務違反がなかったとの会社の主張は腹立たしい。弟の遺志を引き継いで私たちが組合に入って求めた交渉を会社は断ってきた。気持ちを踏みにじられた。許せない」と怒りをあらわにしました。
続いて裁判を担当してもらう玉木弁護士が「亡くなった労働者は仕事の前は健康だったのに仕事後に救急搬送された時には意識がなく、体温は39.2度もあり生死の境にあった。エアコンを止めた真夏の車内がどれだけ熱を浴びて危険な状態かは考えればすぐにわかること。さらに自販機と自販機の間の移動も炎天下に歩くことを強いられた。会社に自分たちがやったことを自覚させ、対策をとらないとまた同じ被害が出てくる。会社の法的責任を裁判で明らかにしていきたい」と話しました【下の写真】。
その後、支援労組からの連帯あいさつとして、総合サポートユニオン(自販機産業ユニオン)、全国一般・全労働者組合、東京ゼネラルユニオン、郵政産業労働者ユニオン浦安支部、東部全労協から発言を受けました。とくに自販機産業ユニオンのシグマベンディングサービスで働いている仲間にはこれまで労災申請に協力してもらったほか、会社が「遺族には団体交渉権はない」という不誠実な対応を取った時には同ユニオンの団体交渉に遺族と東部労組の役員が出席させてもらうなど多大な支援を受けてきました。この日も同ユニオンは熱中症対策を会社に求めてストライキを実施し支援集会に参加し「ご遺族と団結・連帯し会社の責任をともに追及していく」と力強く発言してくれました。
最後にあらためて遺族から「本日のみなさんの顔を思い浮かべて、年月がかかっても夫の無念を晴らすため、同じ境遇の方々のためにも裁判を全力で闘い抜くことを誓います」と決意を表明し、参加者全体のシュプレヒコールと団結ガンバローで集会を締めくくりました。
シグマベンディングサービスとの熱中症労災死裁判の第1回口頭弁論は5月31日(金)午前10時15分、東京地裁705号法廷で開かれます。原告である遺族からの意見陳述を予定しています。みなさんのご支援をよろしくお願いします!