郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

若き日の教育実践ー10(教室の3つのかご②)

2020年03月02日 | 日記

このところ、「ドリル」のかごの中身が増えています。

最大の原因は漢字テストの出来があまり良くないため、「家庭学習をしないと合格できないかもな・・・」と言ったことだと思います。

 

しかし、敢えて宿題としないで子どもたちの自由に委ねたのは「やればできる」という手応えを、彼ら自身の動きの中から感じてほしかったからです。

もちろん、その程度のことでは動かない者もいますので、今後は少しずつ個別対応したいと思っています。

 

ドリル学習や音読カードの他に、詩や作文の書かれたノートも入っていることもありますが、授業の発展として自主的に取り組んだものとして嬉しくなります。

 

理想的には「しゅくだい」かごより「ドリル」かごにたくさん入っている状態ですが、子どもたちの放課後は遊びが基本です。

それを忘れては、いくら家庭学習をしても意味がありません。

本来、学校で習うことは学校で完結すべきです。

ですから、授業中は力一杯取り組むよう指導したいと思います。

 

お母さんに「◯◯さん、宿題は⁉︎」などと言われることが日常化してしまったら最悪です。

子どもの生活の中心は遊びであり、そこを通じた友だち関係です。

また、その中でこそ学べるものも少なくありません。

 

あまり、担任の方で「学習の結果や成果」を強調すると、子どもたちが縛られてしまわないかと心配ですが、とりあえず基本的考え方を述べてみました。

 

何れにしても、人間関係が第一、担任対子ども、子ども対子ども、そして親対子どもです。

それさえ確立していれば、あとはついて回るものです。

まだ、試行錯誤が始まったばかりです。

 

(1997519日、学級通信「三年一組物語」より)

 

-S.S-


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