12月15日付東京新聞の発言欄、毎週金曜日は「若者の声」だ。
今日はその中に11歳の小学生の声が掲載されていた。
「休み時間を自由にすごしたい」という投稿だ。
学校、特に小学校ほど子どもにうるさく指図する所はない。
登校から下校まで事細かく子どもたちに指図して行動させようとする。
この時期はマラソン大会を目指して休み時間は校庭を走らせたりする。
「寒さに負けずがんばろう!」とか言って....。
現に私がアルバイトで行っている小学校も2時間目が終わると教員の声が校内放送で聞こえてくる。
やっぱり校庭を走らせる指示内容だ。
実は私、現役時代の若い頃、この命令ともいえるやり方に反発して、自分のクラスは自由にさせていた。
当時は今ほど画一的ではなく呼びかけて奨励する程度だったので、私のクラスの子どもたちの自由は担保されていた。
しかし、これを「ずるい!」と言う他クラスの子どもたちが少なからずいたようで、ちょっと問題になりかけた時があった。
要するに、他クラスの子たちも自由に過ごしたい子がいたのだ。
本当は学校全体の問題として取り上げるべきだったが、当時の私にはそこまで踏み込む勇気がなかった。
そのうち、冬のシーズンが終わり問題が立ち消えてしまった。
この苦い経験が私を鍛えた。
40代になってからは、積極的に生活指導の在り方を見直そうという機運を高めていったものだ。
もちろん、休み時間の自由な過ごし方も全校的に容認されることになった。
しかし、転勤するとまたゼロからの出発であり、こういうことに取り組むのが億劫になるのも否めなかった。
だんだん教員の年齢が若くなり管理的な発想が常識化してくるのであった。
この投書した子の自由な感性こそ大切に扱うべきだろう。
-S.S-