彼にはデジタルゲーム機がない
私たちはもちろんのこと親の方針も同じ
子どもに与えるべき玩具ではないとの考え
彼は言う「ほとんどみんな持ってるよ!」
クラスの大部分の子や野球仲間も持ってるそうだ
「それで……欲しいの?」と聞いてみる
「別に!あんなことやってるとバカになるし…」
強がりなのか本心なのかはイマイチ定かではないが
今はそれより楽しいものがあるのは確かなようだ
デュエル・マスターズカードやベイブレードバーストだ
これとて昔の遊びに比べてハイブリットな感じだが
電子ゲームよりはアナログ感を残している
そもそも彼の本当にやりたいものはアナログそのもの
自分の手で作って遊ぶことが好みに合ってる気がする
人間は特に命じられもせず暇であれば好きなことをする
だから彼は時々暇な時に言うことがある
「あ〜あ何か作りたいな!…」
その時のために段ボールやガムテープ類は用意してある
元美術教員だった連れ合いはその他の工作グッズ類も備えている
「◯◯が欲しいんだけどある?」と彼が言えば
たいていのものはどこからか出てくるものだ
今日は何やらお面らしきものを作っていた
尋ねてもあまり詳しく教えてくれることはない
しかし作りながら「スターウォーズ」のビデオを見ている
時々一時停止の画面に見入ることも……
そう!「スターウォーズ」の登場人物の誰かに違いない
段ボールを切り抜き表面を加工して出来上がったようだ
早速そのお面を自分で被りアクション開始
作る前に構想し作ってからそれを使って遊ぶまでがワンサイクル
当然ながら最も時間をかけ集中しているのが作っている時だ
いつまでこのパターンが継続できるか分からないが
「何か作りたい!」と思う気持ちを大事に見守りたい
今 彼の部屋は手作り玩具であふれている……
-S.S-