先日の図工の授業でのことです。
ねんどを使って、「大きいのりもの」という題材で制作していました。
大きな乗り物にはどんなものがあるかとか、どんな物を作りたいか等と話し合いをしてから作り始めました。
しばらくすると、「あ〜あ、ようちえんをおもいだすなあ! じゆうにできて、ようちえんのほうがよかったなあ!」等という言葉が聞こえてきました。
実は、数年前に低学年を担当した時にも同様な声を耳にしたことがあるのですが、今回はあらためて、「フ〜ン、そいうものかな〜」と感じ入りました。
そう言われてみれば、たしかに図工の授業でさえ彼らの「自由」を奪っているのですね。
テーマを決めたり、制作過程に条件をつけたり、完成したら「評価」をしたり等々、ある程度やむを得ない場合もあるのですが、たしかに保育園・幼稚園時代と比較したら、そこには大きな規制が加わってきたこよは事実です。
その意味では、彼らは素直に実感を表現したと言えます。
しかし、このような事を言われると、正直なところ授業に自信がなくなります。
もともと1年生(何年生でも同じかもしれませんが)の授業には自信がないのですから、「おもしろくない」「たのしくない」に類した言葉や態度に直面すると、ガクン!とくるのです。
この気持ち、自分の娘が保育園での出来事を話すのを聞くにつけ、「ああ、やっぱりなあ・・・」と深く思い知るのです。
率直に言って、楽しさのないところに「学習」などあるわけがないと思うのです。
まして小学1年生、つまらない事を強制されて良いはずがありません。
まあ、そんなわけで、ちょっとした子どもたちの言葉が私自身の過敏な神経を刺激するのです。
やっぱり、子どもたちには良い顔をしたいのですなね、私も・・・。
(1980.9.11)
-S.S-